「島」

本作の舞台は「ルリ島」だ。山脈に囲まれた大陸にぽかんとあいた唯一の湾の入り口に位置する。そこは背後に控える帝国の交通と防御の要であり、それが故に富と力が集中する場所でもある。巨大砲台が鎮座し、腕のたつ騎士と命知らずの傭兵が、敵の侵略に備える。

島の領主アルガナン伯爵は、帝国内で享楽と足の引っ張り合いにあけくれる貴族たちとは違い、知略に長け野心を抱いている。「力」の重要さと、そのための「魔力」の存在価値を十分に理解しているのだ。

帝国全土を覆う大地の腐敗をよそに、富によって潤うルリの街。うたかたの宴に酔いしれるように嬌声がすべてを包み込み、そして隣接した城は異様な魔導の妖気に包まれている。ルリの不思議な力に引きつけられるように、今夜も魔物がすぐそばでうごめいている。これから大きく変わる島の運命・・・今は誰もそれを知らない。

(ディレクター)

私たちの『The Last Story』の世界に対する共通認識。
それが「鉄の少ない世界」です。

物語の舞台は、できるだけSFを抑えた馴染みやすい世界をイメージしました。

豊かな陽の光を浴びる「ルリ島」と、その中で繰り広げられる物語を、スムーズに楽しんでいただきたいと思います。

(プロデューサー)