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2016年6月29日(水)第76期 定時株主総会 質疑応答
質疑応答
Q 4

昨年7月11日に前社長の岩田さんが亡くなられて、9月16日に君島さんが社長に就任した。次の社長が決まるまで2か月間を要した経緯を聞かせてほしい。
次に、任天堂のウェブサイトで「社長が訊く」というコンテンツがあるが、これはゲーム開発現場の方の苦労が知れる非常に良い機会だったと思うので、今後の復活をお願いしたい。
最後に、スマートデバイスのアプリについて、任天堂のアクションゲームをやってみたいと思っている人は多いと思う。ただ、スマートデバイスはタッチパネルということもあり、アクションには向いていないかもしれないので、できれば物理コントローラーを任天堂が発売して、良質なアクションゲームの新作を投入するとか、そのような予定がないかどうかを教えてほしい。

A 4

君島:

 最初のご質問の前社長が逝去してからの2か月間についてですが、生前、前社長から業務がスムーズに遂行できるよう、竹田、宮本、私の3人に対してきちんとした指示がありました。その指示に基づいて業務運営を行う一方で、今後の任天堂のことを考えて、「どのような体制をとって、新しいプロジェクトに対してどう取り組んでいったら良いのか」、「誰がどういうことを担当したら良いのか」ということを2か月間という時間をいただいて、じっくりと考えたというのが経緯でございます。

 次に、「社長が訊く」については、私はゲーム開発者の出身ではありませんので、私が訊いてもあまり面白いものができ上がらないと思いますので、今後「どういう過程でゲームが開発され、どういうものに面白味があるのか」については、それにふさわしい形で情報をご提供する機会を設けていきたいと考えています。

専務取締役クリエイティブフェロー 宮本茂:

 「社長が訊く」は、岩田とも「そろそろマンネリ化してきた」という話をしていたこともあり、どういう形が良いのか考えていきたいと思っています。

 最後のご質問にありましたスマートデバイスのアプリについては高橋が特に中心で開発を進めていますので、高橋からお話しさせていただきます。

取締役企画制作本部長 高橋伸也:

 スマートデバイスのアプリに関してですが、物理コントローラーは市販もされていますし、また我々が新たに開発することも考えられなくはないと思いますが、「(スマートデバイスアプリで物理コントローラーなしに)本当にアクションゲームはできないのか」「どうしたらできるのか」というようなことを考えるのが任天堂らしい考え方ではないかと思っています。したがって、アクションゲームに限らず、お年寄りや小さなお子様向けのアプリも含めて、どういうものが任天堂らしいか、ということを考えてつくっていきたいと思っております。

Q 5

任天堂は『Miitomo』で初めてスマートデバイス向けのアプリケーションを展開したが、他社プラットフォームにアプリケーションを提供することに対しての気付きや現時点での手ごたえといったようなものを聞かせてもらえる範囲でお願いしたい。

A 5

君島:

 おかげさまで『Miitomo』につきましては今年の3月に配信を開始してから、(ユニークユーザー数で)1000万以上ダウンロードされ、現在もダウンロード数は増えています。今後、配信国も拡大していく予定ですので、それによってさらにダウンロード数は増えていくかと思います。私たちはどのくらいの方が『Miitomo』を継続して遊んでくださっているのかという継続率を大変重要視しています。『Miitomo』は私たちにとってスマートデバイスアプリケーションの分野において最初のチャレンジです。また、コミュニケーション方法についても、直接一方的にコミュニケーションをするということではなくて、Miiを介してコミュニケーションを図っていくという、新しいチャレンジもしています。こういった点について改善するべきポイントはあると思います。今後のアプリの展開ですが、来年の3月末までに(『Miitomo』を含め)5本程度のタイトルを配信予定であるとこれまで申し上げてきました。このうち、2タイトル(『ファイアーエムブレム』および『どうぶつの森』)については既に発表しています。今後のスマートデバイスへの対応については、活用する任天堂IPに制限を設けず、どのIPでもいい案ができれば、積極的に活用していきます。

 ご質問の気付きについては、私たちにとってスマートデバイスビジネスを始めてから期間が短く、これからだと思っています。スマートデバイスビジネスの総括についてはこれからの分析を深めて何らかの形で今後お話しできればと思っています。開発責任者の高橋からコメントさせていただきます。

高橋:

 任天堂以外のプラットフォームでアプリを出したことへの手ごたえについてですが、やはり一番の手ごたえは、任天堂のプラットフォームが届いていない世界の方々にも『Miitomo』で任天堂のMiiというものに触れていただく機会を得られること、また、国ごとによる年齢層の反応の違いなど、すごく興味深い学びを得ることができました。任天堂以外のプラットフォームでアプリを出すということもチャレンジの一つでありますので、これからもいろいろ試行錯誤しながら続けていきたいと思っています。

Q 6

今年は事業報告がナレーションで行われたが、これまでは社長の言葉で説明されていたのがとても印象的だった。今の社長はどれほど任天堂という会社を背負っていただけているのか。やはり社長の言葉で事業報告があった方がありがたいと思う。
取締役5名選任の件(第3号議案)のところで、候補者には名前があるのに、その前に番号がついているのがとても残念に思う。せっかく個々の名前があるので、この番号は不要ではないかと思う。

A 6

君島:

 今年の事業報告につきましては、昨年と違ってナレーションを用いてお伝えすることにさせていただきました。これはいろいろ検討していまして、私のしゃべり方では聞き取りにくいことがあるのかもしれないということで、今回は試行錯誤の中の新たな対応ということでご理解いただければと思います。ただ、事業報告についても、自分の言葉できちんと説明するというのは大事だということは大変貴重なご意見としてお受けさせていただきたいと思います。今後どうするかについては、また検討させていただきたいと思います。

 また、取締役選任議案での候補者番号につきましても、ご意見は参考にさせていただきます。

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