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お客様の笑顔のために / すべてのお客様に安心して遊んでいただけるように、お客様の声に学び、より品質の高い商品づくりに努めています。

お客様の笑顔のために

すべてのお客様に安心して遊んでいただけるように、お客様の声に学び、より品質の高い商品づくりに努めています。

ゲームの新たな可能性の追求

ゲームの新たな可能性の追求

 任天堂が提供する娯楽は生活必需品ではありません。お客様に手にとっていただくためには、常にお客様に新しい驚きと体験をお届けする必要があります。
 任天堂はそうした厳しい環境の中で、ハードウェア・ソフトウェア一体のものづくりや世代を超えて愛されているキャラクターなどの任天堂独自の強みを活かし、年齢やゲーム経験の有無に関わらず、どなたにもお楽しみいただける商品の提供に努めてきました。
 また、そうした商品開発の過程で培ってきた、説明書を読まなくても自然と使い方がわかる商品をつくるノウハウや、飽きずに継続してお楽しみいただけるノウハウも活用し、常に「娯楽の新しい可能性」を追及しています。

任天堂が生み出した「ゲームの新しい可能性」の一例

ニンテンドーDS

もっと脳を鍛える大人のDSトレーニング絵心教室DS

2004年に発売したニンテンドーDSは、2つの画面やタッチペンで「さわる」という直感的な操作方法を採用し、幅広い年齢層の方に受け入れていただきました。またこれらの特長を活かし、楽しみながら脳を鍛えたり、絵を描いたりして楽しめる新しいジャンルのソフトウェアを提案しました。

ニンテンドー3DS

花といきもの立体図鑑ニンテンドー3DSガイド ルーヴル美術館

2011年に発売したニンテンドー3DSは、2つの画面や直感的な操作はそのままに、3D映像でゲームが楽しめるようになりました。飛び出して見えるキャラクターや奥行きのある空間などの豊かな表現を活かし、花やいきものの図鑑ソフトや美術館ガイド用ソフトも発売され、ゲームの幅がさらに広がりました。

Wii

Wii SportsWii Fit

2006年に発売したWiiは、片手に持ったWiiリモコンを振ったり、ひねったりする直感的な操作でゲームを楽しむという従来にはない新しい遊び方を提案しました。ゲームをプレイしている人だけではなく、周りで見ている人も楽しめる数々のソフトウェアは、ご家庭のリビングに世代を越える共通の話題を提供しました。

Wii U

amiibo

2012年に発売したWii Uは、画面のついたコントローラーWii U GamePadにより、2つの画面を使った新しい遊びが可能になるだけでなく、自由な場所、自由な姿勢でテレビがなくてもゲームを楽しめるようになりました。またゲームとつながるフィギュア『amiibo』は任天堂の新しい遊び方の提案です。

安全性と品質の向上

安全性と品質の向上

 任天堂は、幅広い年齢層のお客様に安心して楽しんでいただける高品質な商品を提供することを目指し、製品の安全性と信頼性を追求しています。

製品安全方針
信頼性と安全性の確保が高品質のきめて
品質方針
お客様の期待に応える高品質な商品の提供

安全基準の設定

 任天堂の製品は、小さなお子様も使用されるため、一般的な電子機器に求められる安全性に加え米国の消費者製品安全性改善法※1、欧州の玩具安全指令※2、そして日本の玩具安全基準(ST基準)※3などに規定される安全基準も複合的に配慮した独自の安全設計基準を設けて製品化しています。

※1 消費者製品安全性改善法
フタル酸エステル類や製品表面の鉛の使用などを規制する米国の法令。
※2 玩具安全指令
限定的であるか否かにかかわらず、14歳未満の子どもが遊びの中で使用するように設計された、またはそれを意図した製品に対して、機械性能、燃焼性能、化学性能、電気性能などの安全性を要求する欧州連合(EU)の法令。
※3 玩具安全基準(ST基準)
機械的安全性、可燃安全性、化学的安全性からなる、社団法人日本玩具協会が定める玩具の安全基準。

製品安全保証の仕組み

 任天堂(株)では、経営会議の下に「製品安全委員会」を設け、製品安全方針・品質方針の周知徹底を図るとともに、開発から生産、販売、アフターサービスに至るあらゆる段階で製品の安全性を確保するための仕組みを構築し、その効果的な運営・維持・改善に取り組んでいます。

