特選! とってもマリオなピックアップソフト
マリオ&ルイージRPG
プレイレポート開発スタッフインタビュー

[その1]マリオ&ルイージの兄弟珍道中
マリオ&ルイージこの企画が立ち上がった経緯を教えてください。

堀田 アルファドリームさんが2001年に『トマトアドベンチャー』を制作されたのですが、RPGでありながらアクション要素が強く、"ギミック"という独自のシステムを活かしたゲームで、とても良かったんです。アルファドリームさんは『トマトアドベンチャー』の次回作を作りたい、任天堂は『マリオRPG』シリーズの最新作を作りたい…というところで、ちょうど互いに一致した部分というのがありました。それで、こちらにお願いすることにしたんです。

窪田 チームのメンバー数名で合宿をしたんですけど、そのとき「兄弟RPGの、"兄弟珍道中"みたいなものにしよう!」というアイディアが生まれたんです。これまではどうしてもマリオが主役、マリオはスーパースターという位置づけだったので、ルイージという、あまり陽の当たらない弟を並列に並ばせてみようと。けれども全く同じ役割では個性づけが難しくなるので、それぞれのキャラクターを際だたせたものにしようと思いました。

ゲーム画面特徴的なのが、AボタンBボタンの使い分けですね。

窪田 任天堂にプレゼンテーションをしたとき、宮本さんの方から「どうせ兄弟で出すなら、ABボタンをそれぞれ使い分けたら良いのでは」というアイディアをいただいたんです。

堀田 従来のRPGでは、後ろにくっついてるキャラはオマケでしかなかったんですが、これは兄弟が一緒に旅をしているゲームですから、ABボタンの使い分けでその意味づけのようなものがきちんとなされていると思いますよ。

原木 プログラムする側としては、前後のキャラの使い分けや動きに関して、本当に試行錯誤の連続でした。フィールドでも動かすキャラが2人いますから、処理も倍になるんです。

野口さん、窪田さん、原木さんシナリオもイベントがたくさんで、大人がプレイしても楽しいし、もちろん子供さんが遊んでも楽しいものになっていますよね。

窪田 宮本さんから「子供っぽくなりすぎず、大人も子供も幅広い年齢層のユーザーがちゃんと楽しめるようなシナリオを」と言われたんです。もとはと言えば、シナリオはもっと薄く作っていました。でも、ストーリーがあってキャラクターが動くので、もっと厚くしようと。今年に入ってから大改変しました。

野口 変更があってもうちのスタッフは優秀なので(笑)、黙々と作業をしていましたよ。もちろん大変ですが、変更すればより良いものになるというのがわかっていましたから。

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[その2]それぞれの個性が光る、登場キャラクターたち
ゲーム画面既にできあがっているブランドとしてマリオシリーズがありますよね。絵を描くにしても、神経を使ったのではありませんか?

野口 僕としては「どこまで壊してやろうか」というような意識でやっていたんです(笑)。あと、任天堂の小田部さんのチェックで「マリオの顔のこの線をもっとこういう風に…」とリテイクが入ったりもしたんですね。それがすごく微妙なラインなんですけど、言われた通りに直すと本当に良くなるんですよ。さすが長年マリオを描かれているだけあるなぁ、と感心しました。

ルイージも動きや表情がすごくコミカルでかわいいですよね。任天堂側としてはどういう反応でしたか?

堀田 「ここまでやったか…」と(笑)。ただ、ルイージの個性づけに関してはすでに『ルイージマンション』というものがありますので、そこから大幅に外れていない範囲で今回はどこまで出せるか、を考えました。

マメばあ、マメック王子とパーニョ登場キャラクターの個性がすごく光っているゲームだと思うんですけど、どれがイチオシですか?

野口 描いていて楽しかったのは●●●●(ネタバレにつき伏せ字)ですね。

窪田 僕はマメばあです。毒舌っぽいところが…。もし制作に余裕があれば、キノじいとマメばあのラブロマンスを入れたかったんですけど(笑)。

原木 キノピオですね。開始直後に主人公ではないキャラを操作するゲームって、そうそうないと思うんですよ。

吉良 マメック王子ですね。演出が良かったです。

堀田 パーニョです。最もネタに走っていて面白おかしいキャラだなぁと。

どういった箇所で苦労され、また楽しいと感じましたか?

ゲーム画面窪田 演出として、お笑いとか趣味に走ったネタがたくさん入っているんですが、やりすぎても良くないので全体的な統一感を出す部分で気を遣いました。過度になりすぎず、ある程度以上はプレイヤーの想像に任せようというような。あとはシナリオづくりが大変でもあり楽しくもありました。

野口 すでに存在している『マリオ』の世界を、どうぶっ壊すかが楽しかったですよ。もっと逸脱したものを作りたいなというのがありましたし。

原木 フィールド画面からバトル画面への導入エフェクトはポリゴンを使ってるんですが、そうなるまで色々試行錯誤しました。この辺りは、プログラマーの腕の見せ所だったので…。またフィールドは内部処理を3Dでおこなっているのですが、処理時間をかせぐのに苦労しました。

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[その3]新しい要素をマイペースに楽しく遊んで
できあがってきたものを見て、任天堂としてはどうでしたか?

任天堂スタッフ堀田 相談しながら進めていたので、冒険して思い切った作りになるとは思っていましたが、出来上がって見るとちょっと驚いた部分もありました。やはり「ここまでやったか…」ということで。これがどこまで社内的に通るかな…という。我々としては、マリオのソフトとしての大事なところは守りつつ、できるだけそのままの形で通したつもりです。

吉良 実は、欧米の反応がとても良かったんです。全世界同時発売なのですが、海外のデバッガーがとても楽しんで遊んでいたということで。

窪田 それは知りませんでした(笑)。

野口 全体的にアメコミ調を意識して作っているので、その反応は嬉しいですね。

ゲームづくりをする上で、どんなことを心がけていらっしゃるんでしょう。

ゲーム画面窪田 今回に関してはアクションの配分ですね。ABボタンの使い分けがわずらわしくならないよう、かなりバランス調整に気を遣いました。

野口 日頃から色々なものを見て、誰もやったことがないようなことをしてみたいと思っています。新しいことへ挑戦したい、というのはいつもあります。

原木 今回だけでなく、いつもなんですが…とにかく「バグを出さないように」(笑)。あと、なるべく「できない」「無理」と言わない。「プログラマーは『できない』と言ってはいけない」というようなことを、任天堂の岩田社長が以前おっしゃっていたんです。それでマネをしてみたんですが、「でも、やっぱりできないものはできないと言おう」と思いました(笑)。

最後にユーザーへのメッセージをお願いします。

ゲーム画面野口 買って遊んでください。いままでとは違う2人を見てくださいね。

窪田 ABボタンの感触の新しさを楽しんでください。アクションが難しいと感じる人は、友人と担当を分けてプレイするといいかもしれません(笑)。

原木 普通のRPGとはひと味違うと自負しています。早くクリアーしたり、クリアーそのものを目的にせずにマイペースで楽しんでください。RPG嫌いの人にもぜひやってほしいです。

堀田 マリオとルイージのデザインなど、このソフトでは今までのマリオシリーズと意図的に違う部分を作ってもらっています。大人の人にも遊んでほしいと思います。

吉良 本編だけじゃなく、あちこちに登場するミニゲームも面白いものが揃っていますので、ぜひ遊んでみてください。


ありがとうございました!



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