支援会話シーン

ゲーム内でのキャラクター同士の関係を深める支援会話のイメージイラストを
イラストレーターさんや漫画家さんに描いていただきました。
会話のテキストとあわせてご覧ください。

なお、支援会話は比較的上位人気のキャラクターの中から、
イラスト化するのに適した内容と思われるものを選定しました。

白夜王国篇暗夜王国篇インビジブルキングダム篇子世代篇


子世代篇


カムイ×カンナ

illust:鈴華

  • 支援会話 支援レベルC
  • 支援会話 支援レベルB
  • 支援会話 支援レベルA

カムイ
【 主人公 】

カンナ
【 主人公の娘 】

あっ、カンナ。
荷物運びをしてるのかい?

お父さん! うん、そうだよ。

大変そうだし、僕も手伝うよ。
ほら、少し貸してごらん?

あ、ううん、いいの!
お父さんはいつも忙しいでしょ?
あたしなら大丈夫だよ。
このくらい平気平気。
もっといっぱいお仕事して、
お小遣い貯めないと…

お小遣い?

あ、ええと…その…
色んな人の用事を引き受けるかわりにね、
お小遣いをもらってるの。

何か買いたいものでもあるの?

えっ!?
ええと…それは…

カンナ?

ううっ…でも…でも…
お父さんには話したくないの!
だからその話は忘れてー!!

ええっ?
そんなこと言われても無理だよ。

いいから忘れてー!!

カンナ…今までは隠しごとなんて
しなかったのに、一体どうしたんだい?

…それも言いたくないの。

カンナ…

あっ…あたし、荷物運んでる途中だから
もう行くね? それじゃあ!

何てことだ…
カンナが僕に隠しごとをするなんて…

るんるんる~ん♪
やっと買えたよ~嬉しいな~♪

…カンナ。

あっ…お父さん。

町に一人で出かけるなんて、どうしたんだい?
何か買い物をしていたの?

あっ、ええと…

やっぱり…その買い物はこの間の
お小遣いで買ったものなんだよね。

そ、それは…

確かにカンナにだって言いたくないことは
あるかもしれないからね。
無理に教えてくれとは言えないよ…
でもいつか、
言ってもいいと思えるときが来たら…
お父さんにも教えてほしいな。

………………

父親の勝手な考え方かもしれないけど…
このままじゃ何だか
娘との絆が薄れてしまったようで…
僕はすごく悲しくなるんだ…

…ご、ごめんなさい、お父さん。
あたし…お父さんを悲しませたくて
黙ってたんじゃないの!
その…驚かせたかっただけなの。

えっ? ど、どういうことだい?

えへへ、えっとね…
あたし、お父さんにこれをあげたかったの。
はい、どうぞ!

こ、これは…指輪?

うん。王族の人たちって
みんな指輪を大切にしてるんでしょ?
それを聞いて、あたしもお父さんに
指輪をあげたいなって思ったの。

カンナ…

あんまり高いのは買えなかったけど、でも
お父さんに似合いそうなのを選んだんだよ。
いつもありがとうって気持ちを
お父さんに伝えたくて…
それで渡すまで内緒にして、
びっくりさせたかったから黙ってたの…
ごめんなさい…

そっか…そういうことだったんだね。
ありがとう、カンナ。この指輪のために
君はがんばってくれてたんだね…
そうか…ごめんね…
カンナの気持ちも知らずに、
責めるようなことを言っちゃって…

お父さん、もう悲しくない?

ああ、もちろんだよ。
すごく嬉しいよ!
カンナが僕のことをこんなに大切に
想ってくれてたことがわかったからね。

えへへ、良かった!

ああ、カンナ…
君のこと、本当に愛おしく思うよ。
これからもお父さんの傍(そば)にいてくれるよね?

うん、もちろん!

ねえ、カンナ。
ちょっといいかい?

あ、お父さん。どうしたの?

