プロデューサーからのコメント

ピカチュウと友達になろう!
ピカチュウと一緒に遊ぼう!
その他のポケモン達!
ピカチュウは何をしてるのかな?
VRS(音声認識システム)って何?
開発者からのコメント
プロデューサーからのコメント
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「ピカチュウげんきでちゅう」のプロデューサーである石原恒和さんからのコメントです。ソフトに関わるいろいろなお話が聞けますよ!

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基礎編

Q
この「ピカチュウげんきでちゅう」というのは、いったいどういう商品なのでしょう?
A
今年の年末、最大の画期的な商品だと思います。それは
  • これまでのゲーム業界あるいはゲーム専門誌が形成してきたテレビゲーム(文化)とは全然違う、新しい形の遊びや玩具だと考えています。
  • 次に「ピカチュウを知らない日本人はいない」と言い切ってしまいましょう。そしてこの「ピカチュウげんきでちゅう」はピカチュウの最高峰です。いろいろなピカチュウ好きがいろいろなピカチュウ商品を購入し、身に着けたりしていると思いますが、その人達にとって、この「ピカチュウげんきでちゅう」はピカチュウの最高峰ですから、やっぱり、どうしてもゲットしておかないと、まずいでしょう、やっぱ。「ピカラー」にとっての必須アイテムですね。
  • 「あそび」は極めて簡単というか単純です。最近、ボタン操作の難しいゲームや世界設定が複雑でとっつきにくいゲームが多いですが「ピカチュウげんきでちゅう」は、小学生低学年、あるいは未就学児童でも遊べる、ことを目標に開発しました。ボタンを押してマイクで入力、基本はそれだけです。あとはあなたの、あなただけのピカチュウと一緒に、楽しく暮らすだけです。そんな「あそび」です。
 
Q
画面の中にいるピカチュウに向かって話しかけるゲーム、しかも商品タイトルは「ピカチュウげんきでちゅう」。なんか恥ずかしくないですか?
A
そうですね、確かにそういう部分はあるかもしれません。でも公衆の面前でゲームをするわけじゃありません。
また「恥ずかしい」って感覚は、とても大切です。例えば、素敵なヒトと出会って、そう、初対面の時、コトバをうまく切り出せなかったり、ちょっと赤面したりすると思うんです。そのヒトが素敵であればあるほど、いいきっかけをつくりたい、なんとかして付き合いたい、素直にそう思う。というかそういう時、ヒトはいつもより「素直」になるんだと思います。ピカチュウは、きっと、そんな「素直な」アナタとつきあってくれます。勇気を出して言いましょう!「ピカチュウ こんにちは」って。
わたしも最初はちょっと恥ずかしかったです。でも、それは、ピカチュウと初対面だったからです。新しいパートナーを見つけるときって、そんな感じじゃないでしょうか?
イヌヤネコを飼っているヒトも多いですが、そういうヒトが、自分の飼っているペットを呼ぶとき、その呼び方や癖等を見て「あれ?このヒト、こういう一面があったんだ。」と再発見があったりしますよね。またあるいは、普段はみんなから「部長」って呼ばれている上司が、休日に子供連れで歩いているところに出くわしたとき、子供と遊んでいるとき、新しい発見がありますよね。ピカチュウとあそんでいるヒトを横で見ていると、まさしく、そんな感じがします。
 
