社長が訊く
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社長が訊く『スーパーマリオ 3Dランド』

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社長が訊く『スーパーマリオ 3Dランド』

開発スタッフ 篇

目次

8. 誰もが遊べるゲームに

岩田

では最後に、
お客さんへのメッセージをお願いします。
こういうところを楽しんでほしい、などありましたら、
ぜひ教えてください。

辻村

今作では、遊んでいく中で、
思わずニヤリとするシーンがけっこうあると思うんです。
もちろん、このゲームから新しく3Dマリオを遊ばれるお客さんにも
楽しんでもらいたいんですけれども、
先程から『マリオ3』というキーワードが出てきていますよね。
『3Dランド』には、
かつて『マリオ』をプレイしていたお客さんにも、
「あ、こんなのどっかで見たな・・・」と思ってもらえるような、
オマージュや、みどころのシーンがいっぱい入っています。
全編を通して、そんなみどころを探してほしいと思います。

岩田

「全部言い当てられたあなたはすばらしい!」
という感じですね。では、菅原さん。

菅原

スケジュール的に、かなりギリギリのところまで
いろいろ詰め込んだり、調整したりして・・・。
本当に、いままでにないくらい、
ギリギリまでねばって調整しています。
そういったところの調整を楽しんでいただければと思います。
たとえば、 土管に石を入れると
1UPキノコが出てきたり
もするんです。

岩田

なんか、『ゼルダ』チームの「こんなとこまでやっちゃうの?」
っていう話が、『マリオ』チームにも乗り移ってしまってますね(笑)。
では、元倉さん。

元倉

これまでの話に出てこなかったところで、
今回は「立体イラスト」というものも入っています。
このイラストは、ストーリーを進めていくと、
「いまピーチ姫はどうなっているのか?」ということが、
懐かしの2Dタッチのイラストで送られてくるものなのですが
これがなかなかおもしろく仕上がりました。

岩田

ゲーム画面篇のCMの冒頭でも使われていますが、
確か、ジャイロセンサーに対応していて、
本体を揺らすと、その動きにあわせて
イラストも揺れる
んですよね。

元倉

はい。そういった細かいところもつくり込んでいますので、
ぜひ、見てほしいと思います。

岩田

では最後に、林田さんはどうですか?

林田

今作は、本当に初心者の方から、上級者の方まで、
幅広いお客さんに遊んでもらいたいと思ってつくりました。
たとえば初心者の方向けに、
2種類の「アシストブロック」をつくりました。
ずっと無敵のタヌキマリオでいられる「無敵このは」と、
中間ポイントやゴールポールの近くに飛んでいける、
「パタパタの羽根」です。
無敵のタヌキマリオでも、クリアするのが難しいステージがあるので、
そういうときはパタパタの羽根というアイテムを使ってください。

岩田

どうしてもこの面だけクリアできないという人でも
先に進めるようにしたんですよね。
「ここで詰まって先に進めない!」
という状況がないようにできている。
一方で、いかにそれを使わず、最後まで進むかというのも、
楽しめるようになっていますね。

林田

5回ミスでアシストブロックは出てきますから、
上級者の人は、ぜひこれを出さないようにプレイしてみてください。
また、もしゲームオーバーになってしまったときも、
最初のうちは 「 キノピオのヒント部屋
という場所に入れるようになっています。
そこで操作のヒントを教えてくれるんです。
これまで3Dマリオを遊んでいただいたお客さんはもちろん、
お子さんから、マリオは難しいと思っている方まで、
いろんな方に遊んでもらいたいというイメージでつくってきましたので、
ぜひ遊んでみてほしいですね。

岩田

3Dマリオと2Dマリオは、
もともとは同じ人が生み出したものであり、
ルーツが違うわけでもありません。
それなのに、たがいの成長と発展と共に、
段々離れていってしまったんですね。
それをもう一度つなげようという試みが、
この『3Dランド』なんですよね。
 
「立体視」という3Dが加わって、
2Dマリオと3Dマリオの架け橋ができました。
これからこのソフトが、どういう風に
人々の3Dマリオに対する抵抗を減らして、
架け橋となっていってくれるのかを
早くこの目で見たいと思っています。
本日は、どうもありがとうございました。

一同

ありがとうございました。