Nintendo - 任天堂ホームページへ
社長が訊く 〜任天堂で働くということ〜

目次

アートワークデザイナー編(1) アートワークスタッフが語る「nintendogs」

Vol.1-1

鈴木 隆一 2004年入社 / 西岡 大貴 2004年入社 / 小山内 寿代 2001年入社 / 取締役社長 岩田 聡

2 CGではなく写真という表現

岩田

今までパッケージでこんなふうに写真を使ったことはなかったですよね?
CGあるいはイラストでパッケージを作るのがゲームの世界の常識なのに、
前例がない「写真を使おう」という自分たちの意見を
周囲の人たちに認めてもらうために、どういうことをしましたか?

西岡

上司の承認なしに予算を組んで撮影という訳にはいきませんから、
最初は色々と試行錯誤しました。
子犬の写真を、犬のカタログのようなものから探したり、
近所のドッグカフェに行って、飼い主さんにお願いして
撮らせていただいたりしました。


ただ、子犬だけが写っている証明写真のようなものではなく、
生活に溶け込んだ子犬の写真をイメージしていましたので、
参考資料としてインテリア雑誌のようなものも集めました。


それらの資料の中からコラージュして、
周囲の人に具体的に完成形のイメージが共有できるような
試作のバリエーションをいくつも準備したんです。
その試作でイメージを伝えながら、
「写真を使ったパッケージを作りたいんです!」と提案しました。

岩田

犬をすごくクローズアップするか、
それとも犬のいる生活をクローズアップするかで迷って、
両方提案していましたよね。


ゲーム担当のデザイナーとしては今までやってこなかったような
仕事ですよね。

小山内

そうですね、初めての仕事でした(笑)。

岩田

突然そんなことをするのに、抵抗はありませんでしたか?

小山内

実際、この商品が今までになかったタイプのものなので、
漠然としか「こうしたい」というイメージがなくて、上手くいくか
心配ではあったんですけど、「写真で間違いない!」という考えは、
なぜか揺るがない思いとしてありましたね。
ただ、撮影が終わるまでは、写真だからこそ、
そのもので勝負しないとできないというか、
ごまかしがきかないという不安はずっとありました。

岩田

そうですよね。
CGやイラストはいくらでも直せるけど、「写真は一発勝負だ」
というところに恐怖があったんですね。

鈴木

それで、「プロの写真家に撮ってもらわなければ」という
必然性が生まれてきて、候補となる人のリストアップをしました。

岩田

普通は、ゲームのパッケージを作るために、
写真家のリストアップはしないですからね(笑)。

小山内

初めての経験でした(笑)。
宣伝部門に全面的に協力してもらった結果、
私たちが希望するパッケージイメージにぴったりな
女性の写真家さんにお願いすることになったんです。

鈴木

男性的な視点よりも、女性の視点で撮られた方が良いのではという、
共通認識がありましたね。

西岡

また、犬を選ぶ時に苦労したんです。
写真写りの良い犬とそうでない犬がいて、
この「nintendogs」の撮影のときに初めて知りました。

鈴木

同じ犬でも、「なぜこうも写真写りが違うのか!」と(笑)。

西岡

あと、3種のパッケージの中で、一番思い入れがあるのが柴犬なんです。
実は撮影する犬の中で、柴犬が決まるのが一番遅かったんです。
「nintendogs」のゲーム中に出てくる犬は子犬なので、実物の犬ですと
生後3ヶ月くらいの犬がちょうど良かったんです。


ところが、最初に候補に挙がっていた犬は、
生まれて半年ぐらいだったでしょうか。
どちらかというと成犬に近くて、ちょっと若々しさがないというか・・・(笑)。

岩田

若々しさがない(笑)。

西岡

そして、撮影の数日前に「見つかりました!」と宣伝部門から
連絡がありまして、受け取ったスナップショットを見たときは、
「もうこれ以上かわいい柴犬はいない!」と思ったほどでした。

岩田

写真を使うということは、かわいい犬に出会えなかったら
「nintendogs」はこんなパッケージの仕上がりになっていなくて、
この仕上がりじゃなかったらこんなにお客様に受け入れられなかった
かもしれないんですよね。

西岡

はい、この犬に出会えたことは恵まれていたなと思います。
今回、パッケージに写真を採用したことは、
「前例がないのでゲームらしくない」というような周囲からの意見もあって
大変でしたが、担当者がみんな、間違いではなかったと思っています。


また、パッケージが3種類になると決まったときに、どう区別するか、
いろいろと検討が必要になりました。
結局それぞれにテーマカラーを設定し特徴を持たせることで
区別することになりました。
それぞれのテーマカラーにあわせて背景や小物にもさりげなく差し色で
その色を取り入れています。


「ダックス&フレンズ」は茶色で背景に写っているものも茶色系なんですね。
「チワワ&フレンズ」は水色で水色系の小物、
「柴&フレンズ」は緑系の座布団とか。

岩田

撮影には立ち会ったんですか?

西岡

はい。全部立ち会いました。
経験上不慣れなことでしたが、宣伝部門の協力のおかげで、
スムーズに進めることができました。

岩田

宣伝に慣れている人たちをうまく巻き込んで協力してもらったんですね。
またその時に会社全体が
「このソフトを売ることがDSの未来につながるんだ!」っていうことを
みんなわかっていて、頑張っていたんですよね。

西岡

そうですね。
宣伝部門やソフト開発部門の協力がなければ
ここまで準備良く事が運んでいなかったと思います。

採用情報

社長が訊く 〜任天堂で働くということ〜

ページの一番上へ