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先輩紹介2012

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打ち合わせを重ねて、思い描くデザインの実現を追求する。 世界に驚きを与えるゲーム機をめざして。
開発技術部のデザインの仕事について教えてください。
開発技術部はニンテンドー3DSなどの携帯ゲーム機を開発している部署で、私はその中のデザイングループに所属しています。デザイングループの業務は大きく分けて、ID(インダストリアル・デザイン)業務、グラフィック・デザイン業務、ライティング業務の3つがあります。ID業務はゲーム機本体やACアダプタなどの周辺機器のハードデザインを、グラフィック・デザイン業務は、化粧箱(ゲーム機本体を梱包する箱)や説明書のデザイン、製品ロゴや、製品写真の作成などです。ライティング業務は紙の説明書や電子説明書の作成、各種印刷物のガイドライン作成と監修を日本版だけでなく海外版も含めて行っています。
宮武さんはどのような仕事をしてこられましたか?
写真イメージ入社当初は取扱説明書のイラスト作成や輸送箱のレイアウトなど、グラフィック・デザイン業務も担当していましたが、最近はID業務を中心に担当しています。最初の頃に携わった思い出深いID業務は、『DS美文字トレーニング』というニンテンドーDSのソフトに同梱された筆型のタッチペン、「美文字筆」です。ID業務の仕事の流れは、製品によってケースバイケースですが、「美文字筆」の場合は、ソフト開発者から「こういうソフトがあるので、筆のようなタッチペンを作ってほしい」という話をいただき、スタートしました。筆といってもさまざまな種類がありますので、ソフト開発者がどのような筆をイメージしているのかを聞くところから始まり、書道用品店で購入した本物の筆を参考にしつつ、多くのサンプル(モデル)を作成しました。そのモデルを使って、ソフト開発者にデザインの方向性や、実際のソフトでの操作感触等の意見を聞きながら検討を繰り返しました。当初は筆の感触を再現するために、美文字筆の先端にゴム質の素材を検討していましたが、実際の長時間のゲームプレイでは消しゴムみたいに削れていってしまうんですね。最終的には、ニンテンドーDS本体に同梱されているタッチペンと同じ素材を採用することに落ち着きましたが、試行錯誤を繰り返すよい経験になりました。また、本物の筆の素材には竹がよく使われるので、美文字筆でも、樹脂の中に粉状の素材を混ぜて竹の黒い斑点を再現するなどの工夫もしました。コストや強度等、さまざまな制約の中で、ソフトの価値を高めるデザインの実現をめざして検討に検討を重ね、満足のいくものに仕上げられたと感じています。
写真イメージその後、入社3年目の頃に、ニンテンドーDSiの生産立ち上げ業務を行いました。生産は中国で行っていますので、中国の協力工場に出向きました。ゲーム機本体の生産は複数の工場で行われます。成型用の金型や塗装ラインなど、各工場で設備が異なってくるのですが、生産される製品は同じでなければなりません。そこで、どうやって目標に近づけていくのかを現地の担当者の方と一緒に考えていきます。具体的には、たとえば塗装でいうと、同じ塗料でも塗装方法で見た目が変わってくるので、塗料をどのくらい噴き重ねるかを"膜厚"といいますが、"膜厚"や"希釈"などの塗装を決定する各パラメーターについて、「この部品はこの値でやってください」「この設定だとこういう質感になったので、次はこういう数値でやってください」といった指示内容を、いつもボードが表や図でびっしり埋まるほどホワイトボードに書いて説明していました。
仕事のやりがいを教えてください。
ニンテンドー3DSにも開発初期段階から長くかかわってきましたが、ゲーム機本体は多くの人に楽しんでいただけるので、プレッシャーを感じることもありますが、そこにやりがいを感じますね。また、ハードのデザインでは仕事上やり取りをする人が多いので、電車でニンテンドー3DSを遊んでいる人を見かけると、開発の際にお世話になったさまざまな部署の社員や、社外の方の顔が脳裏をよぎって感慨深くなります。ニンテンドー3DSがE3()で初めて発表される際には現地にも行ったのですが、会場に何十台も並んでいるニンテンドー3DSを各国の来場者の方がプレイされている姿には、衝撃を受けました。まったく異なる環境で、さまざまな人たちが使うということを目の当たりにし、より広い視野でものづくりをしていかなければと今まで以上に強く感じましたね。

