Nintendo - 任天堂ホームページへ
社長が訊く 〜任天堂で働くということ〜

目次

テクニカルサポート編

Vol.4

取締役社長 岩田 聡 / 安田 芳人 1999年入社 / 軸丸 慎太郎 2005年入社 / 小山 武宏 2006年入社

2 鼻が利く集団

岩田

軸丸さんは、さきほど「開発チームとデバッグチームの橋渡し役」
と言ってましたが、その役割はどうして必要なんだと思いますか?

軸丸

デバッグチームから届いた情報を、内容によっては、
開発者が考えやすく制作しやすい形にしながら、
ガイドラインに基づいた修正案を提示しているんですが、
そういった作業を両者が直接やりとりするよりも効率よく
進めることができるので、必要なんだと思います。
開発チームとデバッグチームは立場も視点も違うので、
いつでも話がかみ合うわけではないんです。

岩田

私も以前開発の仕事をしていたときに経験したことが
あるんですけど、デバッグをする人は、バグを探すのが仕事なので、
極端に言うとバグが見つかると「うれしい」わけです。
でも開発の人は、「発売してから見つかるよりはいい」と
頭ではわかっているんですけど、「バグが見つかりました!」と
うれしそうに報告されると、実はけっこう精神的に萎えたり、
ちょっと頭に来たり(笑)するんです。

「いいモノを作ろう」という目的は共通でも、立場が違うと
同じことが違って感じられるので、両方の当事者が
直接やりとりするよりは、両方の都合がよくわかる人が
間に入ることで、ものごとが格段にスムーズに進むんです。

軸丸

僕たち第三者が間にいるということが、
実は役に立てているのかなと思います。
開発者がものすごい時間とエネルギーをかけて
制作したものを、検証し、ガイドラインチェックを行い、
作業を収束させないといけないので、
特殊な役割の仕事だと思います。

安田

経験を積むとデバッグノウハウみたいなものが
どんどんたまっていって、「こういうときはここが怪しい」とか、
「ここチェックしましたか?」といった先周りをした対応を、
開発側にもデバッグ側にもできるようになります。
その集約されたデバッグノウハウによってソフトの品質を
効率よく高められるので、そこにこの役割の意義を感じますね。

岩田

小山さんはキャリア採用で入社してまだ1年ですけど、
任天堂に入る前はどんなことをしていて、
どうして任天堂で働こうと思ったんですか?

小山

任天堂に入社する前は、営業の技術フォローをしていました。
営業の人と一緒にお客様を訪ねて、商品技術の深い部分を説明したり、
お客様の要望に対して「この商品だったらかなえられますよ」
といったことを丁寧に説明することがメインでした。

任天堂で働こうと思ったのは、ひとことで言うと
任天堂が好きだったからです(笑)。
ソフトを制作する仕事に携わりたいと思っていて、
その中で自分のキャリアを生かせる仕事は
テクニカルサポートだと思ったんです。

岩田

前にされていた、営業を技術的にフォローする仕事の経験は、
今の仕事に生かせていますか?

小山

はい。以前も今も、人に説明することが多いのですが、
具体的な内容は変わっても、順序だてて一歩ずつ歩み寄るように
説明するというプロセスなどは変わりませんから、
前の職場で学んだものが生かせていると思います。

岩田

なるほど。
安田さんは入社してからどんなことをしてきたんですか?

安田

入社9年目ですが、入社当時、僕たちは情報開発部が制作する
内作タイトルだけを担当していました。
でも、あるとき、社外のソフトメーカーさんと協力して
ソフト開発をしている部署から、ソフトのチェックを
依頼されたんです。

その話をきっかけにして、社内のあちこちから
「うちのソフトチェックもやってほしい」と言われるようになり、
仕事の範囲が広がっていきました。

岩田

それは、情報開発部の品質水準を
全社的に出せるようにしたいという目的で進めたんです。
DSのタイトルは数が多いことがあったり、携帯型機に関しては
経験のある人たちがほかにもいたりするので、
皆さんにお願いしているのは全タイトルの半分弱ですが、
Wiiについては、皆さんにほとんどのタイトルをお願いしています。
皆さんは間違いなく、全社を通して、ロム出しのプロセスを
一番経験している人たちですね。

安田

そうですね。
開発者はだいたい1〜3年というスパンで商品を仕上げてますけど、
僕たちの仕事は常にその終盤に回ってくるんです。
終盤の仕事は締め切りが迫っているので段取りが大事で、
経験を重ねるにつれて、まず先にしておくべきことや
省くべきところがわかるようになってきました。

最近はWi-Fiのような特殊な技術を用いたハードが
主になってきましたが、それらは立ち上げ時から関わって
トラブルを1つずつ乗り越えてきたので、嗅覚はだいぶ
鋭くなってきましたね。

岩田

開発の途中ではいろいろ都合の悪いことが起こって、
その一つひとつはその場での対処を経験した人たちの
ノウハウとなってたまっていくので、よそのチームで何か起こっても、
「あ、あのパターンだからこうしたらいいんじゃないか?」
というふうに鼻が利いてくるんですね。
その鼻が利く人たちの集団がいるから、任天堂は効率よく
商品開発を進めることができていると私は感じています。

軸丸さんはどんな経験をしてきましたか?

軸丸

入社3年目ですが、ガイドラインチェックを軸に経験してきました。
僕が入社してからDSのWi-Fiコネクションが立ち上がって、
翌年にはWiiを発売したので、ずっと激動でしたね。
入社して一番最初に担当したのはDSの『おいでよ どうぶつの森
だったんですが、最初は何がわからないのかわからない
という状況でした。
ですから、まずノウハウをためることから始めていったんですけど、
申し訳ないことに、主担当だった安田さんにほとんど
やっていただいたというか…。

安田

そんなことないでしょ(笑)。

軸丸

いえいえ、しばらくは自分だけの判断では安心できなかったですね。
Wi-Fiコネクションがある程度わかってきて「良かった良かった」と
思っていたところにWiiの立ち上げがやってきて、
がんばってやっと嗅覚が身についたところに、
次はWiiConnect24など初めて使う技術がいろいろやってきて、
頭の中が新しい情報でごったがえしている状態でしたね。
常に調べ物をしているという感じでした。

岩田

そういう意味では、刺激には常に事欠かないですね。

軸丸

「開発者が安心して開発できるように、こちらもちゃんと勉強して
チェックの腕を磨かないと」という刺激はたしかにありましたね。
おかげで、いろいろ身についているのではないかと思います。

採用情報

社長が訊く 〜任天堂で働くということ〜

ページの一番上へ