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2011年4月26日(火)第71期 決算説明会
任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内容全文

Wiiについても、全世界の出荷ベースで100万本を超えたタイトルは、前期末までの累計では、任天堂・ポケモンのタイトルが30タイトル、ソフトメーカーさんのタイトルが73タイトルとなりました。
さて、ここからはいくつかのタイトルをピックアップして、ご紹介します。

 


まず、アメリカやヨーロッパでの、今年に入ってから一番のヒットとなっているDSのソフト『ポケットモンスターブラック・ホワイト』についてです。このソフトは、昨年9月に日本で発売され、日本のビデオゲーム史上最速で500万本に到達して、その後も販売を伸ばしているソフトですが、今年3月6日にアメリカで、3月4日にヨーロッパでそれぞれ発売しました。
販売の推移を、過去のポケモンソフトと比較してみましたので、ご覧ください。

 


まず、アメリカにおける販売推移です。ご覧の赤い線が今回の『ポケモンブラック・ホワイト』の販売推移です。青い線は『ポケモンダイヤモンド・パール』の販売推移、緑色の線は『ポケモンハートゴールド・ソウルシルバー』の販売推移です。
最新作の『ポケモンブラック・ホワイト』は、初動が大きかっただけではなく、その後も販売が順調に伸びています。

 


続いて、ヨーロッパにおける販売推移です。ヨーロッパにおいても、『ポケモンブラック・ホワイト』の販売推移は、『ポケモンダイヤモンド・パール』、『ポケモンハートゴールド・ソウルシルバー』を上回るペースになっています。
DSはアメリカでもヨーロッパでも幅広いお客様に十分普及していますし、ポケモンは初動だけでなく継続的に販売できるポテンシャルを持つタイトルですので、このポテンシャルをしっかりと販売につなげていきたいと思います。

 


また、ヨーロッパで『Art Academy』が年明け以降も売れているということを、先ほどお話ししましたが、世界での出荷は190万本にまで伸びています。

 


ご覧のように、緑色のヨーロッパの販売は、年が明けてからも順調に伸びており、完全にDSの定番ソフトとしての地位を確立できたのではないかと思います。ヨーロッパには、絵画芸術への興味を持たれるお客様が多いのだと思いますが、ポテンシャルはまだまだある手応えがあります。

 


また、Wiiのソフトとしては、まず最初にこのソフトをご紹介すべきではないかと思います。
1年前に面白い動きをしているということで、昨年5月のこの場でご紹介したんですけれども、これほどの流れが生まれるとは予想ができませんでした。

 


これは、アメリカのNPDのデータから毎月の販売数を抜き出して集計したものです。『JUST DANCE 2』のアメリカでの販売数は、既に450万本を超えていて、かつ、アメリカでは、年が明けてから最も販売数の多いソフトとなっていますし、今の勢いなら、まだまだ数を伸ばすポテンシャルがあると思います。Wiiのソフト市場でこういう売れ方をするソフトは、これまで任天堂のソフトがほとんどだったわけですが、ソフトメーカーさんの大きな成功例として、メガヒットソフトに育ったと思います。

 


こちらは、ヨーロッパの販売推移です。傾向は、アメリカとほとんど同じです。ヨーロッパでは、国によって、ダンスゲームの受け入れられ方が異なりますが、市場の大きいイギリスやフランスで大きな流れになっていますので、今、あまり販売が伸びていない国でも、販売のポテンシャルが高まりつつあるのではないかと見ています。
そして『JUST DANCE』シリーズがメガヒットに育つ過程で、ダンス系ゲームが他にもヒットするようになりました。

 


このダンス系ゲームの代表的なものとしては、同じUbisoftさんの『MICHAEL JACKSON: THE EXPERIENCE』や、Majescoさんの『ZUMBA FITNESS』というタイトルがあります。ZUMBAというのは、日本ではあまり聞き慣れませんが、「ラテン系の音楽とダンスを融合させて創作されたダンスフィットネスエクササイズ」だそうです。

 



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