アドバンスはこう作られた! 〜ゲームボーイアドバンス 開発者インタビュー PART2〜


■アドバンスで広がる世界

編集長今回のアドバンスで、一番大きな進化はやはり32ビットになったということだと思います。画面は3Dなんですか?
画像梅津 いえ、3Dではないんですよ。3DにするとCPUの能力が足りないですし、もっと電力を食うんですよ。いまの技術で携帯機で3Dをやるというのは、難しいんです。ただ、2Dでありながら、3Dっぽく見せる処理をしているんです。例えば、立体物がクルクルと回転する映像などは、最初から3Dっぽくレンダリングしているんですよ。あとは、画面に奥行きを出して、疑似3Dで表示しているんです。機能的には新しいことはしていないんですけど、そうすることによって最近のゲームっぽくしているわけです。
編集長一見すると3Dに見えますよね。
梅津 よくみなさん画面を見て、3Dポリゴンと間違えられるんです。ムービーのパターンをたくさん入れたりすることで、3D的に見せているんだけなんです。
編集長2Dでもゲームボーイではできなかったことがいろいろできるそうですが。
画像中島 ええ。半透明処理や画像の重ね合わせなどですね。後、スーパーファミコンに無かった機能としまして見てすぐにわかるところではオブジェクトの拡大・縮小があります。

梅津 見た目は3Dと疑似3Dではそんなに変わらないんですけど、2Dのほうがソフトは作りやすいんですよ。3Dにすると、開発期間もかかりますし、開発費もかかる。それに対して疑似3Dはシンプルですし、作りやすい。スーパーファミコンなどで培ったノウハウをさらに活用して、2Dの最先端をめざしています。
編集長もうひとつ、いままでのゲームボーイとの互換性を保つというのも難しい作業だったと思うのですが?
梅津 いままでのソフトも全部アドバンス上でチェックしていったんですが、ソフトの数が膨大なんで、大変でしたね。
編集長発売されたソフトに関しては全部チェックしているんですか?
梅津 そうですね。社員もアルバイトも総出でチェックしています。
編集長音もよくなっていますよね。
中島 音は強化したものの一つですね。ヘッドフォンで聞くともっとわかりますよ。ゲームボーイのピコピコという音に比べると、かなりテレビゲームに近くなってると思います。
編集長テレビゲームの移植も含め、どんなソフトが出るかが楽しみですね。
梅津 ええ。今回は早めにソフト開発者にハードを渡しているんです。こういう基板タイプのものを渡していくんですが、これをいくつ出したと思いますか?
編集長ええと、50とか60くらいですか?
梅津 いいえ。1回目は500個、2回目は1000個出したんですよ。
編集長そんなにたくさん!
画像梅津 それだけたくさんの人達がアドバンスのソフトを作ってくださっているのです。アドバンスの特徴は、4人対戦や綺麗なワイド画面などたくさんあります。こういった特徴を生かし、魅力あるゲームをより作りやすくする為に我々は努力をしてきました。これからどのようなゲームソフトが出てくるか非常に楽しみにしています。
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インタビュー
■INDEX
・CPUだけで1年かかった
・本体デザインのシェイプアップ
・電池のふくらみがなくなった!
・部品のことから考える
・内外から注目されたハード
・アドバンスで広がる世界
・開発技術部のみなさん


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