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制作部 木田 充洋

音で遊びを演出する効果音。楽しく遊んでもらうために想像力をめぐらせて音づくりをしていきたい。

サウンド系 2006年入社 制作部 木田 充洋

制作部でのサウンドの仕事について教えてください。
所属するサウンド制作グループは、主に、制作部で開発されるゲームソフトのBGMの作曲や効果音の制作と、音データをゲームに組み込むサウンドプログラムを担当しています。任天堂では、これらの業務を一人ですべて担当することは少なく、主に、BGMの作曲をする人と、効果音制作とサウンドプログラムを書く人のニ通りに担当が分かれていることが多いです。サウンドプログラムというのは聞き慣れない言葉かもしれませんので、もう少し詳しく説明します。ゲームソフトのプログラマーの仕事には、絵を動かしたり、音を鳴らしたりとさまざまな種類がありますが、サウンドについては、音に詳しいプログラマーがサウンドプログラマーとして専門で担当しています。ゲームのサウンドというのは、ただ単に音を鳴らすだけでなく、キャラクターの動きに合わせて音を変化させたり、プレイヤーの操作に反応させるなど、ゲーム内の遊びと関連して音を鳴らす要素が強いため、音に詳しいプログラマーが担当したほうが、思いついたアイデアをすぐに試したり、修正したりしやすいんです。たとえばマリオシリーズなら、ヨッシーに乗るとBGMに太鼓の音が追加されたり、ジャンプする高さによって"ポン"や"ポ〜ン"と音の長さが変わったりするのですが、そういった部分の工夫をしやすいということですね。
仕事場の環境はというと、サウンド制作グループの部屋には、各スタッフに防音室があり、机とパソコン、キーボード、スピーカーなど、一通りの機材がそろっているので、作業がしやすく、恵まれていると思います。
木田さんはどのような仕事をしていますか?
写真イメージ効果音制作とサウンドプログラムを担当しています。入社した年には、Wii本体と同時発売だった『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』の制作にかかわりました。効果音はすでに先輩が制作していたので、その効果音をゲームに組み込むなど、開発終盤の細かい仕事をしました。その後は「Wiiチャンネル」のソフトをいくつか担当したのですが、パッケージソフトと比べて開発規模が小さいため、効果音とサウンドプログラムの両方を担当することができ、ゲームづくりの一連の仕事に慣れていくことができました。
その後に『New スーパーマリオブラザーズ Wii』で主に効果音制作を担当して、数多くの苦労を味わいましたね。まずはじめに、コインの音づくりで苦労しました。Wii版の前に発売されたDS版『New スーパーマリオブラザーズ』では、コインの音色がファミコン版と同じだったので、Wii版でも変えないほうが良いかなと思っていたのですが、ファミコン版のコイン音をつくった上司本人から、「DS版と今作では雰囲気が違うのだから、今作の内容をよくつかんで、それに合う音色にしないとダメだ」というアドバイスを受けて、新たにつくり直すことになったんです。コインの音というのは、本来は硬貨が落ちる音ならどんな音でも伝わるはずですけど、マリオシリーズのコインの音といえば"チャリーン"という音ですし、そのイメージははずせなかったので、音階は保ったまま、音色や微妙な間の変化だけで、Wii版のイメージに合うコイン音に仕上げることに苦労しました。また、マリオに登場するノコノコという亀のキャラクターを踏むときの音をつくったときは、"パフォ"という音の"パ"と"フォ"の間がどれくらい離れていると踏んだ気持ちよさを感じやすいかとか、"ファッフォ"だとちょっと大きなものを踏んだ印象になるといった先輩からのツッコミを参考にしながらつくっていきました。それに加えて、ノコノコをほかのノコノコに当てて倒すときの"ポコ"という音や、ヨッシーが踏んだときにノコノコが砕ける音など、倒し方によって異なる音のバリエーションもつくっていきました。ゲームの効果音づくりというのは、想像力をめぐらせて音で遊びを演出していく仕事なのですが、はじめはなかなかイメージが浮かばなくて苦労しましたね。
つくった効果音について人から意見をもらいたいときは、同じゲーム制作に携わっているサウンドスタッフに声をかけたりしますが、音に対するイメージは人それぞれなので、全員一致になることはあまりありません。一方で、演出面と機能面の両方を意識して音づくりをするという考え方は、基本的に一致しています。たとえば、ノコノコを踏んで蹴ると、ほかの敵を次々にはねとばして点数がどんどん上がって最終的に1UPする(マリオの残り数が増える)のですが、連続ではねとばすと、当たったときの"ポコ"という音の音階がだんだん上がっていくことで、連続で当たっているという状況が絵だけでなく音でもわかるようになっています。何かを伝えるためにどういう音をどうやって入れるのか、というのは担当者によって違いますので、「こういう音やこういう方法で伝えたほうがいいんじゃない?」という伝え方についてのやりとりはあっても、「そこでは何も入れなくていいんじゃない?」となることはほとんどありません。お客様に伝えたいことの中で、音でサポートしていける部分はしていこう、という姿勢は全員が持っていますね。
やりがいを感じた仕事を教えてください。
