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先輩紹介2012

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自由な開発とリスクの間にある葛藤。開発者が信頼できる相談相手になりたい。
所属する部署ではどのような仕事をしているのですか?
知的財産部はその名のとおり知的財産権に関する業務を担当する部署で、特許権や意匠権、商標権、著作権などをいくつかのグループに分かれて扱っています。主に特許権は技術、意匠権は製品のデザイン、商標権はゲームソフトのタイトルやゲーム機の名称、著作権は音楽やデザイン、プログラムなど製品の創作的な要素をそれぞれ保護するために与えられる権利です。著作権以外は、基本的に特許庁に登録されることで保護されるものなので、自社の製品の権利がきちんと保護されるように、特許庁に出願し、権利化するという業務を行っています。また、自社製品が他人の権利を侵害してしまわないよう調査を行ったり、任天堂の知的財産権が侵害された際に対応したり、係争や訴訟の対応をしたりもします。職場には、弁護士や弁理士資格を持っている知的財産のスペシャリストの方など、経験豊富な先輩や上司がたくさんいるので、気になることがあればすぐに相談できる環境です。
林さんはどのような仕事をしてこられましたか?
写真イメージ私は商標著作権グループに所属しています。ゲームソフトのタイトルやゲーム機の名称は、同様の名称が既に登録されていないか調査を事前に行ったうえで、商標として登録されるよう特許庁へ出願書類を提出します。商標は、日本だけではなく世界中の多くの国で登録制度があるので、世界各国で出願したり、登録できるかどうかといった調査も行います。調査の結果、考えた名称案が使用不可能な場合はこちらも残念ですが、開発者が納得のいく名称に決まるとうれしくなります。各国の調査を行うといっても、すべてのタイトルとゲーム機の名称を全世界で出願するわけではなく、出願にかかるコストと権利が侵害されうるリスクの兼ね合いを見て、どの国でどの名称を出願するかを決めていきます。Wiiなどのゲーム機本体の商品名は、非常に多くの国に出願しますが、ゲームソフトのタイトルはケースバイケースですね。著作権に関しては、開発者の方から開発中のゲームやサービスについて「このようなアイテムを使いたいのですが、どうでしょうか?」といった相談を受けてデザインに問題がないか検討したり、「この音楽をゲーム中で使いたい」という相談に対して、著作権にかかわる問題がないかを調べてアドバイスしたりします。その結果、デザインなどについて、こちらが思ってもみないような修正案が出されることもあって面白いです。相談がなくても、開発者が気づいていないリスクが潜んでいることも想定されるので、前例があまりない新規サービスを立ち上げる場合などは、こちらから連絡を取って内容を確認することもあります。通常は資料を送ってもらって判断しますが、気になった点があれば実際にゲームをプレイすることもあります。
この他にも、製品のパッケージなどさまざまな印刷物に記載されている任天堂の商標についての文言の監修や、商標・著作権関連の訴訟や係争に対する海外子会社と連携した対応など、商標・著作権に関するさまざまな業務にかかわり、海外子会社などとの会議では通訳を行ったりもしました。
このように、私たちのグループでは基本的に他人の権利を侵害していないかという調査や権利取得・権利保護などの業務を主に行っていますが、他に、任天堂への権利侵害を見つけて問題を解決するといった業務を行うグループもあります。
仕事のやりがいを教えてください。
写真イメージゲーム開発そのものを直接行うわけではないですが、リスク低減の観点から商品にかかわることができたり、知的財産権に関して開発の方から頼ってもらえるのはすごくうれしいです。新しい商品やサービスの話は、聞いているだけでも楽しいですしね。ただ、プレッシャーは大きいです。開発者は、商標・著作権については知的財産部に確認してもらえば大丈夫と思って相談していますので、間違った回答をした場合、その商品がそのまま世に出てしまいます。そうなると、場合によっては製品の発売ができなくなるなど、大変なことになってしまう可能性があるので、与える影響はとても大きいです。また、法律や世間の状況は年々変化していくので、「以前はこうだったから、今回もこう」で済ませられないケースが多いですね。商品そのものもまったく同じものはないので、続編やリメイクの商品であってもその時々で考える必要があります。常に最新の情報を得るために社外のセミナーなどを受け、外部の弁護士の方にも相談したりしながら、慎重にリスクの有無を確認していきます。とはいえ、権利侵害を恐れて安全策ばかり打ち出すと今度は開発が立ち行かなくなってしまいます。極端な話、たとえば「青いキャラクターは、他に有名なものがあるのですべてダメです」と言ってしまえば、権利侵害の面では安心ですが開発の幅が極端に狭くなってしまいますよね。私たちとしては、あくまでも開発しやすい環境を大切にしていきたいので、リスクがある場合も、「ダメです」と一方的に伝えるのではなく、なぜこの表現がダメなのか、どういったリスクがあるのかをきちんと伝えて、開発者とコミュニケーションを取りながらお互いに解決策を探っていくよう心がけています。
ひとつひとつのタイトルに長期的にかかわれる点にも、やりがいを感じますね。「こういうゲームを作ろうと思っているんですけど」と構想段階から相談を受け、いろいろとやりとりをしながら開発が進み、まず国内版が発売されて、さらにローカライズ

