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先輩紹介2009
UIデザインは幅広い仕事。さらなる触り心地のよさを目指して考え抜く。 - 環境制作部 石井 貴子 2005年入社
石井さんはどのような仕事をしているのですか?

任天堂では、いろいろな部署でさまざまなソフトが開発されています。ひと言で言うと、環境制作部では、任天堂ソフトとしてそれらが一定の品質を保てるよう、ソフトを開発するための土台づくりと共に、ソフトの制作自体もしています。そのなかで私は、UIデザイン制作のグループに所属しています。

UIとはユーザーインターフェイスの略で、ゲームでお客様が繰り返し触ることになるタイトル・メニュー画面や、ゲーム中に表示されるボタンや表示デザインなど、大雑把に言うとキャラクターや背景以外のデザインを全て担当するイメージです。ゲームの世界観に合わせるなど、見た目のデザインはもちろんですが、わかりやすさが何よりも重要で、触り心地がよく、お客様が迷うことなく快適に操作するにはどうすればいいか?ということを大事に考えていくデザインです。画面のなかのボタンを押した瞬間に、どのように画面が展開していくか、アニメーションや場面展開の演出、時にはゲーム全体の流れや仕様にも関わりながら制作していく、とても幅広い仕事です。

考えることが多い仕事なのですね。

ソフトによって、デザインの方向性もその都度考えていきます。たとえば『Wiiでやわらかあたま塾』では、ゲームの世界観に沿うように、力の入らない、温かでユーモアのあるイメージでデザインをしたり、『Wii Sports』や『Wii Fit』のようなソフトであれば、家族みんなに親しんでいただけるように偏りがなく、飽きのこないデザインを模索します。また、文字の表示の大きさも何度も繰り返し調整を行い、ゲームの遊びやすさに適したものを提案します。ゲーム中によく表示される「もどる」ボタン1つとっても、どのような場面で、どういった使い方をするかというところをゲーム全体を通して考えて、その文言や表示位置を調整していきます。そうした些細な工夫の積み重ねが、操作性の良いUIにつながっていきます。ですから、ゲームの仕様を最初から最後までしっかり把握していないとできない仕事ですね。ゲームは触り心地によって、全体の評価を左右することもありますから、とても責任の大きい仕事だと思っています。

入社してからこれまでにどのような仕事をしてきたのですか?

入社以来ずっと、UIデザインを担当しています。まず最初に『nintendogs』の欧州版、その後、DSで汎用表示されるWi-Fiアイコン、『ニンテンドーDSブラウザー』、『マリオカートDS』、『Newスーパーマリオブラザーズ』、『漢字そのまま DS楽引辞典』監修などを行い、一年目はあっという間に過ぎていきました。

本格的に1本のソフトに関わるようになったのは、『Wii Sports』と『はじめてのWii』です。その後も『Wiiでやわらかあたま塾』のUIデザイン、『Wii Fit』に少し関わってから、ニンテンドーDSiの本体機能のひとつである『ニンテンドーDSiカメラ』のチーフデザイナーとして、UIデザインを行いながら、全体をまとめていくという経験をさせていただきました。

『DSiカメラ』の開発にはどのように関わったのですか?

最初は私とディレクター、それに新人デザイナーの3人でスタートし、その後メンバーは増えましたが、とても少人数のプロジェクトでしたので、手を使ってデザインするよりも、遊びのアイデアを考えたり、仕様を検討する会議をしたりと、頭を使うことがとても多い仕事でした。

『DSiカメラ』のデザインで心がけたことは、普通のソフトと違って、ゲーム機のなかにずっと入っているソフトですから、長く使っていただけるよう意識しました。また、1人で楽しむだけではなく、人と人とのコミュニケーションにつながるようなアイデアをたくさん出すようにしていました。たとえば、「いたずらカメラ」では顔認識をしてカメラに写った顔にいたずらアイテムを出現させるのですが、複数人数認識してカメラに写る人みんなに髭がついたらもっと楽しさが広がるのではないか等、皆で実際にアイデアを形にしながら進行していきました。

ニンテンドー DSiが発売されたときはうれしかったでしょうね!

