裏方の仕事に徹する

初めてづくしのゲーム開発

『いっしょにチョキッと スニッパーズ』は、Nintendo Switchと同時に発売されたパズルゲームです。友だちや家族とプレイをするときは、お互いのキャラクターをチョキッと切り合って、協力しながらパズルを解いていくゲームですので、「こんな形に切って」「いや、違うよ」といった、言葉を掛け合う楽しさが味わえるコミュニケーションゲームなんですね。


このゲームを開発したのは、イギリスのSFBゲームズという会社です。もともと『スニッパーズ』の原型のような試作があり、それを見せていただいたところ、これまでにはなかったようなアイデアに大きな可能性を感じたんです。そこで、任天堂と共同で開発することになり、私はコーディネーターとして、このプロジェクトに参加することになりました。


SFBゲームズさんにとっては、任天堂といっしょに仕事をするのは初めてのことでしたし、ゲーム専用機向けにゲームを開発するのも初めてのことでした。しかも、Nintendo Switchという新ハードに向けての開発です。そもそも、SFBゲームズさんのようなインディーズ系の会社は、任天堂にはない斬新なアイデアや、とがった感性をお持ちで、その特長を最大限に発揮すれば、より個性的な商品が生まれることが多いのです。そこで、SFBゲームズさんにはクリエイティブに集中していただきたいと考えて、私は裏方の仕事に徹することにしました。

文化の違いを乗り越えて

Nintendo Switchがまだ開発中だったこともあり、『スニッパーズ』の制作中に新しい機能が追加されることもありました。そんなときはSFBゲームズさんに「この機能は、こんなふうに使えませんか?」と提案したのはもちろんですが、どのような質問をいただいても、社内で情報を集めて、速やかに伝えるようにしていました。彼らがゲームのアイデア以外のところで悩んだり、時間をとられることがないようにしたかったんですね。そうして、『スニッパーズ』の完成を、Nintendo Switchの発売に間に合わせることができたときは、正直ホッとしました。その後、ステージを追加したパッケージ版『いっしょにチョキッと スニッパーズ プラス』も発売しました。

私が所属するグループでは、外部の開発会社さんといっしょに、ゲーム開発をするケースがほとんどです。私は親の仕事の関係で、アメリカに10年以上住んでいたこともあって、英語を得意にしているので、海外のデベロッパーさんを担当することが多いです。やりとりのほとんどは、テレビ会議やメールを通じてのものだったのですが、ときには日本人スタッフの通訳をすることもありました。ゲームというのは、感情の起伏が伝わったほうが、おもしろさにつながるところがありますので、できるだけ気持ちをのせて通訳するようにしていました。


海外の、いろんな会社さんと仕事をしながら感じるのは、文化の違いです。同じアメリカであっても、州によっては文化が大きく異なりますし、今回のようにイギリスの会社さんだと、やっぱり仕事のリズムが異なります。なので、そのペースに合わせるまでに、少し時間がかかったりしましたが、そのような文化の違いを乗り越えれば、素晴らしいゲームができあがってくるということもまた、私たちの仕事の楽しみのひとつなんですね。

社員略歴

一条 裕司企画制作部/2005年 入社
2005年「事務系」入社。Wii『ドンキーコング リターンズ』(2010年)や、Wii U『レゴ®シティ アンダーカバー』(2013年)、ニンテンドー3DS『ディズニーアートアカデミー』(2016年)などで、主に海外開発会社の進捗管理・開発サポート業務や、ゲーム内テキストの日本語への翻訳業務などを担当。
職種
  • 通訳コーディネート