Nintendo - 任天堂ホームページへ
社長が訊く 〜任天堂で働くということ〜

目次

テクニカルデザイナー編

Vol.3

取締役社長 岩田 聡 / 蒔田 俊介 2001年入社 / 池田 仁 1996年入社

2 データ管理ツールの導入

岩田

池田さん、デザイナーにとっての開発環境という面では、
この3年間手がけていた仕事がありますよね。
少し説明してください。

池田

3年前に、Alienbrain(※1)というデータ管理ツールを
導入しようと研究を始めました。

それまでデザイナーの開発環境には明確なデータ管理の仕組みが
なくて、例えば「数年前に作ったゲームデータを出して欲しい」と
言われたときに、膨大なデータの中から必要なデータを検索して
取り出すまでに多くの時間を費やしてしまうというようなケースが
何度かありました。

それに、今後ゲームを制作するためにデザイナーが用意する
必要のあるデータが増加することが明らかだったので、
どのデータがどこにあるのか、いつ作ったのか、どれが最新で、
どれとどれが関連づいているのか、これらがわからなくなると
いけないと感じていました。
ならば1つの場所にまとめて管理をすれば良いのではないかと思い、
データ管理ツールの導入を検討したのがきっかけです。

でも、やはり導入当初はデザイナーからの反発は
少なからずありました。まず用語や概念がわからないし、
今までは不要だった追加の作業だけが目の前に見えて、
そのツールを使うメリットが見えなかったんでしょうね。
私があまりに熱心だったので、ツールメーカーの
回し者に見られていたときもあったのではないかと思います(笑)。

岩田

どうやって皆の信頼を獲得していったんですか?

池田

どこがダメでどこが良いのかヒアリングを行い、
制作現場の協力を得ながら情報を集約し問題点をつきとめて、
それを少しずつ改良していきました。
すると次第にツールの利点が見えてきて、
「じゃあ、今度はこういうふうな使い方をしてみよう」という流れになり、
少しずつでしたが制作現場のニーズを満たすものとなるよう
調整を続けました。

そして、デザイナーのリーダーにAlienbrainの利点を伝えました。
例えば、京都にいながら東京のデザイナーが作成している途中経過を
見ることができるので、わざわざ東京に行かなくとも
リアルタイムに細かな指示をすることができるんです。
あとになって「これがなかったら的確な指示ができなかった」
って言ってもらったときはかなり嬉しかったです。

岩田

最初みんなが抵抗したところから、「これ良いじゃないか!」
という反応になるまで、どれくらいかかりました?

池田

2年近くかかりました。
でも、これを導入することによって会社全体の
デザインのワークフロー(※2)の効率を大きく上げることに
なるという自信がありましたので、続けていけました。
上司の理解や早くから賛同してくれたデザイナーの声援もありましたし。
まだAlienbrainが導入されていないプロジェクトに所属している
デザイナーから「Alienbrainが入ってないので不安です。
入れてもらえませんか?」という声が上がったと聞いたときには、
使うことが当たり前になってきたと実感しましたね。

岩田

新しいツールなどでは常にそうなんですよね。
私も以前、開発現場にいたときに、開発効率を上げるために
新しいツールを開発して、デザイナーの人たちに
提案していたんですけど、仕事の流れを変えようとすると、
とりあえずみんな否定から始まるんですよね。
「今までのやり方でできているからこのままでいいじゃないか」
という風に。

それが、使い始めるとだんだん変わっていって、
最後には「これなしでは考えられない」となる(笑)。

池田

メイン作業の流れを変えるというのは、
じっくりと根気よく続けていかないといけない仕事ですね。
私たちの目利きが間違っていたら、大きな損害を与えることに
なるので、責任重大な仕事だと感じています。
新しいツールや作業でトラブルが発生して
つらい目にあっている人を見ると責任を感じてしまって、
問題解決ができるように最大限の協力をしています。

※1:Alienbrain
Avid Technology社が提供するデジタルアセットマネジメントシステム
(c) 2007 Avid Technology, Inc. All rights reserved.
Avid、Digidesign、Film Composer、ProTools、SOFTIMAGE、CAT、FACE ROBOT、XSIはAvid Technology, Inc.の米国及びその他各国における登録商標、または商標です。Alienbrain はNXN Software GmbHの登録商標です。日本国内ではダイキン工業(株)が販売、技術サポートを行っています。
※2:ワークフロー
作業の流れ

採用情報

社長が訊く 〜任天堂で働くということ〜

ページの一番上へ