この間、カンナが僕に指輪を
くれたことなんだけど…
とても嬉しかったから
改めてお礼を言いたくなったんだ。
ありがとう、カンナ。

えへへ、どういたしまして!
もしかしてお父さんが最近ずっと笑顔なのは
指輪のおかげなのかな?

あはは…実はそれ、
軍のみんなにも言われたんだ。
僕…そんなににやけてるかな?

うん、とってもにこにこしてるよ!

ふふっ、そっか…
あ、それでね。今日はその指輪の
お返しを渡そうと思ったんだ。

えっ? お返し!?
わぁー!! お返しってなになに!?

それはね…指輪をもらったから、
僕からも指輪のお返しだよ。

うわぁ! とってもキラキラしてる!
でも…あたしにはちょっと大きいよ、これ!
ほら、指輪がぶかぶか~!

あははっ、大丈夫。
カンナはまだ成長途中だから
わざと大きめな物にしたんだよ。
大きさが合うようになるまで、
こうすればいいのさ、ほら。

あっ…首飾り!
紐を通したら首飾りになったよ!

ふふふ、これでいつでも持っておけるよね。

うん、ホントだ!
お父さん、ありがとう!

わわっ!
突然抱きついてくるなんて、
ビックリしちゃうじゃないか。

えへへ、ごめんね~!

でもそれくらい嬉しかったってことだね。
僕も嬉しいよ。
これは…カンナが大きくなってから、
指にはめてね。

うん! 首飾りのままでもすごく嬉しいけど、早く指にはめてみたいな~!

ああ、きっと似合うはずさ。

うん!
でも大人になってもあたし…
お父さんとずっと一緒だよね?

当然さ、僕たちは家族だ。
家族はずっと一緒だからね。

うん!
えへへ、嬉しいな~!



アクア×シグレ

illust:なーべ渡辺

  • 支援会話 支援レベルC
  • 支援会話 支援レベルB
  • 支援会話 支援レベルA

アクア
【 透魔王国の王女 】

シグレ
【 アクアの息子 】

母さん。
調子はどうですか?

…悪くないわ。
いつも通りという感じだけれどね。
何か用かしら、シグレ?

はい…俺は最近よく、
昔のことを思い出すんです。
母さんが秘境まで来てくれて、
一緒に遊んだ日々のことを。

あまり会いに行けなくて、
あの頃は本当に申し訳なかったわね…
ごめんなさい、シグレ…

い、いいえ… そう言いたかったわけじゃないんです。
ただ…よく思い出すのは、二人で
一緒に歌ったときの記憶です。

ああ、そうだったわね…
二人でよく口ずさんだわね。

そうですね…

そうだ…
シグレ、あなたが良ければ、
久しぶりにあの歌をまた二人で歌わない?

ええと…今からですか?

ええ、そうよ。

はい、喜んで…!

ありがとう。じゃあ早速試してみましょう。
歌詞はちゃんと覚えているかしら?

もちろんです。

じゃあ行くわよ。せーの…
……♪

……♪
…………
…あれ…?

…!
シグレ、どうしたの?

あれっ…おかしいですね?
声が…出ません。
昔は母さんと一緒に歌えたはずなのに…
歌詞も曲も全部覚えているはずなのに…
ど、どうしてなんでしょう…?

あっ…
シグレ…仕方がないわ。あなたは
男の子だから、声変わりをしたのね。
当時はこの歌を私に合わせて
歌えていたけど、
低い声になった今では、
さすがに無理なのね…

そ、そうか…そういえばそうですね…
なるほど…
成長してしまったから仕方ないとはいえ、
とても残念です…

…一つ思いついたことがあるの。
それを用意してみるから…
少しの間、私に時間をくれるかしら?

えっ?
どういうことでしょう…?

