『スプラトゥーン』を作った人たちってどんな人?:第3回

更新日:2016.5.18

『スプラトゥーン』を作った人たちってどんな人

第3回グラフィックデザイナー編 イカに変身してナワバリ争いをするアクションゲーム『スプラトゥーン』。このゲームはどんな人たちが作ったんだろう?そんなギモンを解決するために、『スプラトゥーン』を作ったゲームクリエイターたちにインタビューを決行!今回は「グラフィックデザイナー」に話を聞いたよ!

今回インタビューした人 井上精太さん これまでに担当したゲーム ・街へいこうよ どうぶつの森(Wii)・ゼルダの伝説 大地の汽笛(ニンテンドーDS)・わらわら広場(Wii U本体機能)

『スプラトゥーン』ではどんな仕事を担当しましたか?

『スプラトゥーン』に登場するキャラクターや世界観のイラストをかいたり、ほかのデザイナーにこんなものを作ってほしいと指示を出すリーダーとしての仕事もしたりしていました。今回の仕事は新しいゲームを作ることが目的のチームだったので、マリオなどの任天堂のキャラクターに負けない、一度見たら忘れないようなキャラクターを目指してデザインしました。

個性的な「イカ」のキャラクターはどうやって生まれたんですか?

最初の仕事は、プログラマーの佐藤さんが作った試作品のゲームをもとに、どんなキャラクターにするかを考えることでした。はじめはウサギのキャラクターで作っていたのですが、新しいゲームのキャラクターとしてはインパクトに欠けていました。そこで、さらに考えた結果、インクをうつことから「イカ」を思いつき、最終的に人に変身できる不思議なイカのキャラクターが生まれました。

ウサギは色が白いので、インクがついたときにわかりやすいなどの理由でデザインしました。

スプラトゥーン』のどんなところにこだわりましたか?

『スプラトゥーン』の世界観を作るうえで考えたのが、初めてのドキドキ感でした。中学・高校の入学式であったり、大学で一人暮らしを始めたときなどの、不安と期待の気持ちを考えながらデザインしました。たとえば、ハイカラシティの住人は初めて来た街で出会ったイメージで、あこがれの存在だけど、少しこわさを感じさせるキャラクターにしています。 また、世界観や登場するキャラクターの歴史もいろいろ考えていますが、ゲームでは説明しないようにしました。これは、ゲームを遊んだ人にいろいろと想像してほしいと思ったからです。

ゲームのスタート画面も「初めての一人暮らし」をイメージしています。

グラフィックデザイナーのみりょくを教えてください

グラフィックデザイナーのみりょくは、絵をかくこと自体がおもしろいことです。また、ファンの人が自分の生み出したキャラクターをマネしてかいてくれたりするのを見ると、もっと絵をかくのが楽しくなります。ほかにも、インターネットで「ハイカラシティに住みたい!」を見かけたときは、自分たちが作り出した世界を大好きになってくれた人がいて、とても感動しました。

日常生活でも『スプラトゥーン』を思い出してくれる人たちがいると知り、デザインの持つパワーを実感しました。

どうしてゲームクリエイターになりたいと思ったのですか?

子供のころから絵をかくのが大好きでした。ゲームもずっと遊んでいて、昔から「任天堂」という会社を知っていました。デザインを勉強する大学に入りましたが、実際の仕事に近いことをしたいと思い、大学に通いながらアニメーションやゲームを制作しました。プログラマーやサウンドクリエイターの方など、いろいろな職種の人と一緒にものを作ると、絵をかくだけでは表現できない感動が生まれます。それが楽しくて、本格的にゲームクリエイターになりたいと思うようになりました。

ゲームクリエイターを目指す人へメッセージをお願いします

グラフィックデザイナーにとって大事なことは、たくさん絵をかくことです。でも、部屋で絵をかくだけでなく、外に出て遊んだり、いろんな場所にも積極的に行ってください。そして、かいた絵はほかの人にどんどん見せましょう。外に出て見たものや、自分の絵をほかの人に見せたときにどんな反応したかは、もっといい絵をかくためのヒントになります。

  • 第1回プランナー編
  • 第2回プログラマー編
  • 第3回グラフィックデザイナー編
  • 第4回サウンドクリエイター編

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