製品安全保証の仕組み

開発段階

 製品の開発にあたっては、製造、品質保証、法務など複数部門で構成する「安全設計審査委員会」による製品設計の安全性審査を実施しています。この審査では、開発担当部の作成した報告書類および試作品を確認し、5つの審査事項に基づき多面的な視点で製品の安全性を審査しています。
 さらに生産に入る前に、試作品を用いて、火災、感電、けがにつながるおそれはないか、落としても簡単に壊れないか、電波法施行規則などの法令が守られているか、製品の難燃性(燃えにくさ)や有害化学物質の含有量などを評価します。社内に導入されたさまざまな装置を使用してこれらの試験を行い、要求される基準への適合性を確認するとともに、必要に応じて外部の試験機関へも検証を依頼しています。

安全設計審査委員会での審査事項
強制規制
法令等に規定された公的安全規制を遵守しているかどうか
安全規格
さらに安全性を確保するため、強制規制に加え、遵守が望ましい安全規格を満たしているかどうか
安全設計標準
強制規制と安全規格に基づいて自主的に社内で作成した安全設計標準を満たしているかどうか
製品表示標準
製品に必要な表示(安全表示等)が示されているかどうか
FTA、FMEA
FTA※4、FMEA※5 手法による安全性の評価が行われたかどうか
※4 FTA (Fault Tree Analysis)
火災や怪我などの危険事象を始点に、この危険現象に至る要因の成立条件を分析し、分析結果に基づいて安全性を確保する手法。
※5 FMEA (Failure Mode and Effect Analysis)
部材異常が発生した場合に引き起こされる事象を分析し、分析結果に基づいて安全性を確保する手法。
生産段階

 任天堂(株)の具体的な指示の下、製品が所定の仕様に基づいて組み立てられているかどうかを生産パートナーが検査しています。

出荷段階

 組み立てが完了し完成品検査に合格した製品については、さらに市場への出荷時にも検査を行っています。

立体視に関する配慮

 ニンテンドー3DSシリーズ(Newニンテンドー3DS、Newニンテンドー3DS LL、ニンテンドー3DS、ニンテンドー3DS LLを含む)は、専用のメガネをかけなくても3D映像のゲームをお楽しみいただけるゲーム機です。
 3D映像は左右の目に映る映像が異なることによって立体的に見えますが、たとえば左右の目の視力差が大きい方の場合は立体的に見えにくいなど、見えかたに個人差があります。これを踏まえ、任天堂はニンテンドー3DSに立体感の強さを調整できる「3Dボリューム」という仕組みを採用しました。3Dボリュームを下げていくと映像の立体感が徐々に弱まり※6、一番下にすると完全な2D映像となりますので、お客様に最も適した状態でゲームをお楽しみいただくことができます。
 また、6歳以下の小さなお子様の視覚は発達段階にあると言われており、左右の目に異なる映像を届ける3D映像は目の成長に影響を与える可能性があるという学説があります。お客様に安心して楽しんでいただけるよう、任天堂はすべてのニンテンドー3DS対応ソフトを2Dで表示することを可能にするとともに、保護者による使用制限機能の一つとして3Dの表示を制限する項目を採用しています。この機能を使って設定を行えば、保護者の方が暗証番号を入力して解除しない限り、3D映像は表示されず、2D映像に切り替わって表示されます。
 これらの情報については、お客様が製品をご購入される前に知っていただくために、ニンテンドー3DSの商品パッケージなどに記載し、正しくお使いいただけるよう努めています。

Newニンテンドー3DS
※6
3D動画や3D写真、一部のゲームソフトでは、3D・2Dの切り替えのみが可能です。また、映像の立体感が強すぎて見えにくい場合は、少し画面を離してみると見えやすくなることがあります。それでも見えにくいときは、2D表示で使用することをおすすめしています。

人材育成と社内啓発活動

 品質を保証するためには人材育成と啓発活動は欠かせません。任天堂(株)では事務系を含むすべての社員に製品安全の重要性を認識してもらうため、製品安全に関する研修を行っています。
 2015年度はこの研修に合計58名の新入社員(キャリア採用者含む)が参加しました。
 また、設計・製造に関する経験や知識を盛り込んだガイドラインを作成し、ノウハウの共有を図ってきました。2011年度からは、開発者の過去の経験や知識を、ものづくりに直接関わらない社員を含む誰もが社内イントラネットからいつでも閲覧できる仕組みを構築し、運用しています。