いいから、任せて。
あなたはきっと喜んでくれるはずよ。

? はい…

シグレ、探していたわ。

母さん…?
どうしたんですか、
そんなに息を切らして。

これをあなたに渡そうと思って。
はい、どうぞ。

これは…楽譜?
この前二人で一緒に
歌おうとして歌えなかった曲ですよね?

ええ、そうよ。

でもどうしてこれを…?
俺が声変わりをしてしまったせいで、
もう二人で一緒に歌うことは…
あっ…!

ふふっ、気づいたみたいね。
この歌は主旋律だけじゃなく、
副旋律もあったのよ。
この楽譜にはちゃんと、
その旋律も書かれているわ。

副旋律は主旋律よりも
音域が低いんですね。
これくらいの高さであれば、
声変わりした俺でも歌えそうです…!

ええ、私もそうだと思ったの。
だからシグレはこの旋律を歌えるように
試してみてくれないかしら?

わかりました。
ありがとうございます…!
ふんふん…
歌い甲斐のありそうな旋律です。
……♪

あら、さっそく練習?
ずいぶん熱心なのね。
とても綺麗に歌えているわ…
初見でこれなら、もっと良くなるわね。

…………♪
ふふっ。褒めてもらえて嬉しいです。
楽しみにしていて下さいね。母さん!

ええ。

ふぅ…

歌い終わったわね…
こんなに二人の歌がうまくいくとは
思わなかったわ。

はい。
俺も全く同じ感想です。
幼い頃に二人で歌ったときよりも、
ずっと良かったと思います…!

そうね、シグレ…
あなたの成長、とても嬉しいわ。
このままじゃ私、
すぐに追い抜かれてしまうわね。

いえ…そんなことはありません。
俺は歌が歌えても、
母さんのような不思議な力は
ありませんから…

不思議な力…?

はい…
仲間を勇気付けたり、
時には敵の動きを封じるほどの
とてつもない力を持った歌のことです。
俺には、そんな歌は歌えません。

…シグレ。

俺はここに来て、ずっと思っていたんです…
俺は母さんの子なのに、
歌に力がないって。
俺だって、母さんのように
特別な力が使えたら…

…………
…使えるわ。

え?

私がこの力を使えるのは、
お母様から譲り受けた…
このペンダントのおかげだから。

そのペンダントに…
そんな力が…?

ええ。だからあなたも、
これを着ければ私と同じ…
いえ、それ以上の力が使えるかもしれない。

そう…なんですか?
なら、一度そのペンダントを俺に…

いいえ。やめておいた方がいいわ。
この力は使いすぎると、
自身を破滅させることになるもの。

破滅って…
!! まさか…
死ぬってこと…ですか?

…………

そんな…!
じゃあ尚更、母さんが使う必要はありません!
これからは俺がその役目を務めます!
母さんの代わりに、俺が力を使って…!

だめよ。愛する息子に、
そんなことはさせられない。
私は、あなたにこれを譲る気はないわ。
これからも、この考えは変わらない。

…………

ごめんなさい、シグレ。
本当はこのことを、
あなたに話すつもりはなかった。
…でも、これだけは言っておきたかったの。
あなたの歌には力があるわ。
人を癒し、勇気づける…
素晴らしい力が。
だから自信を持って。
あなたは既に、特別な力を持っているの。

母さん…

闘いが終わったら…
このペンダントは泉に沈めるわ。
もう二度と、
誰の手にも渡らないように。
でも、その前に私が消えてしまったら…
…シグレ。
あなたの手で、これを処分してちょうだい。

…っ!!

お願い。あなたしかいないの…
これは…シグレにしか頼めないことよ。

…………
…わかりました。

ありがとう、シグレ…

ですが、そうしなくていいように…
俺を置いて消えないでくださいね。
じゃないと俺…
母さんがいないのをいいことに、
興味本位でペンダントの
力を使っちゃうかもしれませんからね?

