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採用情報 先輩紹介2008
■須戸さんはのような仕事をしていますか?
須戸:企画開発部でサウンドコンポーザーをしています。コンポーザーの仕事は主にBGMの作成ですが、ゲームによっては効果音を作成することもあります。サウンドの仕事に携わっていると、いろいろな作品に出会うチャンスがあるので、とても刺激的でおもしろいです。
--具体的にはどういうおもしろさなんでしょうか?
須戸:新しい音を開拓するおもしろさですね。たとえば従来のゲーム開発でしたら、BGMで言えば「ボスが登場するときの曲」や「敵を倒したときのファンファーレ的な曲」、効果音で言えば「剣で斬る」「ジャンプする」といった、ある程度定番の決まっている音に近いイメージの音を求められることが少なくありません。でも、ニンテンドーDSのTouch! Generationsシリーズが登場して、ゲームの定義が拡がってからは、従来の定番とは違った毛色の音が求められるようになってきました。私が担当したソフトで『しゃべる!DSお料理ナビ』などがありますが、こういう従来なかったジャンルのゲームには定番と言える音がないので、お料理番組や女性誌のレシピ特集といった、ゲームとは関係のないところからイメージを取ってくることが多かったですね。新しいタイプのゲームにいったいどんな音があてはまると気持ちいいのか、ということを考えるのはとても想像力をかき立てられておもしろい仕事です。ただ、音のイメージというのは言葉にしにくいので、人にメールなどで伝えるときは抜け落ちてしまう情報や反応がたくさんあります。そういう面を考えると、サウンドの仕事はおもしろくも難しいなと思います。
--今まで担当した仕事で印象に残っているのは何ですか?
『しゃべる!DSお料理ナビ』パッケージ須戸:ある日、上司がトントンって防音室のドアを叩いて、だしぬけに「須戸君には、しばらく主婦になってもらいます」って言われました(笑)。それが『お料理ナビ』との出会いです。上司が言いたかったのは、今までのゲームサウンドって男性や子供向けが多かったけれど、このソフトは主婦や20代、30代女性が聞いて入り込めるメロディを意識してほしいということなのかなと感じました。それから数日、主婦の気持ちを想像しながら鼻歌を歌ってメロディを作っていた記憶があります(笑)。
--どういうことを意識して作っていったのですか?
須戸:通常、ターゲットになる購買層はどこにあるかな、ということを考えます。『お料理ナビ』を見たときは女性受けが良さそうな曲がいいんじゃないかと思っていたんですけど、よく企画書を読んでいくうちに、料理を始めたい男性にもアプローチしている企画なんだとわかりました。ですから、単純に女性だけを意識した可愛い曲ではなくて、料理の持つ温もりだったり鮮やかさだったり、誰もが聞いただけで料理したくなるような曲を作らなければいけないな、ということを意識していました。
--苦労もありましたか?
須戸:このソフトは音声認識機能と音声合成機能をフル活用した意欲的なお料理ソフトだったので、考えることがたくさんありました。まず、実際の料理現場はかなり騒音があって、人の声よりも調理音や食器を置く音のほうが大きいので、マイクがすぐに誤認識してしまうんです。合成音声によるシェフの声も、DSの小さなスピーカーからでは音量が小さくて、何を指示されているのかよく聞こえないときがありました。また、料理の進行に応じて音楽がだんだん華やかになっていくように作っていたのですが、音楽が派手になっていくと音声認識の精度がさらに下がっていってしまうんですね。ですから、うまくバランスをとるために試行錯誤をかなり繰り返して、品質を上げていきました。それでも苦労より、楽しかった思い出のほうが多いですけどね(笑)。
■サウンドのイメージを持つために、実際に自分でゲームをプレイするんですか?
須戸:データが上がってきたら、必ずプレイしてチェックしています。というのも、画面が切り替わって絵と音がパッと出てくる瞬間というのはプレイヤーに強烈な第一印象を残しますので、シーンの流れがどうなっているのか、画面の色やレイアウトはどうなっているのかを常に把握している必要があるからです。曲をつけるときにはまず、全体の流れの中でそのシーンがどういう意味を持っているのか、という論理的なところから考え始めます。料理ソフトなら、タイトル画面は普通のテンポ→メニュー選択画面はちょっと元気なテンポ→材料確認画面はかなり速いテンポ、という音楽的な導線を作って、料理を作るぞ!とテンションが上がるように設計しています。その上で、画面の色やレイアウトから、感覚的なイメージを広げていきます。
