社長が訊く
IWATA ASKS

社長が訊く『ニンテンドー3DS』

ニンテンドー3DSの発売をむかえて

任天堂の岩田です。

年明けから、今回まで、ニンテンドー3DSの「社長が訊く」に
お付き合いいただき、誠にありがとうございます。

Wii発売前に、そのとき限りの取り組みとして始めたつもりだった
「社長が訊く」は、いま振り返ってみると、その後に訊いた回数と物量に
自分自身が驚くほど、長期間の取り組みになりました。
これまで長い間継続できたことに対し、この場をお借りしまして、
読者のみなさんにあらためて御礼申し上げます。

さて、いよいよ、明日、日本でニンテンドー3DSが発売になります。

これまでニンテンドー3DSは、「3Dの新しいDS」として紹介してきましたが、
みなさんにニンテンドー3DSを実際にご体験いただけたら、
ニンテンドー3DSが、「3Dの新しいDS」であるというほかに、
特に内蔵ソフトを通じて、「人と人をつなぐ新しいDS」としての側面があることを
少しずつご理解いただけるのではないかと信じております。

私は、ハードの発売前には、毎回、同じような気持ちになります。

私たちのつくろうとしたものは、確かに新しい手応えを
感じるものに仕上がっているという自信はあります。

しかし、私たちの新しい提案をどう受け止めていただくかを
決めるのは、私たちではなく、お客さまです。

私たちがお伝えしたかったことは、自然にご理解いただけるだろうか?
私たちが面白いと感じていることが、お客さまにも共感いただけるだろうか?
ニンテンドー3DSは、本当に「人と人をつなぐ」ことができるだろうか?
結果、ビデオゲームの魅力を理解していただける人を増やしていけるだろうか?

そんな、期待と不安の入り交じった、祈るような気持ちで、
「新しい製品をお客さまに差し出す」というのが、
いまの私の偽らざる気持ちです。

今回は、Wii発売時と異なり、ニンテンドー3DS発売後も、
「社長が訊く」は、しばらく更新を続けさせていただく予定です。

今後とも、よろしくお願い申し上げます。