※E3(Electronic Entertainment Expo):年に1度米国内で行われるビデオゲームの発表展示会。

どのような学生時代を過ごしましたか?
写真イメージデザイン工学科で幅広くデザインを学んでいましたが、最終的には、製品デザインを専攻し、ユーザーインターフェイスの研究などをしていました。子どもの頃からビーズや折り紙で何かを作ったり、高校時代も休み時間に美術室で木彫やデッサンをしていたりと、手を動かしたり、周囲の人が自分が作ったものに驚いてくれるのがとても楽しかったので、何かを作っていくことで生きていけたら幸せだなと考えていました。就職活動時は、最初は家具や家電メーカーなどを受けていたのですが、ある日学校の掲示板に任天堂の採用情報が掲示してあり、仕事内容にIDと書かれていたのを見かけたんです。私の家族はみんなゲームが好きで、正月に全員集まって遊んだりしていたので、その採用情報を見たときに、ゲーム機に家族が集まっている光景が思い浮かび、そこに自分が好きである手を動かすこと、学んできた製品デザインが結びつき、任天堂を受けたいと考えました。ゲーム機のユーザーインターフェイスについて考えると、ゲーム機は生活必需品ではないので、使いにくかったり快適じゃなかったりすると遊ばれなくなってしまうという意味で、非常にシビアに判断されるものだと感じましたが、そこに挑戦していきたいという想いもありました。製品デザインを専攻していましたが、学生時代の学びは本当に下地部分だけで、実務的な経験は会社に入ってからですね。素材の知識にしても「あの機種ではこういう樹脂を使った」「ナイロン系の樹脂は彩度の高い色が出にくい」など、先輩から聞きながら覚えていきました。入社して初めて経験することが多いので面白いです。
入社して、イメージと違っていたことはありますか?
まず社員数が少ないことに驚きました。デザイナーも含め、想像の5分の1程度の人数しかいなかったですね。新人でも仕事をどんどん任されます。また、パソコンに向かってひたすらデザインをしているのかと思っていましたが、人とのやり取りが非常に多いことも学生時代には想像していませんでした。自席で黙々と作業をしているときもあるのですが、社内の他部署の人や、さまざまなメーカーさんとのやり取りが多く、ほとんどデスクに戻る時間がないような日もあります。ゲーム機本体の外から見える部品はすべてデザイナーがかかわっているので、それぞれのメーカーさんと打ち合わせを行い、一つひとつの部品の色や質感、形状、加工方法などについて検討を重ねていきます。「こうしたい」と口で言っているだけでは製品にはならないので、たとえば、成型や材料の制約などで思いどおりの外観が出ないのであれば、成型メーカーさんや樹脂メーカーさんと直接話をして、めざすものの実現に向けて、なぜできないのか、どうしたらできるのかを一緒に考えて、与えられた時間の中で追求していくことが大切だと考えています。
入社して成長できたと思うことと、今後の目標を教えてください。
生産の段階で、「製品の外観的な観点からこれでは基準を守れていないからダメだ」と量産にストップをかけるなど、1日に何千台もの生産に影響を与えるような苦しい判断をしなければいけないときもあります。初めの頃は、その判断を一人で抱え込むことが多く、結果的に先輩や上司に助けていただくことが多かったのですが、最近は他の立場からかかわる多くの人と問題を共有して、一緒に解決方法を考えることを意識しています。それは、できるかぎりよい製品をできるだけ多くの人に届けたいということは、立場は違ってもみんなが共有している目標なんだと、他部署の人やメーカーさんとの経験を通じて感じられたからだと思います。部署や職種などの立場にかかわらず大きな目標を共有しているので、みんなで一緒に考えて進めていく中で自分自身のモチベーションもあがっていきます。「いつかこういうのを作りたいよね」という話を仕事の合間にしたりもしますが、そういったみんなの想いを積み重ねていって、もっとお客様に驚いてもらえるもの、感動してもらえるものを作っていきたいです。

ある日のスケジュール

AM8:00
出社。その日の予定、メールチェック
AM9:00
モデルの作成、塗装
AM10:00
グループ内で
本体のカラーバリエーションについて
意見交換
AM11:00
来客(メーカーさんと打ち合わせ)、
サンプルの外観評価、
メールと電話で返事
AM12:00
昼休み。昼食後、先輩と
ニンテンドー3DSのゲームで対戦
PM1:00
外出
(宇治工場でメーカーさんと打ち合わせ)
PM4:00
本社に戻る。メールチェック
PM5:00
塗装したモデルをもとに、
機構担当者と話し合い
PM6:00
取扱説明書用イラスト作成。
3DCADで形状検討
PM8:00
3Dプリンターでの出力準備
(翌朝には出力されている)
PM9:00
帰宅

休日の過ごし方

写真イメージ

旅行に行って美味しいものを食べて、よく遊んで、よく寝ます。

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