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手塚: |
みなさんは原稿用紙に物語を書くみたいなことをイメージなさるかもしれませんね。確かに『マザー』シリーズなどでは、そういうカタチになっているみたいですが、私がかかわったゲームではそういうことはほとんどないですね。 作業的には、フローチャートを作るようなカンジです。話の大筋は企画の段階で決まってしまうので、それを紙切れ1〜2枚に話の流れをまとめ、あとで肉付けしていきます。 ただし、私たちのゲームというのは作っているうちにいろいろと変わっていくものなんですよ。だからシナリオはそのカタチにあうように、随時変えていく必要があるんです。それはシナリオにあわせてほかの部分を変更するよりも、シナリオのつじつまをあわせてしまうほうが作業量が少なくてすむということもありますし、あくまでも文章は“感覚”をおぎなうためのものだというスタンスをとっているからでもあります。コントローラを操作して遊ぶ感覚が優先で、シナリオを最優先させたりはしません。 ですから、最初っから臨機応変に対応できるような話を作るようにしています。『ゼルダの伝説』のようなシリーズものは、シナリオの流れが大切なので、できるだけ尊重しますけれども。
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