製品安全に関する新入社員研修の様子

製品安全に関する新入社員研修の様子

製品安全に関する新入社員研修の様子

任天堂株式会社

「笑顔人口拡大」のために社員間交流を促進

 任天堂(株)は、お客様の満足度を高めていくためには、部門間の相互理解を深めることがすべての取り組みの基本になると考え、2009年度より「笑顔人口拡大プロジェクト」を開始しました。このプロジェクトでは、社員が講師として他部門に出向き自らの部門の仕事を紹介する「出前セミナー」、短期間他部門に出向きその部門の仕事を知る「社内留学」、お客様対応窓口を見学する「車座&お客様窓口ツアー」など、社員の相互理解を促進するためのさまざまな取り組みを行いました。これがお客様の声を共有する仕組みの改善につながり、社員からは「他部門のことを知る良い機会になっただけでなく、今までと違った視点で物事を考えられるようになった」といった声が寄せられています。
 活動開始より「出前セミナー」には延べ5,300人が、「車座&お客様窓口ツアー」には延べ350名が参加しています。

※「笑顔人口拡大プロジェクト」については、『CSRレポート2011』(P.7〜10)(PDF)をご覧ください。

ソフトウェアやサービス開発時における配慮

ソフトウェアやサービス開発時における配慮

 幅広い年齢層のお客様に安心して遊んでいただけるよう、ハードウェアの開発時だけでなくソフトウェアやサービスの開発時においても不適切なコンテンツの排除や安全性の確保に努めることが重要だと考えています。

ソフトウェアなどに関する安全性確保の考え方

 任天堂は、体を使ったゲーム機の操作やネットワークの活用など、常に新しい遊び方を提供しています。この現状を踏まえ、より安全に安心して遊んでいただけるよう、提供するソフトウェアなどにおいても、開発時に守るべき基準や配慮すべき点を定めたガイドラインを作成し関連部門で共有するとともに、随時その内容の見直しも行っています。
 また、これらのガイドラインに基づき、開発段階から複数部門でソフトウェアの安全性を確認する体制を構築しています。

安全にご使用いただくためのアプリケーション

 ニンテンドー3DSシリーズ(Newニンテンドー3DS、Newニンテンドー3DS LL、ニンテンドー3DS、ニンテンドー3DS LL)、Wii Uは、「安全に使用するために」というソフトを本体に内蔵しています。これはゲーム機をご使用いただくうえで重要な、安全に関する情報をまとめたソフトで、お客様のお手元に取扱説明書がなくてもゲーム機本体上でいつでも内容をご確認いただけます。

「安全に使用するために」のソフト

「安全に使用するために」のソフト

ゲームソフトの対象年齢の表示

 ゲームソフトは、実際に遊んでみないと、どのような表現が含まれているのかわかりません。そのため任天堂は、世界各地で法律やレーティング制度※7に基づく対象年齢を商品パッケージやニンテンドーeショップの画面上に表示しています。
 また、さらなる工夫として、任天堂(株)では、2010年1月以降に国内で販売した15歳以上対象のWii用ソフトのパッケージを、黒色基調とすることで、商品の対象年齢をよりわかりやすくしました。
 ニンテンドー3DS用やWii U用ソフトのパッケージについても同様の方法を採用しています。

※7 レーティング制度
ゲームソフトの表現内容に応じた対象年齢を設定・表示する制度。国内用ゲームソフトにはCERO(コンピュータエンターテインメントレーティング機構)の年齢区分マークを表示しています。なお、対象年齢表示はゲームの難易度を示すものではありません。
黒色基調のパッケージ

