株主・投資家向け情報

2016年4月28日(木) 決算説明会
任天堂株式会社 社長 君島 達己

続いて、新年度となる、2017年3月期の展望についてお話しいたします。


まず、ニンテンドー3DSの17年3月期の方針につきましては、大型タイトルの投入でプラットフォームを再び活性化させることで、世界中の女性やお子様を含む、より幅広い層のお客様に遊んでいただくことを目指してまいります。
その中でも、他地域よりも普及が進んでいる国内では、3DSハードを新規にお買い求めいただける余地が少なくなる中で、3DSハードをすでにお持ちの方々の間の話題の喚起や盛り上がりの維持に向けても積極的に取り組んでまいります。


今年、第1作の発売から20年が経過し、世界累計販売本数が2億本を突破した『ポケットモンスター』シリーズですが、その最新作である『ポケットモンスター サン』『ポケットモンスター ムーン』が、2016年冬に、世界での発売を控えております。
先ほどもバーチャルコンソールソフト『ポケットモンスター 赤・緑・青・ピカチュウ』が好調であるとお伝えしましたが、当社の最大市場である北米地域をはじめとして「ポケモン」を取り巻くムードが盛り上がってきていますので、この勢いを本作の発売に向けた追い風とできるよう、17年3月期の最重要タイトルの1つとして、世界中で販売の最大化に繋げたいと考えています。


こちらは、2016年4月以降に順次、国内での発売を開始した3DSタイトル、並びに発売を予定している3DSタイトルで、すでに発表済みのものです。ハードの普及が進んだことで、ソフトメーカーさんのタイトルが大型タイトルを含めて、数多く登場してまいります。また自社・他社を問わず、ここに掲載されていない未発表のソフトの開発も数多く進めております。


こちらは、2016年4月以降に順次、米欧市場での発売を開始した3DSタイトル、並びに発売を予定している3DSタイトルで、すでに発表済みのものです。国内同様に多くのソフトがこれから登場しますし、ここに掲載されていない未発表のソフトの開発も進めております。


開発コード「NX」として、現在開発中の新しいコンセプトのゲーム機は、2017年3月に世界で発売を予定しています。NXの特徴や価格、同時発売ソフトのラインアップなどについては、発売時期から遡って、適切なタイミングにお客様にお知らせしていこうと思います。


また、6月にアメリカ・ロサンゼルスで開催される「E3」では、NXに関する展示を行う予定はありません。NXの紹介は、年内にも、別の機会を設けたいと考えております。そして、今年の「E3」では、『ゼルダの伝説』最新作に焦点をあてます。Wii Uソフト『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス HD』や、海外ではニンテンドー3DSソフト『ゼルダ無双』の発売を今年にも行いましたが、第1作の発売から30年を迎えた『ゼルダの伝説』シリーズの、益々の発展を図ってまいります。


続いて、17年3月期のWii Uの生産・出荷の方針についてお話しいたします。17年3月期のWii Uの生産・出荷数は、16年3月期に比べ大きく減少する見込みです。新ハード「NX」への移行に伴い、総合的な需要予測等を踏まえ、80万台の出荷を予定しています。


続いてスマートデバイス事業の進捗について、ご説明いたします。


まず、以前からご説明していることではありますが、当社におけるスマートデバイス事業の目的は、主に3つです。スマートデバイスを活用し、任天堂IP(知的財産)に触れていただく人口の最大化を目指します。もちろん、スマートデバイス事業単体での収益化を前提とし、さらにゲーム専用機事業との相乗効果を生み出すことで、任天堂の事業全体の最大化を目指します。スマートデバイスに向けて展開する任天堂IPは制限せず、さまざまなキャラクターや世界観を、スマートデバイスに適した形で活かせないか、日々検討しております。長年、お客様にご支持をいただいている任天堂のキャラクターやゲームタイトルの価値は、任天堂のゲーム機で遊んだ時にお客様が体験された心地よさや任天堂らしい「手触り感」といった部分も含まれており、単なるキャラクター人気とは異なるものと考えております。その意味で、キャラクターやゲームタイトルを、そのままの形でスマートデバイスに持ってくることは、決して良い選択とは言えません。したがいまして、スマートデバイスに向けて展開するIPは、スマートデバイスならではの価値を感じていただけるものを厳選し、また、スマートデバイスにしっかりと最適化された、十分なクオリティでお客様にお届けしていきたいと考えております。


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