そんなことしたら、
化けて出るから。

…ふふ。冗談ですよ。
俺はこの先、力を使いません。
母さんが俺を守ろうとしてくれたのに、
その気持ちを裏切れませんから。

…ごめんなさい。
私…あなたに酷なお願いをしたわね。

いいえ。母さんが人を頼るなんて、
滅多に無い事ですからね。
頼ってくれて、うれしいです。
…俺からも一つ、
お願い事をしていいですか?

なにかしら?

いつか、ペンダントをしていない母さんと、
もう一度さっきの歌を歌いたいです。

…ええ。わかった。
そのお願い、必ず叶えるわ。

…ありがとうございます。
楽しみにしていますからね…
母さん。



キヌ×ベロア

illust:釜田みさと

  • 支援会話 支援レベルC
  • 支援会話 支援レベルB
  • 支援会話 支援レベルA

キヌ
【 ニシキの娘 】

ベロア
【 フランネルの娘 】

ベロアー! ベロアー!

…………

ベロア? 聞こえてないの?

…聞こえてます。
ただ返事をしたくなかっただけです。

えー! どうしてー?

だって…キヌはいつも
わたしを遊びに誘ってくるじゃないですか。

えっ、ダメなの?

はい…
キヌは激しい遊びが好きでしょう?
高いところから飛び降りたり…
木から木へ飛び移ったり…
でも、わたしはそういうの、
好きではありません…

でもベロア、アタシと一緒に
遊んでみれば楽しさがわかるはずだよ!

いいえ、そうは思えません…
あなたとわたしは似ていないんですよ。

そんなことないよ!
アタシとベロアは
似てるところもちゃんとあるよ!
まずは大きな耳と尻尾!

それは目や口があることを
お揃いというぐらい乱暴です…
狐と狼を一緒にしないでください…

あ、そうそう!
狐と狼もそう!
ベロアは狼になれるでしょ?
それでアタシは狐になれるでしょ?
アタシは妖狐でベロアはガルー!
ほら、二人とも変身できるところが似てるよ!

…………

狼と狐になって
一緒に遊ぶのって楽しそうでしょ?

いえ…別に。
わたしは一人でいる方が楽なんです。
それに変身できる仲間ということなら、
わたしにはパパがいるのでそれで十分です。

そ、そんなぁ~!

それじゃ、わたしはこれで…

…………
あーあ、ベロア行っちゃった…
むーっ! どうしたらベロアを
説得できるのー!?

ベロアー! ベロアってばー!
遊ぼうよー!

…………

ぶー!
また聞こえてない振りしてる!

わたしは忙しいんです…
少し静かにしてもらえますか?

えっ、忙しいの?
でもベロア、
ずっと下を見てるだけじゃない?

ええ、毛玉が落ちてないか探してるんです。
ふわふわで少しゴミがついているものが
あれば、最高なんですけど…
なかなか良いものは
見つかりませんね…

毛玉探しよりも、アタシと一緒に
崖から駆け下りる方が絶対楽しいよ!
今もアタシ、何度も崖から駆け下りて、
遊んでたんだよ!
すごい速さで
ドキドキワクワクするんだよ!

いいえ。毛玉を見つける方が
何倍も楽しいです。
色んな角度から毛玉を眺めていると
時間を忘れちゃうくらいですから…

はぁ…やっぱり今日もベロアは
一緒に遊んでくれないんだね。
アタシ、帰ろうかな…

…!?
キヌ…ちょっと待ってください。

えっ?

その後ろ姿…!
尻尾を見せてください。

いいけど…どうしたの?

け、毛玉が…!
毛玉がたくさんついています…!

毛玉?

はい。しかも小枝や葉っぱまで…
たくさんついてるじゃないですか!
湿った小枝や腐り掛けの葉っぱ!
それに石の破片まで!!
ああっ!
キヌの尻尾には宝物が眠っています…!