お子様の健全な環境を守るために

 任天堂は2006年12月以降に発売したすべてのゲーム機に、「保護者による使用制限機能(ペアレンタルコントロール機能)」を導入しています。この機能を利用することによって、各国のレーティングに基づく年齢別使用制限、インターネットの閲覧制限などが可能になります。
 任天堂(株)は、この機能についてより広く保護者の方に情報をご提供するため、保護者の方向けのページをホームページ上に開設したほか、PDF形式の説明資料をこのページに掲載し、印刷してご利用いただけるようにしています。また、「保護者による使用制限機能」に関してお知らせするテレビCMも放映しています。
 こうした情報提供に加え、各都道府県のスクールサポーター※8や教育関係者を対象にしたゲーム機の適切な使い方に関する説明会も2013年度より実施しています。説明会では、任天堂社員がゲーム機の使い方についての説明をするほか、実際にゲーム機に触れながら「保護者による使用制限機能」やフィルタリングサービスの設定を試していただける時間も設けています。この説明会は、14回開催し、延べ750人の方にご参加いただきました。
 海外子会社でも、「保護者による使用制限機能」の設定方法やそのほかの機能についてわかりやすく説明した動画コンテンツをホームページ上に掲載するなど、この機能の周知と利用促進に注力しています。

※8 スクールサポーター
学校と警察をつなぐ役割として退職された警察官や教員を学校に派遣するスクールサポーター制度のもと、小学校や中学校を訪れ、専門的な知識や経験を活かして教員の相談を受けたり助言したりしている担当者。

任天堂ヨーロッパ(ドイツ)

重要な機能の使い方を動画でわかりやすく説明

 ユーザーの皆様に商品を楽しく安全に遊んでいただくためには、商品のさまざまな機能やその設定方法・使い方をわかりやすくお伝えすることが重要です。
 任天堂ヨーロッパは、保護者による使用制限機能などのゲーム機の各種機能の設定方法や使い方について、動画でご覧いただけるコンテンツを作成し、10言語に翻訳したうえで、それぞれの地域のホームページ上に掲載しています。2014年度にはゲーム機の適切な使用に関する情報など、保護者にとって有益な情報をまとめたページにおいて、情報の検索性を高めるなどの改善を行いました。

任天堂アメリカ

保護者向けの情報をまとめた専用サイトをオープン

保護者向けの情報を纏めた専用サイトをオープン

 任天堂アメリカは、2014年10月に「Play Nintendo」という小さなお子様とその保護者の方向けのページをホームページ内に立ち上げました。
 このページでは、適切なゲーム機の利用方法や保護者による使用制限機能の設定方法、小さなお子様に適したレーティングに該当するゲームソフトの情報を確認することができます。またこうした基本的な情報だけではなく、ゲームを健康維持や学習に役立てる方法なども紹介しており、ご家族でゲームを楽しんでいただく際に役に立つ情報が定期的に更新されています。

任天堂オーストラリア

インターネット利用に関する情報の周知

 任天堂オーストラリアは、オーストラリア政府が実施するサイバー・セーフティー・プログラムに協力しています。
 子どもたちを不適切なインターネット環境から守ることは、オーストラリア国内でも大きな課題となっています。この課題を解決する一助とするため、政府は、適切なインターネットサービスの利用方法や個人情報を守る方法などに関する情報提供サイトを運営しています。
 任天堂オーストラリアはこのサイト上に、Wii Uやニンテンドー3DSなど、インターネットに接続して利用できる任天堂商品の特性や「保護者による使用制限機能」の設定方法などを掲載し、適切な利用方法の周知を図っています。2015年度も引き続きホームページを更新し、保護者の方に向けた情報発信を行っています。

任天堂ヨーロッパ(ドイツ)

青少年保護に積極的に取り組む企業として認定

青少年保護に積極的に取り組む企業として認定

 小さなお子様が安心して任天堂のネットワークサービスを楽しめる環境を提供することは、任天堂にとって重要です。
 任天堂ヨーロッパは、この考えに基づき、2013年度より自主的にドイツ国内でゲームソフトの表現内容について審査する機関であるUSK (Unterhaltungssoftware Selbstkontrolle)に依頼し、自社のオンラインサービスについて青少年保護法の観点から懸念がないか審査を受けています。
 その結果、USKより青少年保護に積極的に取り組む企業の証として、USKが発行するマークをそのホームページ上に表示することを認められました。

任天堂オーストラリア

「保護者による使用制限機能」の周知活動に注力

「保護者による使用制限機能」の周知活動に注力

 任天堂オーストラリアは、2015年度のCSR活動の目標として、小さなお子様が安心してゲーム機を楽しめる環境を確保するための「保護者による使用制限機能」の周知にいっそう注力することを決め、取り組みを進めています。たとえば、保護者向けの説明資料を作成し、さまざまなゲーム関連のイベントで配布するなどの取り組みを実施しています。

