任天堂ゲームサウンドのすべて PART2
ゲームクリエイターになりたいアナタへ(サウンド編)


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音符絶対音感よりも発想力やセンスが大事
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−−どんな人材を求めていますか。

近藤 いろいろな曲を作れる人ですね。センスも大事です。

−−ゲームキューブになると、求められる人材が変わってきますか?

近藤 録音技術を勉強している人とかも、必要になってくるかもしれないですね。

−−サウンドプログラマで求められている人材はありますか。

写真阪東 器用な人がいいですよね。効果音ひとつとっても、どういう所をたたいたらこの音が出るかというのを、理屈で考えるよりも、カンで発想できる人でしょうか。

近藤 スノーボードのゲーム「1080゜」を作ったスタッフが、スノーボードにわざわざマイクをつけて、実際にすべっている音を録音したそうなんですよ。でも、その音よりも、ビデオテープの裏側のざらざらした所を鉛筆でこすった音のほうがスノーボードらしく聞こえて、それを採用したそうなんです。ビデオテープの裏というのを考えつくのがすごいですよね。

−−そういう音のアイデアは、どうやって考えつくんでしょう。

近藤 やっぱりいろいろな所をたたいてみたり、「これかな」「これかな」と探すことで見つけていくんですよ。

写真稲垣 実際には録音できない音もありますし、状況によってはすぐに録音に行けないときもあります。そんなときは、だいたい周囲にあるもので代用しなくてはいけないですよね。そうすると、たとえばすべる音であれば、「すべる」というキーワードでいろいろなものをすべらせて録音してみたりとか。そのままでは使えないことが多いので、その音をさらに加工してピッタリの音を作るんですよ。宇宙人の声を作るのにいろいろな音を使って、どうしてもうまくいかなかったのが、逆再生したらうまくいったとか。

−−音のセンスみたいなのは大事ですね。音感は必要ですか。

写真阪東 絶対音感がなくてはいけない、ということはないですね。

近藤 音が上がってるのか下がっているのかがわからない人だと音の仕事につくのは難しいと思いますけど、それくらいですよね。実際の作業に関しては、頭の柔らかさが必要です。「ビデオテープの裏をこすってみよう」とかいう発想は、頭がかたいと出てきませんよね。

稲垣 そうですね。それから、現実にある音は想像できますけど、ゲームの中では、お化けや宇宙人などの非現実的な音も作らないといけません。それも、どこかのアニメからとってきたような音ではダメなので、ゲーム中の音の世界をいかに想像できるかというのが大切だと思います。


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