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生産パートナーとともに進めるCSR調達 対話と協働を重ね、お客様の笑顔につなげる

CSR重点項目

生産パートナーとともに進めるCSR調達

対話と協働を重ね、
お客様の笑顔につなげる

自社で工場を持たない「ファブレス型」の生産体制をとる任天堂にとって、国内外の生産パートナーの協力は不可欠です。生産パートナーと一緒になってCSR調達に取り組むことは、高品質で安全な製品を生み出すことにつながり、お客様の笑顔にもつながっていくと考えます。

安定した品質のものづくりをするために

 任天堂では、生産パートナーとの相互理解の深化と信頼関係構築に主眼を置いた調達活動を進めています。その中でも特に労働環境、人権、危機管理に配慮することは、結果的に製品・部品の品質改善、リスクの低減、お互いの企業価値の向上や競争力の強化につながると考えています。

 したがって、CSR調達においても直接的なコミュニケーションを重視し、実際に生産パートナーを訪問する実地調査を継続的に行っています。実地調査では、なぜ改善が必要なのかという背景や、任天堂のCSRに対する考えを直接伝えることでお互いの目指すべき方向性を共有し、それぞれの強みを活かしていくことを大切にしています。

CSR調達の着実な推進

 2007年度から開始したCSR調達も今年度で10年を迎えました。この間、「任天堂CSR調達ガイドライン」の見直しや紛争鉱物に関する調査、第三者によるモニタリングなど、一歩ずつではありますが取り組みを進めてきました。2016年度は新製品をつくるにあたって新しい生産パートナーが増えました。新規生産パートナーに対しては、取引を開始するにあたって、現地へ赴き工場の様子を確認しています。また、その結果に応じてさらに踏み込んだ実地調査も行っています。

紛争鉱物とは、コンゴ民主共和国および周辺諸国で採掘され、かつ人権侵害や環境破壊、非人道的な武力行為に関わる組織の資金源となっているスズ・タンタル・タングステン・金の4種の鉱物。

実態をより的確に把握するための改善

 任天堂では、生産パートナーのCSRの取り組み状況をより的確に把握するため、2016年度に大きく2つの点について改善を図りました。

 ひとつは、これまでも継続的にお取引のある会社に対して「取引先実態調査表」をお送りし、取り組み状況などを把握してきました。しかし、これまでの設問ではリスク評価を行うには十分とは言えなかったため、設問をより具体的にし、項目を細分化しました。

 もうひとつは、任天堂(株)の実地調査担当者の能力を高めることに注力しました。生産パートナーの現場やそこで働く人のことを知り、対話能力を高めることが実務担当者の能力と実地調査の質の向上につながると考えています。任天堂(株)では、実地調査担当者の認定制度を整備し、トレーニングを行うことで能力の向上を図っています。

主なトレーニング

  • 「任天堂CSR調達ガイドライン」をベースとした教育
  • OJTでの実地調査経験
  • 第三者によるモニタリングを通しての学び など

CSR調達の流れ

ガイドラインの生産パートナーへの周知 書面調査による確認ガイドラインの生産パートナーへの周知 書面調査による確認

現地訪問による現状把握 継続的な改善現地訪問による現状把握 継続的な改善

生産パートナーへの理解促進と協働

 生産パートナーがその地域の慣習や法令に基づいた工場運営を行っている場合でも、それが国際的な観点で見たときには、必ずしも十分とはいえません。世界各国のさまざまな要求を意識したCSRの取り組みを行っていただくため、「任天堂CSR調達ガイドライン」をベースに対話を繰り返し、意識改善を図っています。

 また、世間ではどういった問題が起きているのか、どのようなことが求められているのかを理解していただくため、参考情報として問題事例を生産パートナーと共有しています。

紛争鉱物への対応

 紛争鉱物への対応は、OECD紛争鉱物デュー・ディリジェンス・ガイダンスを参考に、責任権限や調査手順を定めた「紛争鉱物調査ガイドライン」にもとづき調査を実施するとともに、調査体制の強化や調査方法の改善に取り組んでいます。その一環として、生産パートナーを訪問し、調査方法や課題についてヒアリングを実施しています。

OECD(経済協力開発機構)による、紛争地域および高リスク地域で採掘された鉱物のサプライチェーン・マネジメントに関する枠組みを提示するガイダンス。

任天堂の紛争鉱物対応方針(PDF)

事例紹介

実地調査を受けて

タイコ エレクトロニクス
ジャパン 合同会社

Data and Devices Japan Sales
Mobile & CE Sales Group
統括部長(Senior Manager)

恵木 正明 様

実地調査を受けて

 2016年秋、アンテナ製品を製造している当社の中国内生産委託先において、任天堂様に実地調査を行っていただきました。同生産委託先は設立10年と若い会社ながら、独自のCSR管理システムを構築し、その運用においても実績を積み重ねてまいりました。

 今回、任天堂様による実地調査を受けるにあたり、当社の購買チームと現地の環境・CSR担当者も任天堂様と一緒に現場を巡回し、工員との対話を通じて、安全衛生・労務管理面で新たな気づきを得ることができました。特に任天堂様によるご指摘の対象範囲は作業場内だけにとどまらず、建物周辺の危険物の撤去や社員宿舎内の電気設備の配置にもおよびました。これらのご指摘により、一層の改善や対策を実施することができました。

 任天堂様の掲げる「任天堂に関わるすべての人を笑顔にする」活動の意義を今回の実地調査を通じ、生産委託先の幹部と共有できたのは特に有意義なことでした。

 すべての社員にとって安全で働きやすい職場環境をつくることで、社員の定着率が向上し、習熟度のさらなる向上が期待できます。今後も高品質な生産活動を実現するため、CSR活動を進めていきたいと考えています。

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