・ ・ ミッキー2.『ミッキーマウスの不思議な鏡』開発スタッフインタビューミッキー ・
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“触われるアニメ”が作りたかった
【N.O.M】鏡のかけらを集めてゲームをクリアするというアイデアはどこから生まれたんでしょうか。
池原さん池原 ミッキーマウスの映画の中に『Thru the Mirror(日本題は『ミッキーの夢物語』)』という鏡が出てくるアニメ作品があるんですよ。その作品をモチーフにしています。
【N.O.M】ディズニー映画自体は有名ですけど、ミッキーの映画って案外知られていないですよね。
ゲーム画面池原 そうなんですよね。でも、観てみるとすごくおもしろいですよ。よくこんな大胆なことをするなあと思います。

寺崎 今回は映画の映像の一部がゲーム中のムービーに使われているんです。

池原 さっき言った『Thru the Mirror』という作品の一部が、ある部屋のテレビの画面に流れます。ほかにも2タイトルほど、そこで映像が見られるんですよ。
【N.O.M】ミッキーが大きくなったり小さくなったりしますよね。あれもディズニー映画っぽいと思いました。
池原 それも『Thru the Mirror』の中のワンシーンからとっているんですよ。オリジナルではクルミを食べたら体の大きさが変わる場面なんです。わざわざ大きくなってから小さくなるという、このあたりのオーバーアクションがディズニーの真骨頂ですよね。
【N.O.M】それから、アクション部分はとても簡単ですよね。基本的にボタンを押せばイベントをクリアできますが。
ゲーム画面池原 最初に宮本(茂)さんのほうからインタラクティブな絵本にしたいという要望があったんです。

寺崎 そのうえで、ただ画面を見ているだけではなく、ミッキーにいたずらをしたらいつもとは違うアクションがあるという風にしたかったんですね。

ゲーム画面池原 “触われるアニメ”というイメージを提案されていましたね。最初はクリアの概念もなかったんですよ。鏡のかけらを集めていくというシナリオもあとから出てきたんです。
【N.O.M】え? そうなんですか?
ゲーム画面池原 ゲームゲームした作品にするつもりはまったくなかったんです。でも、そこはやっぱりゲーム屋の血というか(笑)、最終的にはゲームにしてしまいましたね。だから、このゲームの基本は、キッズモードにあるんですよ。キッズモードではプレイヤーがなにもしなくても、ある程度時間が来たら、ミッキーが勝手に動くんですね。子どもをもつお母さんにアンケートをとったんですが、ビデオのように子どもが1人で楽しめるものがあると、その間に自分が家事をできるのでいいというんです。当初からマリオの下の層(年代)を狙いたいという意図があったので、それで、こういう絵本的なソフトにしたんですね。
【N.O.M】子どもへのモニターも実施したんですか。
池原さん池原 ええ。3歳から8歳のお子さんにやってもらったんですよ。さすがに3歳だと難しいようですが、4歳、5歳くらいになると、自分でガンガン進んでいっていましたね。ですから、それくらいからプレイできると思いますよ。


オバケ オバケ オバケ


ディズニーの厳しい審査をクリア
【N.O.M】ミッキーの動きはディズニーがチェックするわけですよね。かなり厳しかったと思いますが。
池原 全部のモーションを撮影して送ったんだよね?

福井さん福井 そうなんですけど、基本的に3Dになってからは、わりと自由にやらせてもらえたんですよ。ヌンチャクのポーズをやらせたりとか(笑)。でも、結構ディズニーのかたも喜んでくれたみたいですけれど。

池原 ただ、モデルの段階でのチェックは厳しかったですね。何度も何度もやり直しをしました。

ゲーム画面福井 かなりのハイポリゴンで作ったんですが、ミッキーは口元の表情とかも複雑ですし、表情をうまく出すのが難しかったですね。ディズニーのキャラクターって、アニメだからこそできる実際にはあり得ない顔をするんですね。横長だった口が急に丸くなったりとか。そのへんを再現するのはかなり大変でした。もともと数値上では無理な動きですから、いかにそう見えるように作るかに苦労しました。自分ではいいモデルができたんじゃないかと思いますが。

寺崎寺崎 先方のNGはほとんどなかったですね。エンディングクレジットのお遊びもスゴいんですよ。よくOKが出たなあと思いましたね。これはカプコンさんで作ってもらったから出来たネタですね。みなさんビックリすると思いますよ。

池原 今回はディズニーが任天堂さんと組んでまったく新しいミッキーマウスを作る、という企画だったんですね。それで、いままでのルールや概念をナシと考えてくれたのかもしれません。
【N.O.M】ミッキーの声はだれがやっているんですか。
池原 あれは本当に映画でミッキーの声をあてている声優さんにやってもらったんですよ。セリフはないのでかけ声とかだけですが、全部で200種類ぐらいありますね。
【N.O.M】それはアメリカで録音されたんですか。
池原さん池原 ええ。もう結構ご高齢なかたなんですよね。ですから、1日に3時間しか声を出せないとか、制限があって。でも、スゴかったですよ。例えば「ヒュー」という声ひとつでも、短いシャウトから長く伸ばす声まで、いろいろやってくれるんです。すごく勉強になりました。
【N.O.M】以前にディズニー映画で使った声は流用できなかったんですか。
池原 それはできないんですよ。ディズニーの映画は1作品ごとにすべて声を入れ替えることになっているそうなんです。それで、今回も新規にすべてとり直しました。そのかた、結婚されていて、奥さんはミニーの声優さんなんですよ。
【N.O.M】え? そうなんですか! それは夢のあるエピソードですね。


オバケ オバケ オバケ


世界中の人が作ったディズニーソフト
【N.O.M】この作品はゲームボーイアドバンスの『ミッキーとミニーのマジカルクエスト』と連動していますよね。
ゲーム画面寺崎 これもまたディズニーとの話しあいで、最初からアドバンスでもゲームを作ることになっていたんです。それならぜひ連動させようということになったんですよ。でも、2つとも買わないと楽しめないということではないんですね。両方買っていただいたお客さんには、お楽しみがありますよという企画なんです。

『マジカルクエスト』のページへ池原 『マジカルクエスト』のデータを使って、『不思議な鏡』の中のアイテムセットを変えることができるんです。大きくゲームが変わるということではないんですが、何か所かゲームを有利に進めることができるんですね。
【N.O.M】それは楽しみですね。ぜひがんばってクリアしたいと思います。では、最後に読者のみなさんへひとことずつお願い致します。
寺崎寺崎 今回の作品はカプコンさんはもちろん、任天堂、ディズニー、N.O.A(ニンテンドウ・オブ・アメリカ)など、世界中のさまざまな人が支えているソフトなんです。いまでもパリのディズニーのスタッフがヨーロッパ版を監修してくれています。世界で愛されているミッキーを、世界中の人がゲームキューブで作った作品なので、長く愛してほしいですね。

池原さん池原 キャラクタービジネスとゲームの今後を占うような作品になっているんじゃないかと思います。任天堂にはマリオというキャラクターがいて、そこに、さらにミッキーという世界的なキャラクターが入ってきた。やっぱりディズニーってキャラクタービジネスの雄だと思うんです。そういう会社と仕事ができたのは、興味深い体験だったと思います。とはいえ、そんなことは考えなくても遊べるソフトです。楽しくプレイしてください。

福井さん福井 自分たちなりに個性的な動きをたくさん入れてみました。中にはディズニーらしくない動きもあるかもしれませんが、楽しい動きがたくさん入っているので、ぜひ遊んでください。


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マルシー2002 Disney Licensed to Nintendo. Developed by Nintendo and CAPCOM.

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