任天堂イタリア

インターネットの適切な使い方を学生に教えるセミナーを主催

 任天堂イタリアは、イタリア政府と業界団体が共同で地域の学生向けにさまざまなテーマにわたる研修を実施する取り組みに賛同し、2015年4月13日に、「適切なインターネットの使い方や、インターネットと接続する機器の使い方」というテーマのセミナーを主催しました。

任天堂(株)

インターネットの安全性について議論するシンポジウムに参加

インターネットの安全性について議論するシンポジウムに参加

 低年齢化が進む子どもたちのインターネット利用に関わる最新情報や現状について共有するとともに、ネットトラブルに巻き込まれないために何をしたらよいのかを、子どもたちや保護者、教育関係者、企業とともに考えるシンポジウムが、2016年2月に京都で開催されました。
 任天堂(株)は、このシンポジウムにおいて「ゲーム機をお子様に安心してお使いいただくために」と題した講演を行い、ニンテンドー3DSに組み込まれている「保護者による使用制限機能」の利用などについて呼びかけました。また、小中校生も交えたネットトラブルについて考えるトークセッションに、京都府警察ネット安心アドバイザー、京都市教育委員会携帯電話市民インストラクターとともにパネリストとしても参加しました。

お子様のプレイ状況を知っていただくために

 任天堂は、お子様のプレイ状況などを保護者の方に知っていただくことで、家族間のコミュニケーションのお役に立てればと考えています。Wii U/Wii/ニンテンドー3DSシリーズでは、その日に遊んだソフトのタイトルとプレイ時間が本体に自動的に記録され、プレイ状況をご確認いただくことができます。

Newニンテンドー3DS

ニンテンドー3DSシリーズではその日に遊んだソフトのタイトルとプレイ時間が「思い出きろく帳」に自動的に記録されます。

Wii U GamePad

Wii Uでは、ソフトを遊んだ時間や回数が「毎日のきろく」に自動的に記録されます。

コミュニケーション機能における不適切なコンテンツの排除

 ソフトウェアの中には、通信機能の活用により、お客様がつくられた画像、テキスト、音楽などのコンテンツ(UGC:User Generated Content)をほかのお客様と共有することができるものがあります。そのようなソフトウェアにおいては、お客様自身による自由な表現が可能で、発展的なコミュニケーションを行うことができます。しかし、ごくまれに一部の心無い方により不適切なコンテンツが紛れ込み、ほかのお客様が不快な思いをされることがあります。このような不適切なコンテンツを排除するため、インターネットを通じて他のユーザーと交流したり、コンテンツを共有したりすることが可能なサービスにおいては、ユーザーが不適切だと思ったコンテンツについて通報できる仕組みを搭載しているものもあります。通報により問題ありと判断されたコンテンツは速やかに削除されます。
 また、世界中の人たちが自身の分身キャラクター「Mii 」※9を通じてつながる「Miiverse(ミーバース)」というネットワークサービスでは、通報制度に加え、任天堂でも投稿内容を監視し、不適切な投稿があった場合は削除しています。

ニンテンドー3DSシリーズでの取り組み

 ニンテンドー3DSシリーズでは、不適切なコンテンツの排除と並行して、個人情報の保護対策も強化しました。たとえば、Miiにメッセージを付けて「すれちがい通信※10」で交換する機能では、メッセージやMiiの名前などに不快な言葉のみならず、個人情報も入力しにくい仕組みを取り入れています。

※9 Mii
Mii似顔絵を描く要領で自分や家族などのキャラクターを作成できます。Wii UやWii、ニンテンドー3DSシリーズなどで使用可能。
※10 すれちがい通信
「すれちがい通信」機能をONにしている本体同士がすれちがう際に、ゲーム内のアイテムや短いメッセージなどをお互いに交換する仕組み。

お客様の大切な情報を守るために

 任天堂は、お客様のプライバシーを尊重し、お客様の情報を大切に保護することを重大な責務と考えています。
 任天堂がお客様から取得する情報には、主に、お客様にネットワークサービス等を提供するために必要な情報と、お客様から修理品をお預かりした際等のご連絡先の情報があります。こうした情報を取得する際には、サービスの利用規約等においてその利用目的を明示するとともに、取得した情報は、社内規程に従って適切に管理しています。また、情報の取扱いにあたっては、適用される法令、規範を遵守するとともに、社内の体制を適宜見直し、改善しています。