ええと…そうなの?
あっ…
ずっと一人で崖から駆け下りてたから、
その時に色々ついちゃったのかもね。

キヌ…良かったらこの毛玉を、
わたしにくれませんか?
あと、今日どこで遊んでいたのか、
ぜひ教えてください。

うん、いいよ…
って、ああっ!!
もしかして一緒に遊んでくれるの!?

…ええ、そうですね。
こんな素敵なものが手に入るなら、
キヌと一緒に遊ぶのも
悪くないかもしれません…

わーい! やったぁ!!
ありがとう、ベロア!

いいえ、別に…
それより早く…一刻も早く、
その場所へ連れてってください。

うん! 任せといて!

ベロア! 崖から駆け下りるのって
とっても楽しいよね!

…まあ、思っていたよりは。

そっか! ベロアにそう言ってもらえて、
アタシも嬉しいな!

ですが駆け下りた後に、
尻尾についた小石や虫の死骸を
拾うことが一番好きですね。

えへへ、そっか!
うん、それでもいいと思うよ!
それってこれからも
一緒に遊べるってことだよね。

はい、もちろんです…

ふふっ、ベロアと遊べるようになって
アタシとっても嬉しいなー!

キヌは屈託ない性格なので、
仲良くしている人は他にもいますよね…?
どうしてわたしと遊ぶことに
それほどこだわっていたのですか…?

だって変身できるヒトって
ほとんどいないから。
やっぱりアタシたちは
普通の人間じゃないし、
気持ちを全部理解し合える
ベロアと仲良しになりたかったんだ…!

そうですか、その気持ちは
確かにわたしにもありました…
ありがとうございます…キヌ。
遊ぼうと何度も声をかけてくれて。

ううん!
でもそこまでベロアに言われると
何だか照れちゃうな!
あっ…!

どうしたんですか?

そういえば…アタシとベロアって
この辺も似てるよね?

ん? どこですか?

ほらここ! 髪のこの部分!
一房だけ色が違うよ!

はい…
ここだけは、ママと同じ色をしているんです…

アタシもアタシも!
これっておそろいだよね!

本当ですね…
これは確かにおそろいと言えますね。
なんだか…不思議な偶然です。

うん、素敵だね!
アタシたちの友情の証って感じだもん!

ふふっ、そうですね。
では、この証に誓って
これからも仲良くしましょう。

うん、よろしくね、ベロア!



ディーア×エポニーヌ

illust:春山和則

  • 支援会話 支援レベルC
  • 支援会話 支援レベルB
  • 支援会話 支援レベルA

ディーア
【 ジョーカーの息子 】

エポニーヌ
【 ゼロの娘 】

さて、やることはやったし。
後は俺がやんなくても大丈夫だろ。
どこか静かで暗い場所を探して、
全力でサボるとするか…

…こそこそ。
…じーっ。

…ん?
視線を感じる…

…………

おい…なんか用か?

っ!?

っていうか。
なんでタルの中に入ってんだよ…

!?

無視すんなよ、エポニーヌ。

あ、あたしに話しかけてるの?

お前以外いないじゃん…

タルに隠れてるのは尾行の基本だからよ。
何かご意見でも?

意見はないけど…
いったい誰を尾行してんだよ…?

そんなのディーアに関係ないでしょ。
放っておいてくれないかしら。

まぁ、別にいいけどさ…
じゃあな…

…まさか、見つかっちゃうとはね。
さすがディーアっていうところかしら。
でも、こんなことで
落ち込んではいられないわ。
街で見つけたあのお兄さん…
果物屋のお兄さんと…
ディーアを仲良しにしたい!
どうしてもどうしても仲良しにしたい!
その作戦はまだ始まったばかりだから。
次はもっと慎重に尾行しなきゃ。
二人の恋を実らせることができるのは、
あたししかいないもの。

よし、繕い物も終わったし…
珈琲でも淹(い)れるかな…

じーっ…

…エポニーヌも飲むか?

!?
また、見つかっちゃった…

今日も誰かの尾行か?
もしかして…俺を尾行してるわけ?

