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2016年4月28日(木) 決算説明会
任天堂株式会社 社長 君島 達己

こちらは、ヨーロッパ市場における、ニンテンドー3DS自社ソフトのセルスルーを、2016年と過去2年間で比較したものです。
ヨーロッパ市場では、2月に発売した『ポケモン超不思議のダンジョン』や、昨年10月から実施している「Nintendo Selects」が引き続き堅調に推移していますが、自社ソフト全体の販売規模としては、2014年を少し下回る推移です。ただいまご紹介した『ファイアーエムブレムif』は、欧州では5月に発売を控えております。

  • 『ポケモン超不思議のダンジョン』は、海外では『Pokémon Super Mystery Dungeon』というタイトルで発売しています。

ヨーロッパ特有の話題として、『トモダチコレクション』は国内でも直近で200万本のセルスルーに到達した大型タイトルですが、ヨーロッパ市場では、『Tomodachi Life』という名称でヨーロッパ地域の各言語にローカライズし、2014年6月に発売いたしました。以降、非常に息の長い売れ方をしており、約2年をかけて、国内との差を徐々に詰め、国内の販売本数を抜きました。こうした、業界内で他に競合するソフトが少なく、女性のお客様にもアピールできるソフトのポテンシャルを引き出すことで、当社商品をより幅広いお客様に楽しんでいただけると考えています。


また、前回の決算説明会で、昨年10月にヨーロッパで投入した廉価版タイトル「Nintendo Selects」が好調に推移しているとお伝えしましたが、季節による販売動向への影響が少なく、年明け以降も、順調に販売本数を増やしています。グラフの赤色で表しているのが、「Nintendo Selects」として投入したニンテンドー3DSソフト8種類合計のセルスルーで、同じタイトルの前年同期間での合計セルスルーを灰色で示し、比較をしています。
「Nintendo Selects」タイトルの累計セルスルーは70万本を超え、一度、販売が落ち着いたソフトでも、お客様へのご提案を変えることで、幅広いお客様にお楽しみいただけています。


同様の施策は、国内やアメリカでも実施し、国内では「ハッピープライスセレクション」という名称で展開しています。前年同期間のセルスルーと比べると、販売本数が大きく伸びていることに加え、女性やお子様の比率が高まっており、お客様の層を広げられていると感じます。ソフト1本1本の価値を毀損することなく、適正な価格でお客様に認めていただくことを当社は大切に考えていますので、このような取り組みを必要以上に多用することはしませんが、数ある発売済みのラインアップの中から、新たな1本を発見し、お手に取っていただくためのきっかけになればと考えております。こうした取り組みにより、2016年以降のニンテンドー3DSプラットフォームで継続的に楽しんでいただく状況を維持していきたいと考えています。


こちらは、ニンテンドー3DSの主要タイトルとその全世界ベースでの累計出荷本数をまとめたものですが、赤枠内に16年3月期単年度での出荷本数を記載しております。発売から時間が経過したタイトルでも、この1年間で100万本前後の上乗せをしているように、ニンテンドー3DSの豊富な定番タイトルは多くのお客様に受け入れていただけるものであり、最近ハードをお買い求めになったお客様にもまだまだ楽しんでいただける十分なラインアップがあると考えています。


次に、Wii Uについてです。


Wii Uは、ハードのセルスルーが全世界で1200万台を超えました。過去のホームコンソール機に比べると普及台数は及ばないものの、2015年は、『Splatoon(スプラトゥーン)』のヒットに恵まれたことなどが影響し、国内で販売台数を伸ばしました。


こちらは、国内市場における、年明けから直近週までのWii Uソフトのセルスルーを、2016年と過去2年間で比較したものです。
年明け以降も『Splatoon(スプラトゥーン)』が継続的に売れている中、今年の3月10日に『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス HD』、3月18日に『ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT』の発売などがあり、足下の状況は過去2年間よりも好調に推移しています。


こちらは、アメリカ市場における、Wii U自社ソフトのセルスルーを、2016年と過去2年間で比較したものです。
アメリカでも、日本と同様のタイトルの発売があった効果で、この時期を境にソフトの販売本数は大きく伸びています。


こちらは、ヨーロッパ市場における、Wii U自社ソフトのセルスルーを、2016年と過去2年間で比較したものです。
ヨーロッパも日米同様のタイトルの発売により、足下のセルスルーが上向いています。


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