支払可能金額の上限の設置

 任天堂のソフトウェアやサービスの一部については、オンライン上にあるニンテンドーeショップでご購入いただけます。「保護者による使用制限機能」を設定すれば、購入自体を制限することも可能です。
 また、ニンテンドー3DS向けダウンロード用ソフトとして配信が開始された『バッジとれ〜るセンター』では、無料でダウンロードいただいた後に、ソフト内でお客様の意思で課金いただくことができます。このソフトでは、日本国内において全年齢を対象に10,000円の月間課金の上限額を設けています。
 各海外子会社も地域の市場や文化に合った適切な対応を行っています。

スマートデバイス向けソフトウェアにおける配慮

 任天堂は、2016年3月からスマートデバイス向けにアプリケーションの提供を始めました。こうしたスマートデバイス向けアプリケーションにおいても、お客様に安心・安全に利用していただけるよう、適切な対象年齢の表示や、不適切なコンテンツを排除する仕組みの構築など、トラブルの未然防止、問題の早期発見・対応のための取り組みを行っていきます。

資金決済に関わる法令の遵守体制

 任天堂では、商品を購入いただける手段の一つとして「ニンテンドープリペイドカード」や「ダウンロードカード」という決済方法をお客様に提供しています。この決済方法は、お客様から前もってお金を預かり、後に商品やサービスを提供するという支払方法となるため、お客様の支払に対し、サービスなどの提供ができないという事態は避けなければいけません。お客様に安心してご利用いただけるサービスを提供するために、各国の法律を参照し、関連する法令を遵守する体制を整えています。
 任天堂(株)では、「ニンテンドープリペイドカード」のような決済方法が、「資金決済に関する法律(資金決済法)」で規制する「前払式支払手段」に該当するため、法の定めに従い前払式支払手段の発行者として登録を受け、金融庁および近畿財務局の監督のもと、資金決済法を遵守する体制を整えています。その一環として、2014年度には、お客様保護の重要性に関して社内へ周知するためのセミナーを実施し、延べ515人が参加しました。また、2015年度には社内イントラネット上でeラーニングを実施し、延べ206人が受講したほか、ソフトウェアを開発する部門の現場担当者に向けた説明会も実施しました。

わかりやすさ・使いやすさの追求

わかりやすさ・使いやすさの追求

 任天堂は、性別やゲーム経験の有無に関係なく、幅広い年齢層のお客様に楽しんでいただける製品・サービスの開発に努めています。

直感的に理解していただくための工夫

 すんなりとゲームの世界に入っていただくためには、わかりやすさが不可欠です。取扱説明書をよく読まなくても直感的に遊び方をご理解いただけるよう、操作方法をシンプルにするなどさまざまな工夫をしています。

誰にとっても使いやすいデザインの追求

 年齢、性別など、さまざまな違いを超えて、より多くのお客様にゲームを楽しんでいただけるように、デザイン面でも工夫をしています。また、お客様の声を開発部門と共有し、できるだけ新製品に反映するように努めています。

ニンテンドー3DSの事例

 ニンテンドー3DSは上ぶたの縁が反っているので、折りたたんだ状態でどこに指をかけても簡単に開けられます。

ニンテンドー3DS

ニンテンドー3DS LLの事例

 ニンテンドー3DS LLの3Dボリュームは、3D表示をOFFにしたときの感覚がわかりやすくなるように、スイッチの構造を工夫しクリック感が得られるようになっています。これにより、意図せず3D表示に切り替わることが防止できます。このデザインは、Newニンテンドー3DS LLにも採用されています。

3Dボリューム

Wii U GamePadの事例

 Wii Uのコントローラーである「Wii U GamePad」は、長時間プレイしても疲れにくく、また手のサイズにかかわらず持ちやすくするための工夫として、裏面にグリップをつけ、手にフィットする形状にしています。また、軽量化と強度のバランスを保ちながら材料を選定しました。