そ、そんなわけないじゃない!
自惚(うぬぼ)れないでよね。

あっそ…
で、珈琲は飲むのか?
飲むなら淹れてやるぞ。

…淹れてくれるなら、飲むしかないわね。

じゃあ、そこに座って待ってろ…
今、美味いのを淹れてやるから。

そ、そういえば、ディーアって…
手先が器用なのね。
珈琲とか紅茶を淹れるのも上手いし、
繕い物だって、上手だったわよね。

別にこんなの、誰でもできるだろ…

あ、あれぇ?
そう言えば…
街の果物屋のお兄さんの服が
ボロボロに破れてたような気がするわ。

そうなのか?
客商売なのにそれじゃダメじゃん…

そうよね!
ディーアもそう思うわよね!?
だったら…ディーアが
直してあげればいいんじゃない?

なんで俺が…?
知らない人なんだぜ?

今は知らない人でも、
それをきっかけに知り合えばいいのよ。

俺は別に知り合わなくていい…
面倒くさいし。
…ほら、珈琲を淹れたぞ。
温かいうちに飲め。

あ、ありがとう…
…ごくごく。
あれ?
この珈琲、美味しいわね。

お前、風邪ひいてるっぽいから。
温まるスパイスを入れてみたんだよ…

えっ?
確かにちょっと、喉が痛かったけど…

尾行もいいけど、ほどほどにしとけよ。
体壊したら大変じゃん…

…ディーアって、
見かけによらず優しいのね。

そりゃどうも…おかわりなら、
おだてなくても出してやるって…

そ、そんなんじゃないわよ!
もう、失礼な人ね。

ふっ…
まぁ、なんでもいいさ。

…………

ディーア。そんな顔して…
何かあったの?

エポニーヌ…?
何かあったのはお前の方じゃねえの…?
木箱の中から登場だなんて普通じゃないぜ…

そ、そこはとりあえず気にしないで。
それよりも…
なんだか元気がないみたいじゃない。
朝からずっと見てたけど、
いつにも増して覇気が無いわよ。

やっぱお前、俺を尾行してたのかよ…
…別に、大したことじゃない。
ちょっと、失敗しちまっただけだ。

失敗って…何をしちゃったの?

…言いたくない。
思い出して更に落ち込むから。

そっか。
それなら言わなくてもいいわ。
でもね、例えどんな失敗をしたとしても、
ディーアなら大丈夫よ。
だから、元気を出しなさいって。

慰めてくれるのはありがたいけど…
根拠も無いのに大丈夫って言われてもな…

失礼ね。
根拠ならあるわよ。
このところ、暇さえあれば
ディーアを尾行してたのよ?
今のあたしは、
ディーアのことならなんでも知ってる。
そうね…
ディーア博士と言っても過言じゃないわ。

そ、そうなのか?

そのあたしが言ってるのよ?
ディーアはどんなことがあっても大丈夫って。
ディーアには困難を乗り越える強さと
力を貸してくれる仲間たちがいるんだから。
だから、どんな失敗かわからないけど、
元気出しなさい!

…博士がそう言うんじゃ、
元気を出さないわけにはいかないな。

そうよ。
ディーアが落ち込んでる姿は、
あたしも見たくないしね。

でもさ…
なんで俺をそんなに尾行してるんだよ?

そ、それは秘密よ!
誰にも言えない秘密の花園なの!
そ、それよりも…元気が出たのなら、
街の果物屋さんにでも行けばいいじゃない。
そして…素敵なお兄さんと知り合って…
禁断の物語が始まって…うふふ…

なに言ってるかよくわかんねえけど、
なんかお前のおかげで気が楽になったわ… ありがとな。

ふふ…
あんなことや…こんなことも…

…エポニーヌ。
おい、エポニーヌ。
ダメだ。
もう俺の声が聞こえてないらしい。




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