Q
ピカチュウを、テレビアニメみたいに、かわいく、それなりに知的に、表現できるのでしょうか?
A
画面の中にいるピカチュウは、CG、いわゆるコンピュータ・グラフィックで描かれています。このピカチュウの動きや表情、かわいらしさ、行動、全てに絶大なる自信があります。きっとテレビアニメで見るピカチュウよりも魅力的かもしれません。高度なコンピュータ技術のなせるワザでもありますし、ピカチュウだけが主役のゲームですから、ここに全てをかけています。
4月に「ポケットピカチュウ」(携帯型万歩計)を発売しました。さすがに画面が小さいことや、音が貧弱なことで、いろいろ苦労しましたが、ピカチュウと一緒に歩くあそび、は大ヒットしました。(日本で450万個、アメリカ、オーストラリア、香港でも売られています。)
8月に発売した「ポケモンスタジアム」では3Dのピカチュウを出しましたが、もっとアニメのようにかわいく「ピカチュウ!」としゃべって欲しいと言われました。(120万本)。
9月に出した「ポケットモンスター ピカチュウバージョン」では「ピカチュウ!」としゃべらせることに成功しました。(240万本)。
今度の「ピカチュウげんきでちゅう」のピカチュウは、それをさらに発展させ、全く新しいコンセプトを追加してつくられています。アニメに負けない表現力、コンピュータならではの思考力を武器に、今度は「ほんとにピカチュウと一緒に遊んでいるんだ」という一体感を出せたと思います。そういう意味で、この「ピカチュウげんきでちゅう」はピカチュウの集大成と言えるのです。
 
Q
一体、仕組みはどうなっているのですか?
A
今回の商品には、一般にゲームソフトと呼ばれるゲームカートリッジと、マイクを含む音声認識システム(正式名称:NINTENDO64 VRS)が入っています。ゲームカートリッジは、通常のゲームと同じく64にさします。一方、マイクの方は、音声認識システムを通して空いているコントローラに接続されます。これでセット完了です。
画面の中にいるピカチュウに話しかけると、その声がマイクを経由して64のコンピュータに入ります。コンピュータがその声を分析、解析して、コンピュータが解釈可能なコトバに変換して、それをピカチュウに伝えます。ピカチュウはそれに反応して、返事をしたり、動作をしたりするわけです。
これと同様の仕組みとしては、音声で行き先を伝えるカーナビや、音声入力のワープロ、パソコン等があります。でも、それらの中でも、この「ピカチュウげんきでちゅう」の仕組みは優れていると自負しています。

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応用編

Q
これまでのゲームと「ピカチュウげんきでちゅう」の違いを教えてください。
A
従来のゲーム的な文法を全くなくして、新しい領域だけで勝負している、というつもりはありません。ただ、コンピュータゲームがどんどん狭くなっているなあ、と強く感じています。だからそのせいもあって、ここ2〜3年は、カードゲームや、携帯ゲームが面白いと感じてきました。
「ポケモンカードゲーム」や「ポケットピカチュウ」は、そのティピカルな解答です。そういった開発を通して「あそび」の分野が明らかに拡張した、と私は考えています。いろいろな意味でいい勉強をさせていただきました。で、一周して帰ってきました。その答えが「ピカチュウげんきでちゅう」です。狭い意味でのゲーム性とか、ゲームバランスとか、いろいろなことを言われそうですが、それにちゃんと答えつつ、十分な満足感が得られるように努力しました。
 
Q
では具体的にどこが違うんですか?
A
ゲームに対応して攻略本がつくられるのが、現在、常識になっています。それはビジネスの面でもプロモーションの面でも、意味のあることだったと思います。しかし、それは逆に、ゲームそのものを規定したり制限したりするきっかけとなりました。「ポケットピカチュウ」にまで攻略本が現れたとき驚きました。なぜ、このシンプルなあそびに攻略本が生まれなければならないか?
ゲームには、ある長さがあり、いろいろなところに難所があり、プレイヤーがひっかかって先に進めないとき、攻略法が知りたくなります。そんなプレイヤーのニーズに応えて攻略本が生まれたのですが、それを全てのゲームに当てはめる必要はありません。「ピカチュウげんきでちゅう」は攻略本を必要としないものです。というか攻略という考え方が一番似合わないソフトだと思います。だから、そういう意味でいうと「あそびの質が違う」としか言えません。もしかしたらゲームと捉えないで玩具、あるいはハイテクトイ、と考えた方がしっくりくるかもしれません。
 