Wii U GamePad

Wii U 本体の事例

 Wiiに対していただいていた声を受け、Wii U本体のコントローラーとゲーム機本体を接続するためのシンクロボタン(SYNC)を、わかりやすい位置に付けています。
 Wiiの場合はSDカードスロットと同じ場所につけており、スロットカバーで見えない状態でしたが、Wii Uではスロットカバーの外にボタンを設置し、一目でおわかりいただけるよう変更しています。
 また、Wiiのスロットカバーは開けると前に出る構造でしたが、Wii Uでは中に入り込む構造にし、カバーを開けたままでも邪魔にならないデザインになっています。
 さらに、USB端子を背面だけでなく前面にも設置することで、USB周辺機器と接続しやすくする工夫をしています。

Wii U

誰もが理解できる説明書を目指して

 取扱説明書や商品パッケージの説明では、日常生活で使われている言葉を選ぶなど、できるだけわかりやすい表現を用いるように努めています。また、イラストなどを使用することで、小さなお子様にもご理解いただきやすいよう配慮しています。
 このほか、電子説明書を読みやすくするための工夫として、ニンテンドー3DSシリーズでは、文字の大きさを2段階に調整することができるようにしています。

文化の違いや言語の壁を越えて商品の魅力を発信する

 日本向けに開発されたソフトウェアを、その世界観や魅力を損なうことなく、海外のお客様が違和感なく楽しめるような表現に変えていくことを「ローカライズ」といいます。
 任天堂では、日本で開発したソフトウェアを海外向けにローカライズする際、海外の現地にいるローカライズ担当者が、日本の開発者と連携し、ゲームがもつ良さを活かしつつ、海外の文化も取り入れ、海外ユーザーに楽しんでもらうため細心の注意を払って調整しています。
 また、海外向けに開発された商品を日本向けにローカライズを行う場合も同様に、各国の担当者が連携して内容を見直しています。

お客様サポート

お客様サポート

 任天堂は、一人ひとりのお客様を大切にするため、お客様からのさまざまなお問い合わせやご要望にお応えする窓口を設けています。また、いただいたお客様の声を社内の関連部門で共有し、日々の業務に活かすように努めています。

相談窓口の設置

 日本国内では、商品の仕様・取り扱い方法、各種キャンペーンなどのお問い合わせ窓口として「お客様ご相談窓口」や「オンラインお問い合わせ窓口」を、各種ネットワークサービスに関するご質問など技術的な内容のお問い合わせ窓口として「任天堂テクニカルサポートセンター」を設置しています。
 海外においても国内と同様の対応窓口を設置し、各地域の言語によるサポートを提供しています。

お客様の声を共有する仕組み

 任天堂は、お電話やお手紙、オンライン窓口などを通じて、お客様から多くの声をいただいています。こうしたお客様の声を新製品の開発、サービスの向上などに活かすため、社内の関連部門で共有する仕組みを整えています。また、お客様の声を励みに、社員一人ひとりのモチベーション向上につなげるため、お客様から頂戴した感謝やお褒めの言葉は、別途「サンクスコール」という形で社内に共有しています。

安全情報や不具合などの周知

 品質に関わる情報があれば、直ちに事実関係を確認し、お客様に対してできるだけ早く正確な情報を提供する体制を整えています。
 商品に関する安全情報や不具合などの情報は、任天堂ホームページをはじめ、店頭などでも告知を行い、お客様への周知に努めています。

お客様の声にお応えする仕組み(任天堂(株))
※11 CS会議
Customer Satisfaction 
(顧客満足)向上会議

商品の修理

 日本国内では、商品の修理を担当する部門として、「任天堂サービスセンター」を設置しています。商品に愛着を持って長く使っていただくことは、地球環境保全の観点からも重要だと考えており、できる限りの修理を行う体制を整えています。
 海外においても、お客様からの修理のご要望に迅速に対応するため、各国の事情に合ったオンライン修理依頼システムを構築しています。

ネットワークサポート

 任天堂では、ニンテンドーeショップというオンラインストアや、ネットワークを介した対戦ゲームプレイ、フレンドやユーザー同士のコミュニケーション、データの交換、配信等のさまざまなネットワークサービスを展開しています。
 また、障害の発生に備えて、サーバーを自ら監視し、サービス停止などを未然に防ぐための技術を多数取り入れるとともに、24時間、365日監視・運用できる体制を構築しています。サーバー障害が発生した後は、障害の原因を究明し改善に努めています。

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