3 夏休みゲーム特集
交換・対戦で大盛りあがり『タクティクスオウガ 外伝』
Interview
アドバンス版「オウガ」でゲームの真髄を感じてほしい
徳川誠さん DATA
株式会社クエスト
代表取締役 徳川誠さん
DATA 村澤裕一さん
株式会社クエスト
開発部 ディレクター 村澤裕一さん
堀田拓司 DATA
任天堂株式会社
業務部技術課 堀田拓司

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今度のオウガは敵方が主人公
N.O.M
なぜゲームボーイアドバンスで『タクティクスオウガ外伝』を作ることになったのですか。
インタビュー徳川 任天堂さんが新しく携帯ゲーム機を作るというお話を聞きまして、我々もそのゲーム機でなにかできないかと考えたんです。システムとしては、『タクティクスオウガ』を継承したものを携帯ゲーム用にアレンジしようということになりました。いろいろな理由から携帯ゲーム用には本編よりも、外伝がふさわしいのではないかということで、『タクティクスオウガ』の外伝を作ることになったんです。
N.O.M
システムは『タクティクスオウガ』に沿っていますけど、ストーリーはまったく新しいものですよね。
徳川 そうですね。もともと『タクティクスオウガ』そのものが人間ドラマですから、今回はあまり重いテーマにせずに、個人のお話として作りました。壮大なテーマを抱えたオウガバトルサーガ自体とは少し離れた、独立したストーリーとして楽しんでいただければいいんじゃないでしょうか。
N.O.M
ただ、設定的には『タクティクスオウガ』とつながっていますね。
村澤 ええ。『タクティクスオウガ』の約25年前のお話という設定です。
徳川 ある人物が15歳の時の話なんです。ファンの間ではいろいろと憶測が飛びかっているようですが(笑)。それもふくめて、楽しんでいただければと思っています。
N.O.M
主人公はローディス教国側、つまり支配する側です。ちょっと複雑な立場なんですよね。
徳川 勧善懲悪でないところがオウガバトルには求められていると思うんです。みなさん、オウガバトルらしい、ちょっと大人向けのお話を期待されているというか。
堀田 複雑な葛藤を期待されていますよね。
徳川 CMでも電車の中で「本当にそれでいいの?」って言われちゃうわけですから。
N.O.M
システムとしてもいろいろ要素が増えていますよね。
インタビュー村澤 一番大きな変更点は通常のターン制に変えたということです。以前の『タクティクスオウガ』本編のナッツシステム(NATS=Non-Alternate Turn System)※1 というものだと、面白さはあるけれど、ちょっととっつきにくさがあったと思います。本編をプレイしたことのある人ならすんなり溶け込むでしょうけれども、初めて遊ぶかたがたには少しわかりづらいかなというのと、携帯ゲームらしくすぐにやめられるようにするために、ターン制にしたんです。また、それ以外のシステムをまったく同じにしたのではクリエイターとしてはおもしろくありませんから、たまたま見つかった勲章システムというシステムを入れてみました。
あとは、ハーミット(HERMIT)※2 と呼んでいる三次元マップ表現プログラムがうまく動いたので、地形変化などにも対応できる一歩先に進めたシステムにしてみました。さらに、天候による変化ですが、これはどちらかというとリアルタイムで戦場が変化していくという見た目のおもしろさを表現したくて入れてみました。
■ナッツシステム(NATS=Non-Alternate Turn System)※1
時間とターンを融合した半リアルタイムバトルシステム。ユニットにはウェイトターン(WT)と呼ばれるパラメータが設定される。WTは戦闘開始と共にカウントされ、同値が“0”になったユニットに「AT(アタックターン)」と呼ばれる行動ターンが回ってくるが、その時の行動によって次回のATまでの時間が変化し、ユニットの行動順番が変化するというもの。

■ハーミット(HERMIT)※2
クエスト独自の3D構造マップ自動生成ツール。「高さ」や「地形パネルの種類」などのデータから、秒間1万9千ブロックを自動生成することができるため、極めて少ないデータ量でマップを作成できる。
N.O.M
勲章は、どういうきっかけで思いついたんですか。
村澤 最初は酒飲み話だったんですけど、『タクティクスオウガ』をやっているときに、時々とんでもない活躍をするヤツがいる、という話になりまして。ああいうのうれしいんだよね、と話していて、ふと、そういうシチュエーションを拾い出して勲章みたいな形で評価したらおもしろいんじゃないかと思いついたんです。初めは思いつきだったんですけど、やってみると、意外とおもしろかったんですね。本当は100個くらい設定したかったんですが、今回は32個が限界でした。全部で35個あって、1人が取れる限界が32個ですね。男性専用・女性専用とか、あとは種族による勲章があります。
N.O.M
あとはユニットに運勢がありますよね。
インタビュー村澤 あれはオマケ程度かもしれませんが、どうせ隠し要素としてラックがあるのなら、バイオリズムにしちゃえ、と。「今日はこのキャラクターが調子いいぞ」っていう形で思い入れをもってもらえればと思っています。
N.O.M
作りかたとしては、まずストーリーが最初にあったんですか。
村澤 いえ、システムベースですね。まず、『タクティクスオウガ』のシステムを継承して、ということで立ち上がった企画ですから。『タクティクスオウガ』のシステムを使うなら、その周辺の話にしたいということで、今回のストーリーに決定しました。いくつか候補の話があって、その中でも、じゃあちょっとこれまで敵であったローディスのキャラに焦点を当ててみようか、と考えたのが今回のお話なんです。勧善懲悪ではなくて敵側にもドラマがあるというオウガバトル本編のテーマでもありますので。
N.O.M
システムが最初にできて、そのあとにアイテムやパラメータの要素を考えていくという感じなのでしょうか。
村澤 『タクティクスオウガ』のシステムで戦闘はターン制にするというのが最初に決まったことだったんですね。そこから、必然的にシステムにあわせたアイテムだとか、消耗品の持たせかたが決まりました。勲章も比較的あとのほうで加わった要素です。


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