--論理的な考えと感覚的なものは、どうやってバランスをとっているんですか?
須戸:最初に論理的に考えて、それで解決できない部分は感覚を生かします。「肉じゃが」と「シチュー」には、ゲームの進行上の順序関係がありませんから、そういうときは画面の色合いや料理のジャンルなどから受ける感覚を大切にして、曲調に変化をつけるようにします。
■須戸さんは、どのような学生時代を過ごしましたか?
須戸:文藝学科出身でしたので、今の仕事とは直接関係のないモノ書きをしていましたね。ただそのときは、自分が表現したいものがあるというよりも、表現に対して読み手がどう受け取るかということに興味が強くて、いつも読み手のリアクションを考えながら文章を書いていました。その「受け手を強く意識する」ということは、今の仕事にも役に立っていると思います。音楽的素養は、小さいときからエレクトーンを習っていたので基礎があったのと、その先生がクラブカルチャーに強い方でしたので、流行の先端にある音をいつも教えてもらえていたことで、クラシカルな音楽理論とは別の方向から耳が鍛えられて、良い影響を受けていたように思います。
--ゲーム音楽に思い入れはありましたか?
須戸:スーパーファミコン世代なので、かなりドップリ浸かってました。中でも『マリオペイント』のようなツール系の音楽が好きで、部屋のBGMにするためだけにゲームをつけることも多かったです。オーケストラのゴージャスな曲よりは、ちょっとチープなインドア感のある曲のほうが好きでした。小学生の頃にα波ミュージックのブームがあって、音楽が心に与える影響とか、認知心理学的な側面に興味が出てきて、効果音を意識し始めたのもそのあたりでしたね。
--任天堂で働こうと思ったのはどうしてですか?
須戸:制作に対して意識の高い人、おもしろい思想の持ち主が多そうだったからです。『まわるメイドインワリオ』や『ピクミン』など、任天堂の作品は見た目は可愛いけれど、だいぶ挑戦的なモノ作りをしているなぁと惹かれていました。
--入社してから、どんなところが成長したと感じていますか?
須戸須戸:新人の頃は目の前の仕事をこなすのに精一杯でしたが、最近はようやく全体の流れを見渡し、仕事に責任感を持って管理できるようになってきました。たぶん、それは入社2年目のときに、上司が「全部1人で担当してごらん」と仕事を任せてくれたことで、作品に対して当事者意識が芽生えたことがきっかけなんだと思います。世界観やイメージを深く追求し、任天堂の中でこのゲームの位置づけは何なのか、ということを考えるようになったことで、結果として仕事への意識が高くなりましたね。
制作の渦中で視野が狭まることはよくあると思いますが、そこで一歩引いたところまで視線を戻して、周囲を見回すことは大事だと思います。任天堂はそうやって作品を練り上げることに対して寛容な会社で、その余裕のある環境こそがいろいろなことにチャレンジする原動力になっているんだと思います。
--ありがとうございました。

ある日のスケジュール

AM 8:00

出社。メールチェック

AM 9:00

あがってきた最新版のROMをチェック

AM 10:00

サウンドリストの更新

AM 11:00

効果音制作

AM 12:00

昼休み

PM 1:00

BGM制作

PM 2:00

資料室で参考音源を探す

PM 4:00

制作会社と打ち合わせの電話

PM 5:00

BGM制作

PM 7:00

帰宅

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▼理工系出身

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購買管理部/向 正人のページへ

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企画開発部/木梨 玲のページへ

▼デザイン・サウンド系出身

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制作部/久田 華子のページへ

開発部/河原 兼行のページへ

企画開発部/須戸 敏之

▼事務系出身

海外事業部/坂根 香緒のページへ

営業戦略室/長濱 正晃のページへ

NOA/田中 謙一のページへ

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