株主・投資家向け情報

2015年10月29日(木) 経営方針説明会 / 2016年3月期 第2四半期決算説明会
質疑応答(要旨)
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Q 1

スマートデバイス事業について、マネタイズの方法、DeNA社の役割など具体的に教えてほしい。

A 1

取締役社長 君島 達己:

 「Miitomo(ミートモ)」は無料でお楽しみいただけるFree to Start型のアプリで、このアプリに対する課金については、例えばMiiの服などの有料コンテンツ配信を検討しています。その後リリースするスマートデバイスアプリについては、一定の金額を最初にお支払いいただく方法も含めて、アプリごとに検討していきます。
 DeNA社との協業については、当初の発表どおり順調に進んでいます。任天堂はアプリの開発を行い、DeNA社は得られたデータを分析するなどの方向で、両社が得意な分野での協業を進めています。

Q 2

既にアイデアが出尽くし飽和状態であると思われるスマホアプリ市場に、自社アプリを投入することで、遊びの構造を劇的に変えようとしているのか。先ほど紹介されたのはアプリの一部だけかもしれないが、コミュニケーションに重きを置くのは任天堂のビデオゲーム作りの本質から少し外れているのではないか。

A 2

君島:

 「Miitomo」は「コミュニケーションアプリ」として紹介しましたが、日ごろ積極的に情報発信をされないような方々にも、任天堂のMiiというIPを使ってコミュニケーションを楽しんでいただけるという点が、任天堂らしいユニークなアプリケーションだと考えております。

取締役企画制作本部長 高橋伸也:

 「Miitomo」は本日発表いたしました「My Nintendo(マイニンテンドー)」、そして「Nintendo Account(ニンテンドーアカウント)」と密に連携します。良く知っていると思っていた知人の意外な側面を発見する喜びは、開発中の「Miitomo」を社内で使うことで実体験済みですし、誰にでも親しみやすいMiiという任天堂IPを使ってご提案することでスマートデバイスユーザーの皆様にもお楽しみいただけると思っています。
 「Miitomo」以外では、任天堂のゲーム専用機と連動するアプリケーションも考えています。スマートデバイス上でのみお楽しみいただくものでも、日ごろはあまりアプリで遊ばれないスマートデバイスユーザーの皆様にも楽しんでいただけるものも考えています。

専務取締役クリエイティブフェロー 宮本茂:

 膨大なタイトルが存在する中で人気のスタイルがいくつか確立しているというスマートデバイスアプリケーションの現状は、ご指摘のとおりだと思います。
 任天堂がゲーム専用機上で実行してきた数々のチャレンジを、スマートデバイスのユニークな特性を活かして展開できれば、新しいスタイルのゲームを創造し世界中に広められると考えます。
 運営面についてはできるだけDeNAさんにサポートをお願いして、任天堂は「新しいこと」に注力したいと思っています。
 スマートデバイス事業単体でも利益は出さなければなりませんが、私たちのゲーム専用機のほうにお客様に来ていただくことが最大の目的であり、重視しています。

Q 3

スマートデバイスアプリにはそれ単体で利益を上げるものと、ゲーム専用機ビジネスの収益に貢献することを目的とするものとが併存すると思うが、中期的にはどの程度の収益貢献を見込んでいるのか。

A 3

君島:

 「Miitomo」以外にどのIPを使ったどのようなアプリケーションを出す予定かはまだお話しできませんし、それらの収益予想について本日お話しすることは差し控えさせていただきますが、Free to Start型のものと、ダウンロード時に一定の金額をお支払いいただくタイプのものでは、収益が発生するタイミングが異なりますし、2017年3月末までにリリースする5作程度はそれぞれ収益構造が異なる予定です。
 収益の柱の一つとして育てていきたいという方針に変わりはありませんが、任天堂の中核ビジネスはゲーム専用機ビジネスであり、スマートデバイスビジネスがすぐに収益の半分を占めるようになるというようなことは考えていません。

宮本:

 任天堂は生活必需品を売る会社ではなく、何が大きな収益に「化ける」のかが誰にも予想できない、新しい需要を自ら生み出すエンターテインメントのビジネスをしていますので、常にその時々の状況を見て「化ける」可能性を広げるのが私たちの仕事だと思っています。「ゲーム&ウオッチ」が売れて安定した収益があった時に、同時に「ドンキーコング」の大ヒットで売上が倍増し、業務用(ゲームセンター向け)ゲームで利益が出ている時にファミコンビジネスが順調に拡大するようになると、業務用の開発を止め、家庭用に専念するなどして、私たちはその限られた人材やリソースをどの事業展開のために注力させるべきかを柔軟に検討しながら、ビデオゲーム専用機ビジネスを中心に成果を上げてきたと思いますが、その中でも「大化けする」可能性のあるプロジェクトに常にチャレンジし続けてきており、今はスマートデバイス事業にも「化ける」可能性があると思っています。ほかにもいろいろな可能性にチャレンジしており、どれが順調に育っていくのかは実際にお客様に触っていただいて初めて分かる性質のもので、そのいずれかが「大化けする」ように頑張っています。

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