Q
音声認識システムを使ったゲームは今後も広がるのでしょうか?
A
カーナビや音声入力ワープロ、ウェアラブル・コンピュータの入力デバイスとして、音声認識システムは脚光を浴びています。そういう意味では、これからもどんどん、そういうものに対応したソフトが生まれてくる可能性はあると思います。ただ、そのような<仕組みからの発想>だけで「ピカチュウげんきでちゅう」が生まれたわけではありません。
映画館のスクリーン上で、ピカチュウが活躍しているとき、子供達はスクリーンに向かって「ピカチュウ!」と声をかけました。テレビアニメを見てる幼児は、画面上にピカチュウが現れ、こちらを向いたとき「ピカチュウ!」と声をかけます。そんな自然なリアクションを目のあたりにするとき「もし、この呼びかけに、本当に反応してくれたら、どんなに面白いだろう、どんなに嬉しいだろう。」と感じました。
みんなピカチュウと話したいと思ってるし、サトシになりたいと思ってる。そんな素直な気持ちをかなえてくれるのが「ピカチュウげんきでちゅう」です。
 
Q
これはピカチュウをペットとして飼う育成ゲームなんでしょうか?
A
育成ゲームというジャンルが生まれたのは、いつからだったかわかりませんが、あんまり育成ゲームっていう感じじゃないと思います。小さい子が、特に小さい女の子が、お人形やぬいぐるみを背中におぶったりしますよね。あるいはママゴトとか。おかあさんが自分に対してしていたこと(=子育て)を模倣したい気持ちが、そのような遊びを形成しています。そういう意味で育成ゲームは、小さい子供がぬいぐるみをしょって「よしよし」とか言っている、そんなあそびの延長戦上にあります。
一方「ピカチュウげんきでちゅう」は、そこにありません。ピカチュウは育てる対象ではなく、ペットでもありません。対話する相手であり、友達です。会話を重ねると通じるコトバやピカチュウの態度も変わっていきます。それが子供にとっては、発話や会話のきっかけとなるでしょうし、大人にとっては、新しいタイプの話し相手になるでしょう。ぬいぐるみやペットに話し掛けるオトナも多いと思いますが、ピカチュウとなら、もっと楽しい、もっと発見的な対話ができると思います。

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プロフィール
■石原恒和氏のプロフィール
  • 「ピカチュウげんきでちゅう」のプロデューサー
  • 株式会社クリーチャーズ代表取締役社長、ポケモンセンター株式会社代表取締役社長
  • 過去に『MOTHER2』『マリオのピクロス』シリーズ(任天堂)を手掛け、『ポケットモンスター』(任天堂)を10ミリオンセラーに導いた。『ポケットモンスター』の総合プロデューサーでもあり、『ポケットモンスターカードゲーム』(メディアファクトリー)ではカードを使った新たな遊びを生み出し、子供達を中心として大ブームを巻き起こした。元来、ゲーム業界はプロデューサーが不足しているが、大手ゲーム会社に属さないインデペンデント・プロデューサーとしては、日本で最高の実績を持つ。
  • マリーガルマネジメントでは、「ピカチュウげんきでちゅう」以外にも数タイトルのプロデューサーを兼務する。

■マリーガルマネジメントのプロフィール
  • 1996年6月、リクルートと任天堂の共同出資で設立した会社。
  • ゲーム業界にファンドという新たな仕組みを取り入れながら、クリエイターに対して会社経営や資金調達などの業務をサポートし、クリエイターがゲーム制作に専念できる環境を提供。
  • ゲームの「作り方」「遊び方」「売り方」を変えることで、これまでにない画期的なソフトを世の中に出していくことを目指して活動中。
  • 「ピカチュウげんきでちゅう」は同社がマネジメント&プロデュースする第1期ファンドタイトルの第1弾でもある。


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