『とっとこハム太郎3 ラブラブ大冒険でちゅ』原作者:河井リツ子先生スペシャルインタビュー

河井リツ子先生
Person

河井リツ子先生

Profile

『ちゃお』などの少女マンガ誌のほか、小学館の高学年向け学年誌などでマンガを連載。マンガ以外にも読者ページを手がけるなど、幅広く活躍する。
97年に、雑誌『小学二年生』(小学館)にイラストストーリーとして『とっとこハム太郎』を掲載。以来、人気を呼び次々とアニメ化、映画化される。




ハムスターの心を描いて大人気連載に
−−『とっとこハム太郎』は最初は『小学二年生』でイラストストーリーとして発表されたんですよね。
河井 そうですね。最初はモノクロの7ページでした。「女の子向けのストーリーを書いてほしい」という依頼だったんです。
とっとこハム太郎の第1巻 とっとこハム太郎の第1巻
▲単行本第1作目
−−その前はどんなマンガを描いていたんですか。
河井 『ハム太郎』を描く前は少女マンガ誌でギャグ系のマンガを描いていました。あとは『小学一年生』でマリオとドンキーのクイズストーリーを描いていたこともあるんです。マンガよりもイラストでつづっていくような作品のほうが好きですね。
河井先生
−−以前からハムスターは飼われていたんですか。

河井 連載を始めるずっと前に飼っていたんです。それを当時の担当編集者が知っていて、「ハムスターのストーリーはどう?」と提案してくれたんですよ。そのときに新しいハムスターを持ってきてくれて、また飼うことになりました。前に飼っていたのはゴールデンハムスターで、あとから来たのがジャンガリアンですね。

−−ハム太郎は“人間の心がわかるハムスター”ですよね。

河井 人間の側ではなくて、ハムスターの立場から描いているストーリーなんです。実は最初の企画では人間の女の子のほうが主人公だったんですよ。でも、私のほうでこっそりハムスターが主人公の物語を描いちゃったんですね。

−−でも、それがよかったんですね。やはり最初から人気連載だったんですか。

ハム太郎
河井 なぜか安定した人気を得ていたみたいですね。雑誌の企画が全部で60くらいあるんですが、アンケートで常に7位くらいをキープしていたんですよ。それで単行本にしてみたら、増刷が出ることになって。そのあと、イラストストーリーとは別にコマのマンガも描きはじめて、さらにアニメにも展開することになったんです。初期の絵はハムスターとして描いていて、いまはキャラクターとして描いている感じですね。
−−実際にハムスターを観察してスケッチされたりするんですか。
河井 うーん、あんまりスケッチはうまくないんですね(笑)。それに、マジメにデッサンするのと、マンガやイラストに描くのは違いますよね。自分で描いていて、あまりリアルにデッサンしないほうがいいなあと思いました。リアルにすると、怖くなっちゃうんですよ。だから、観察はしますけど、イメージでとらえていますよね。
リボンちゃん
−−ハムちゃんずにはいろいろと性格設定がありますよね。星座まで決められていたり。

河井 そうですね。星座占いとかが好きなので、私の中では星座の性格にのっとってキャラクターの性格づけをしているんですよ。

ゲームのハム太郎はかわいくてお気に入り
−−アニメやグッズなど、ほかのメディアに展開するにあたっては監修もしますよね。気にされていることはありますか。
グッズ
河井 ほかのメディアで作られているものは、それぞれのスタッフのかたが描くハムスターであって、その中でかわいく描けていればいいんです。やっぱりそれしか描けないと思うんですよ。グッズだったらグッズにあう絵を描く人を見つけてくれれば、それでいいんですね。それをどう上手く描かせるかは、プロデューサーの仕事だと思っています。

−−ゲームの絵はいかがでしょう。

河井 ゲームはすごくよかったので、もう野放しで作ってもらってます(笑)。すごくラクをさせていただいていますよ。
−−ドット絵になると少しイメージが変わりませんか?
河井 でも、すごくかわいく描いてもらいましたし、動きに関していえばアニメよりも好きなくらいですね。
−−ゲームのアイデアも出されたんですか。
河井先生
河井 私もゲームが好きなので、「これはおもしろいんじゃない?」ということを話したりはしましたけれど。今回のゲームに関しては「ラブラブにしてください!」とか言っていました。タイトルの両脇にハートを1個ずつ増やしてもらったり。

−−河井先生ご自身はどういったゲームがお好きなんですか。

河井 好きなのはやっぱりマリオやドンキーみたいなアクションゲームですよね。『ピクミン』も好きです。チャレンジモードで300匹以上も集めたんですよ。『どうぶつの森』もかわいいですよね。ハム太郎も『どうぶつの森』に登場させたいですね〜。
−−もし実現したらすごいですよね! ところで、河井先生は小さいころから動物がお好きだったんですか。
河井 好きだったんですけど、ずっと飼えなかったんです。それで、大人になってから、やっとハムスターを飼えたんですね。ジャンガリアンが子どもを最初に6匹、次に9匹生んじゃって大変だったんです。狭い廊下にカゴをズラッと並べて、「エサ」とか「トイレ」とか順番にやっていました。
河井先生の愛犬
−−いまは犬を飼ってらっしゃるんですね。

河井 そうですね。すごくかわいがってます。昨日もちょっとご飯を食べなかっただけで、病院に連れて行っちゃったくらいなんですよ。犬はハムスターと違って寄ってきたりするのがおもしろいですね。ハムスターにもかまってもらいたくて、無理矢理手を出して鼻をカプッとかまれたりしたこともありましたよ(笑)。

−−普段はどんなサイクルでお仕事をされているんですか。
河井 忙しいときは36時間寝ないで仕事をしたりしていましたけれど、いまは連載がないので、わりとマイペースで仕事をしています。最近では、今回のゲーム用にポスターのイラストを描きおろしました。締め切り前はパッとボーリングに行って自分にカツを入れるんです。飽き性なので、遊ぶときは遊んで、そのあと集中して一気に描かないとダメなんです。
−−ハムちゃんずのキャラクターは今後も増えるんでしょうか。また、そのほかの展開は考えていらっしゃいますか。
デビハムくん エンジェルちゃん
河井 増やすのか、深めていくのか。どちらかわかりませんが、あくまで“人間と動物”という関係で描いているので、それははずしたくないですね。それから、どうしても子ども向けの商品が多くなるので、大人向けに“ハム太郎事典”みたいな本も作ってみたいんです。いままでの歴史や制作秘話をまとめると、おもしろいと思うんですよ。
−−最後に、N.O.Mの読者にひとことお願いします。
河井 私自身ゲームのキャラクターはとても気に入ってます。ぜひプレイしてみてくださいね。
河井先生
▲仕事場のあちこちにハム太郎達が
河井先生手作りのハム太郎人形
▲河井先生手作りのハム太郎人形




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