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2010年5月7日(金)第70期 決算説明会
任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内容全文

また、アメリカにて、これまで発売していなかったWii本体のクロを5月9日から発売することになり、これを5月3日に発表しました。
今回から、ハードには、従来の『Wii Sports』に加え、『Wii Sports Resort』と「Wii MotionPlus」を同梱することにしました。これは、ヨーロッパでは、昨年末よりクロのハードにおいて同様の構成で販売していたものです。


「Wii MotionPlus」 でさらに高精度に発展した、プレイヤーのモーションでコントロールするベストセラーソフト『Wii Sports Resort』 を多くの皆様に体験いただくことで、Wiiが切りひらいたモーションコントロールによるプレイスタイルを、今後ともますます発展させていきたいと考えています。


アメリカでは、従来から発売していたシロのハードも、同時に同様の構成に変更します。
これに併せて、ヨーロッパでも5月10日から、シロを同様の構成に変更することになっています。

これで、アメリカやヨーロッパで発売されているWiiハードは、全て「Wii MotionPlus」が同梱されて販売されることになります。現在開発中の新しい『ゼルダの伝説』のソフトは、「Wii MotionPlus」 専用として開発されています。


今月下旬から来月上旬にかけて、日本、アメリカ、ヨーロッパで、『スーパーマリオギャラクシー2』が順次発売されます。シリーズ前作の『スーパーマリオギャラクシー』は、前期末までに、日本で101万本、海外で783万本、世界累計で884万本を出荷しているヒットタイトルです。特にアメリカでは長期にわたって売れ続けて、NPDの販売データでは、累計400万本を超えています。
今作の『スーパーマリオギャラクシー2』は、前作を手掛けた情報開発の東京チームが、前作のシステムを土台にした上で、遊びと仕掛けを作り込むことだけに2年半の時間をかけて練りに練って創り上げた「3Dマリオの決定版」と言えるような骨太のアクションゲームソフトです。
先ほどお話ししたように、アメリカでは『マリオギャラクシー』のような3Dのマリオゲームが、『New スーパーマリオブラザーズ Wii』のような2Dのマリオと遜色ない水準で受け入れていただいているわけですが、一方で、日本では、この間、3Dマリオソフトの販売実績は、2Dマリオソフトの実績と比べるとふるわないものになっています。
2Dマリオを楽しんでおられるのに3Dマリオを避けておられるお客様の中には、「2Dのマリオは自分でもできそうだと思うんだけれど、3Dマリオはどこに行って良いか迷うので難しそうに感じる」と感じておられる方が多いようです。そもそも、前作の『マリオギャラクシー』の開発テーマのひとつは「迷いにくい3Dの世界を作ること」であり、そのための球状地形での遊びだったわけですが、日本においては、この問題を解決できたとは言えませんでした。


そこで今回、日本やヨーロッパでは、「はじめてのスーパーマリオギャラクシー2」というDVDを同梱することにしました。3Dマリオに慣れておられないお客様に、3Dマリオの楽しみ方をお伝えする映像が含まれた、いわば、映像で見る3Dマリオ入門マニュアルです。
Wiiでは再生できないDVDを使っていることに違和感をお持ちの方もいらっしゃるかも知れませんが、現在の一般家庭へのDVD再生ハードの普及率を考えたとき、Wiiでゲームを遊びながらでも内容を確認できるようにすることが、むしろお役に立つのではないかと考えて、敢えてDVDで提供させていただくことになりました。
また、このDVDには、マリオを楽しんでおられるゲームファンの皆様に向けて、スーパープレイ映像も入れてあります。


今日は、その内容の一部を、ちょっとご覧いただこうと思います。


また、1月末の決算説明会の場で、いくつかWiiの新作ソフトについてお話ししましたが、そのときには熱心なゲームファンの方々向けのタイトルを中心にお話ししましたので、昨年の『Wii Sports Resort』や『Wii Fit Plus』あるいは『New スーパーマリオブラザーズ Wii』にあたるような、幅広いWiiのお客様に向けたタイトルについて、今日は、ひとつだけお話ししておきたいと思います。


そのソフトのタイトルは、『Wii Party』というものです。
「Wiiなんとか」というのは、Wii専用に新規に開発し、長い間、Wiiハードの活性化に貢献できるような定番タイトルとなり得るポテンシャルを持つソフトにだけわれわれが付けている名前ですが、今回、『Wii Party』は、「Wii向けパーティゲームの絶対的定番となるようなソフトを開発する」という狙いのもとで開発しました。


このソフトも、じっくり時間をかけて開発していることもあり、パーティゲームとして安心感、安定感のある内容になりましたし、ボリュームも盛りだくさんで、Wiiを楽しまれているどんなお客様にも楽しんでいただけるように仕上がったと思います。また、右下の「リビングパーティ」のモードでは、Wiiリモコンだからこそ可能になる新機軸の遊びも盛り込んでいます。


このソフトでは、Miiが主人公として登場します。今、日本・アメリカ・ヨーロッパ主要6ヶ国だけでも、1億6,000万人を超えるMiiが作られていることがわかっているのですけれども、日本において『トモダチコレクション』がヒットしたことで、さらにMiiに好意を持っていただいている方も増えていると思います。自分の家族や友達のMiiがパーティゲームに登場する、というのは、ある意味、今、Wiiにおいては、最も自然なことと思っています。


任天堂の定番パーティゲームは、2007年夏発売の『マリオパーティ8』以来発売していませんでしたが、Wiiは多人数で楽しんでおられる方も多く、『マリオパーティ8』の販売実績が、今年3月末時点で世界累計で760万本に到達していることでもおわかりいただけるように、パーティゲームの定番は、大きなポテンシャルを持っているジャンルのひとつでもあります。私たちが、今期の主軸ソフトのひとつとして期待を寄せているもののひとつです。


また、前回の決算説明会で、「ポケットモンスター最新作」としてご紹介したタイトルですが、先日、『ポケットモンスターブラック』『ポケットモンスターホワイト』という正式タイトルが発表されました。

「ポケットモンスター」シリーズ本編の、完全新作ソフトとして、今年のニンテンドーDS向けソフトの目玉と位置づけています。このソフトは、日本で今年秋の発売を予定しています。



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