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社長が訊く 〜任天堂で働くということ〜

目次

テクニカルデザイナー編

Vol.3

取締役社長 岩田 聡 / 蒔田 俊介 2001年入社 / 池田 仁 1996年入社

1 真相解明の喜び

岩田

デザイナーという職種は、全員がそうではないけれど、
一般的にはロジックとか理屈よりも感覚的な人が多くて、
技術のことにはあまり明るくない人の割合が高いとされていますよね。

そういうなかで、テクニカルデザイナーというのは、
エンジニアリングとアートの接点にあって
その橋渡しをするような特殊な役割だと思うんですが、
そのあたりはどのように感じていますか?

池田

そうですね、技術的にわからないこと、曖昧なことを
そのままにできない気質が他のデザイナーよりも
あったのかもしれません。
私はデザイン中もそういうことが気になって放置できず、
「どうすれば便利に使えるようになるかな?」
「どうすれば解決できるかな?」ということを探っていたら、
いつの間にか技術方面に詳しくなり、他のデザイナーから
相談される機会が徐々に増えていくようになりました。

学生の頃からその傾向があったようで、大学の頃に
デザイン課題を制作するためにアルバイトをして
マッキントッシュを買ったんですけれども、OSに興味がわいて
システムフォルダの内容を探るようになって、
パソコンに詳しくなっていきました。
それからというもの、友達からは「マックが壊れたんだけど、
どうすればいい?」って相談されるようになって、
何かあると夜中でも呼び出されたり(笑)。

入社してからも、INDIGO2というワークステーションで
デザインの作業を行っていたのですが、次第にUNIXに
興味をもちまして、モデルデータのコンバートを行うための
簡単なスクリプトを自分で組んで、他のデザイナーに
「これ使ったら簡単に変換できるよ」って薦めたりしていました。

蒔田

私は、10年ちょっと前の高校時代にさかのぼるのですが、
その頃はCGが世間にあふれ出した頃でした。
映画など映像が大好きなのと、3D−CGが使われたゲームも
そこそこ遊んでいたのとで、進路を決めるにあたって
「これから3D−CGを勉強していこう」と考えていました。

いろいろ調べて、デザイナーという職に就くにはやはり
芸術系の学校に進んだほうがいいだろうと考えて
絵の勉強を始めて、それと同時にアルバイトをしてコンピュータを
買い、独学でCGを学び始めました。
手描きの絵だと直すのが大変ですが、CGだと数値を変えるだけで
すぐに大掛かりな修正ができる、といったデジタルな世界の利点を
理解するにつれ、そういう表現の自由度に魅了されて、
同時に技術的なことも相当に理解する必要があると
感じるようになりました。
大学4年間を通して、表現そのものと技術的な側面の
両方を覚えることがかなりできたと思います。

入社してからはデザイナーとしてゲーム制作のデータ作成を
行っていたんですが、技術的なことにいろいろ口を出していくにつれて、
技術研究の方に誘われていきました。連れていかれたというか(笑)。

岩田

10年前だとCGは今ほど技術も進んでいなくて、
今から考えるとずいぶん初歩的な技術だけで
絵を作っていたわけですよね。
自分が身につけている技術が古くなって新しい技術が
洪水のように押し寄せてくると、新しいことをどんどん
覚えないといけないですよね。

それを重荷に感じる人と、単純に楽しめる人とに
分かれると思うんですけど、楽しむための秘訣は何ですか?

蒔田

結果だけを求めるのではなくて、そこに至るまでの
過程を楽しいと思える気質の人は、新しい技術を学ぶことを
楽しめると思います。
私の場合は、最初、世間に溢れているCGがどう成り立っているか
わからないことだらけで、それが逆にものすごく楽しかったんです。
その頃の“見つける”喜びとか、マニュアルなどを見ながら作って
結果が出たときの喜びは今でも覚えていますが、
その喜びが今もそのまま原動力になっていますね。

さらに、今は自分でわかって解決するだけではなく
人に教える機会があって、その人の作業が一気に前進して
すごく喜んでくれたりするので、嬉しさも倍増しています。

池田

真相解明の喜びを覚えると、調査することも
新しい何かを覚えることも楽しめるかもしれません。
CGを学び始めると、最初は「理屈はともかくこうやるんだ」
って教わる部分が多いんですよね。
初めは私もそうでしたが、やっぱりCGツールは
同じ人間が作ったものですし、誰かが考えた理論の中で
完成されたものなので、必ず何かしらの筋の通った
答えはあるはずだと考えるようになりました。

その答えを探し、謎を解明していく行為が、いつしか
難解なゲームを解いていくような面白さに変わっていきました。
さらに、その解明した謎を人に伝えるのはある種の快感があります。
もちろん、他のデザイナーの役に立って喜んでもらいたいっていう
気持ちが大きくあるんですけど(笑)。

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