(※)

されて海外版が発売されて、とひとつのソフトを何週間、何カ月と担当していきます。注意深くチェックしていくのは本当に大変ですが、そのソフトが店頭に並んでいるのを見ると「あ、私がチェックしたタイトルだ」と感慨深くなります。
また、E3やニンテンドーカンファレンス

(※)

など、大きなゲームイベントや発表会の前には、何十タイトル分の商標の調査依頼などが一気に来るのでかなりの業務量になりますが、その分、それらのタイトルが一斉に発表される瞬間には達成感がありますね。前日まではインターネットで検索しても存在していなかったタイトルが、さまざまなところでニュースや話題になり、多くの方が関心を持ってくださっているのを見るととてもうれしいです。

※ローカライズ:ゲーム内や取扱説明書、パッケージの文章や表現を、現地の文化などを考慮しながら翻訳すること。

※E3(Electronic Entertainment Expo):年に一度米国内で行われるビデオゲームの発表展示会。

※ニンテンドーカンファレンス:任天堂が行うマスコミ、ゲーム業界関係向けのビデオゲーム発表会。

どのような学生時代を過ごしましたか?
教養学部だったので、法律についてはあまり学んできませんでした。大学時代は英語に熱心に取り組んでいて、そこが今の仕事に比較的つながっている部分かもしれません。海外子会社の法律部門とメールや文書のやりとりをする機会も多いので。学生時代は、アルバイトでお金を貯めては長期休暇のたびに海外旅行に行っていました。一番よかったのはエジプトですね。定価という概念がなくて、法外な値段をふっかけられることもしばしば。水ひとつ買うにも毎回交渉していましたがだんだんと楽しくなってきて(笑)。交渉力で値段を決められるっていうのは面白いなと感じました。そうした海外旅行の中で、日本製の製品を見かける機会がたくさんあったのですが、その中でも、現地の男の子がニンテンドーDSをやっているのを見たとき、私もDSを持っていたので、海外の子どもが同じエンターテインメントに触れているということに感動したんです。任天堂に入社したいと思ったのはそれがきっかけだったのかなと思います。その後、選考過程を通じて、面接官の方と話をするにつれて、目の前の人たちと一緒に働きたいという想いが高まっていきました。
入社して、イメージと違っていたことはありますか?
大企業というイメージがあったのですが、思ったより人数が少なくて意外でした。上司や先輩との距離がとても近いんです。また、最初から責任ある仕事を任せてもらえたことにも驚きました。仕事を任せてもらえる分、しっかりと責任を持ってできる限りのことをやりたいと感じますし、何か気づいた点があれば自分から積極的に伝えていくことを心がけています。また、大学で法律を学んでこなかったので多少不安もありましたが、先輩が親身に教えてくださるので、楽しくやってこられたなと感じます。
入社して成長できたと思うことと、今後の目標を教えてください。
前例に頼らないといったこともそうですが、物事を多面的に見ることができるようになってきたと感じます。たとえば、「画面のここのアイテムが気になるんですが」と相談をもらって、そのアイテムが問題ないとしても、実はその後ろにあるアイテムに問題がある可能性もあるので、聞かれたことに答えるだけで満足せずに、気づかれていない他のリスクが潜んでいないか、常に注意深く探すことが大切です。
最近は、誰に聞いたらよいかわからないけれど法律関連だから、ということで、他部署の方から問い合わせを受けることが増えてきました。「知的財産のことならまず林に聞いてみよう」と頼ってもらえたらありがたいですね。だからこそもっともっと勉強して、部署の中からも外からも信頼される存在になりたいです。

ある日のスケジュール

AM8:30
出社
AM9:00
メール対応(米国子会社・欧州子会社)
AM10:00
印刷物の商標表記監修
AM11:00
会議(グループミーティング)
AM12:00
昼休み
PM1:00
会議(開発部署からの問い合わせ)
PM2:00
会議内容の検討・回答案作成
PM3:00
商標調査・調査報告書作成
PM5:30
メール対応
(開発部署からの問い合わせ対応)
PM6:00
メール対応(米国子会社・欧州子会社)
PM7:00
退社

休日の過ごし方

写真イメージ

音楽が好きで、ライブやイベントなどによく行きます。会社の人たちと一緒に行くことも多いです。毎年野外フェスに行くことが、1年のうちの大きな楽しみです。

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