自分の中でバシッとハマる効果音ができたときはとても楽しいですね。たとえば、『NewスーパーマリオブラザーズWii』に骨でできたジェットコースターが出てくるのですが、これはもともと開発中のテストの段階では普通のトロッコみたいなただの四角い乗り物だったんです。それで、トロッコなら"ゴロゴロゴロ"という感じかなと思いながら効果音制作に手を付けずにいたのですが、あるときプランナーとデザイナーが私の防音室にやってきて、「骨のジェットコースターに変わりました!」と言ってきたんです。「ここでヒップアタックをすると骨がカタカタ揺れて、なかなかいい感じなんですよ」といった感じで、こだわったポイントについて10分以上にわたって熱く語られて、「各アクションに合うような効果音をお願いします」とオーダーされました。「骨かぁ〜」としばらくは悶々としましたね(笑)。そのまま終盤になるまで手を付けられずにいたのですが、いざつくり始めてみるとけっこういい効果音ができたんです。すぐにゲーム画面に反映させてみて、こうすればもっといい感じにできると手直しして、また反映させてということを繰り返しました。「もう少し、ここをこうすればもっとよくなりそう」という具体的なアイデアが湧いてくるときはとても熱中しますね。この骨のジェットコースターのシーンはテレビCMでも流れたのですが、CMで聴いても爽快感があるなと自分なりに満足できた、やりがいを感じた仕事ですね。
ほかには、『NewスーパーマリオブラザーズWii』の森のステージに出てくる大きなイカダの効果音でも、いい音の演出を作り上げられたという実感がありましたね。敵が5人以上乗るとイカダが進まなくなってしまうという仕組みだったので、敵の数が一人増えるたびに、それに合わせて"テンテンテンテン"と音階が下がっていき、定員オーバーになると"チリチリーン"という音が鳴って、敵がたくさん乗ると進まないことがお客様に伝わるようにしました。それが、思いのほか定員オーバーの緊張感をいい感じに表現できていて、気持ちよかったですね。
どうして任天堂に入りたいと思ったのですか?
音楽を始めたのは、小学校の頃、音楽の先生が授業前に音楽室に集まった生徒たちに『ドラゴンクエスト』などのゲーム曲などを弾いてくださっていて、その姿をとてもかっこよいなあと思ったのがきっかけです。当時ゲームが流行っていて、みんな「おおーっ」と感動したんですが、ゲーム以外でもハッとするようなかっこいい曲を弾かれていて憧れたんです。それで、家にあったピアノを遊びで触るようになりました。それからは、中学校で吹奏楽部に入ったり、高校でバンドを組んだりと趣味で音楽を続けてきました。音楽系の大学に進むことも考えたのですが、音楽に関してはほとんど独学だったので難しいと思い、工学部に音響工学という分野があることを知って、工学部に進みました。でも、途中で興味が移って情報系の研究室に入り、プログラムを勉強して人工知能関係の研究に勤しむようになって、結局、音響工学の勉強はしませんでした。一方、私生活では作曲サークルに入り、CDをつくったり、ライブをしたりしていました。作曲自体もしていましたが、それ以外にも、日頃からサークルの仲間たちと「この音楽の良さとは?」「世間に受けやすい音楽とは?」といったようないろいろなことを熱く語り合っていて、そこで語り合ったことが思想としては影響しています。
任天堂に就職したのは、任天堂にサウンドプログラマーという職種があることを知って、ずっと趣味でやってきた音楽と、大学で学んだプログラムの知識を両方活かせると思ったからです。効果音制作・サウンドプログラムの担当者は、やはりプログラムを書いた経験がある人が多いですが、中には入社してから勉強を始めたという人もいます。どこまで勉強すれば良いという範囲があるわけではないので、私自身、会社に入ってから必要に応じて本を読んだり人に聞いたりしながら勉強を続けています。
仕事を通じて、成長できたことを教えてください。
担当した商品が発売されて、家族や友だちが遊んでいる様子を見ていたときに、音を通じて伝えようとしていたことが伝わっていなかったり、こだわってつくった音であっても、その音自体が楽しく遊んでもらううえでたいして重要ではないこともあると気づいたんです。つくっているときは、つい細かい部分にこだわってしまいますが、お客様に楽しんでもらうためには、あまり近視眼的に見すぎるのは良くないということに気づくことができたのが成長ですね。それからは、ソフトごとに異なる"お客様に必ず伝えたいポイント"を意識するようになりました。
自分の趣味で作曲していた頃は、発表するタイミングも、曲のクオリティをどこまで高めるかも、自分の好きなように決められましたが、仕事としてやっている以上はそういうわけにはいきません。以前は、いくらでも時間をかけてすべての音を納得のいくまでつくり込むことが大事なんだと思っていましたが、今では、お客様が商品を求める時期なども意識して、そのために設定された制作時間の中で、このソフトでは、音がどういうことを伝えられているとお客様にとって嬉しいことなのか、絶対にはずしてはいけないポイントはどこなのか、といった力の入れどころを考えるようになりました。これからも、お客様のための最大の効果を意識した音づくりをしていきたいと思います。

ある日のスケジュール

  • AM8:00
    時間に余裕を持って出社。始業までは楽器を弾いたり本を読んで過ごす
  • AM8:45
    メールチェック
  • AM9:00
    現在かかわっているソフト開発チームの朝礼。前日の業務内容や本日の作業予定などを共有
  • AM10:00
    効果音制作
  • AM11:30
    前日に書いたプログラムの仕様書を作成
  • AM12:00
    昼休み。昼食を手早く済ませて吹奏楽部の仲間と練習
  • PM1:00
    サウンドプログラマーの会議。技術的な質問や気になるニュースなどを共有
  • PM2:00
    午前中につくった効果音の仕様書を作成し、実装を依頼
  • PM2:30
    ゲーム中の新しいサウンドネタのプログラムを試作
  • PM3:00
    通りすがりに見た、所属チームのデザイナーのミーティング内容が興味深かったので、飛び入り参加
  • PM4:00
    サウンドネタのプログラム試作、続き
  • PM6:00
    帰宅

休日の過ごし方

写真イメージ

休日は、趣味でやっているバンドの練習をしています。スタジオでしっかり練習した後は、バンドのメンバーで飲み屋へ。ビール片手に音楽の話やいろんな雑談に花を咲かせるのが最高!

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