自分がつくった『DSiカメラ』の映像が映ったTVCMを見たときは不思議な気持ちになりました(笑)。ましてや、実際に自分がつくったボタンや画面に触れて『DSiカメラ』をプレイしている人たちがいるのは、不思議な感じがします。でも、DSiに限った話ではないのですが、発売後はお客様がどんな操作をしているのか、とても気になります。母がゲームを遊んでいるときも、迷わずに操作できているだろうかとか、ちゃんと文字は読めているだろうかとか、じっと観察するようにしているのですが、反省することも少なくないですね。そもそも"デザイン"は100パーセントの答えや正解があるというものではありません。だからこそ、できるだけ理想に近づけるように、常に模索し続けることが大切だと思っています。

学生時代はどのようなことをしていたのですか?

好奇心が旺盛で、気になったことは何でもやっていました。デザイン専攻ですが、絵画、写真、映像やメディアアートなども勉強しました。また、自分で映像を作るようになると、音も作るので音響の勉強もしました。ファッションショーやライブの音響や映像を担当することもあったので、学外で協同作業や協調性等も学ぶ機会がありました。他にも、教員免許の勉強、美術に関するボランティア活動、海外の作家などコラボレート、展示も国内外問わず行い、とても充実した日々でしたね。

特に、映像の経験は、UIデザインの仕事をやっていくうえで、とても役立っていると思います。デザインはもとより、フレーミングや音、動きのあるアニメーションや演出など、それぞれを複合的に考え、まとめていくという意味でも、映像の世界と共通する部分がたくさんありますので。

任天堂に入ろうと思ったきっかけを教えてください。

私の実家は関東なのですが、たまたま関西の美大に通っていたこともあって、京都にある会社も調べていました。そのとき初めて、任天堂が京都にあることを知りました。さらに調べてみると、花札の製造からはじまった会社なのに、ファミリーコンピュータを発売するなんて、相当変わった会社だなぁと(笑)。これは絶対におもしろいことができるだろうと思いました。しかもDSが発売された直後のことで、他の会社が目を付けないようなところに着目して、おもしろいことをやろうとしている空気が伝わってきたんですね。それで任天堂を受けてみることにしました。

実際に、任天堂で働いてみてどうですか?

私のような若い社員の意見であっても、しっかりと汲み取ってもらえることは意外でしたね。任天堂は、幅広い層のお客様のことを考えながら商品をつくる意識が高いためか、どのような意見でも受けとめようとする風土があって、みんなで話し合いながら開発を進められる体制になっていると思います。そういったことを誰かが指示しているわけではなく、自然にできているように感じます。

入社してからは、1人でつくる作品とはまた異なり、とてもスケールの大きなことができるようになったと思います。自分が投げかけたものが、たとえちっぽけなものであっても、いろいろな人の手が加わり、少しずつ積み重なっていくことで、気づいたときにはものすごくスケールが大きなものになっているんです。

もちろん、いろいろな人と分担してひとつのデザインをつくろうとすると、まとまらなくなってしまうこともあります。でも、自分にないアイデアや、自分にないデザインをお互いに見つけ合ったり、認め合っていくことで、商品がより洗練されていくことを実感しています。完成したときに、皆で達成感を共有できるのも醍醐味のひとつですね。そうした経験は、会社のなかでしかできない貴重な体験だと思います。

プライベートな時間はどのように過ごされているのでしょう?

帰宅してからは、自分の好きな絵を描いたり、映像をつくったりしています。『DSiカメラ』の開発に携わっていたこともあり、休日には写真撮影に出かけたりしていますね。仕事に関係することも、キーワードとして心にとどめていて、アイデア探しに出かけたりもします。京都は、展示会が開かれる文化施設が多いので、展覧会などに気軽に足を運ぶことができて便利だと思います。

大学から京都に住むようになりましたけど、京都という街は芸術を学ぶにはとてもいい環境にあると思います。鴨川などの自然の景色も四季を感じられて魅力的ですし、世界文化遺産や国宝、重要文化財などもたくさんありますので、おすすめです(笑)。

ある日のスケジュール

ありがとうございました。

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