『DISASTER DAY OF CRISIS』開発スタッフインタビュー

『DISASTER DAY OF CRISIS』開発スタッフインタビュー
株式会社モノリスソフト 任天堂株式会社
CERO 15才以上対象
プロデューサー 野村匡さん ディレクター、脚本 小野圭一さん プロジェクトマネージャー 四條貴子さん プロデューサー 山上仁志 ディレクター 横田弦紀 デバッグサポート 松下慎吾
開発自体が“ディザスター”だった
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開発自体が“ディザスター”の連続だった??
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モノリスソフト×任天堂の新作『DISASTER DAY OF CRISIS』ですが、まずは制作の経緯をお聞かせください。

山上

Wii発売の約1年前、2006年のはじめごろに、私の上司とモノリスソフトの杉浦社長の間で「Wiiの発売に向けてデカイことをやりましょう」と話がまとまったんです。これまで、モノリスソフトさんはRPGを主に手掛けられていて、映像制作を非常に得意としているから、それを活かしたものを作りたいということになりました。その結果、モノリスソフトさんからいただいた企画が、自然現象を扱ったアメリカ映画的なアクションゲーム。それを聞いた瞬間にこれは面白くなるぞと、ピンときました。ただ内容も濃くて、これが本当にわずか9ヶ月でできるのかと思ったのですが、モノリスソフトさんは「できる」とおっしゃるので開発がスタートしました。ところが…結果的にはもう、「開発自体が“ディザスター”」でした(笑)。

野村

その時点では、できるはずだったんですけどね(笑)。そんなに風呂敷を広げなければいけるんじゃないかなという目算があったんですが……。

山上

その頃は「Wii」という名前すら出ていないころでしたから、Wiiの予想スペックをお伝えして、ゲームキューブ用の機材で開発を進めていただいていたんです。ところが実際にWiiの開発機材が届いて、その環境に移してみると思い通りに動かないところが多々あるわけです。それで元々ギリギリのスケジュールで開発していたのが、ズルズルと遅れてしまって。でも、モノリスソフトさんは私たちからみても経験豊富な開発会社様でしたから「遅れていませんか?」なんて言えなかったんです。ようやくお伝えしていた締め切りの近くになって、恐る恐る「遅れていませんか?」と声をかけたところ、大幅にスケジュールが遅れていたと。

小野

それだけに、なんとか発売日に間に合わせようと必死でした。ただその結果、ゲームとしての面白さが置き去りの状態になってしまっていて…。ストーリーやコンセプトは今と変わらないんですが、例えば、レスキューシーンなんかだと、助ける人に近づいてAボタンを押せば救助完了、というような味気ないものになっていたんです。

山上

これではちょっとマズイなと思って「一度仕切りなおしをしませんか?」とお伝えしたんです。

野村

それが2006年9月〜10月くらいだから、Wiiが発売されるちょっと前ですね。

山上

開発の中止も含めて検討したんですが、作品テーマと、映画チックな展開が面白かったので中止はもったいないなと。予算はかかるけどこれは異色作になるのではないかということで、改めて期間を定めて、そこから着実にひとつずつ問題を片付けていこうと話し合いました。ここでようやく、ちゃんとした開発体制になったわけですね。

開発体制が改まってからの様子はどうでしたか?

野村

山上さんの粘り腰は強烈でした(笑)。絶対に諦めないですから。こちらも、挫け、へこたれ、怒られ、最後の最後に開き直っちゃったという感じはありますね。ちゃんとしないことにはどうしようもないからと。予算や時間は、山上さん、横田さんをはじめ、任天堂の皆さんに助けていただいて、お互いの信頼感が出てくる中で、「こっちもやるだけやっていくしかないね」って。それが2007年の頭くらいですかね。

四條

延長が決まったときは、士気が落ちそうでした。でも、ちゃんとしたものを作らないと終わらないというのが分かってからは、開発スタッフの士気も上がって、いろんな意見やアイデアが出てきたり、不満だった部分の作りこみをはじめたりして、そこからは変わりましたね。

山上

やっぱり、双方考えていることが違うわけですからね。モノリスソフトさんは期限までに仕上げようという思いがありますが、こっちは「そうは言っても任天堂ブランドとして面白いゲームでなければいけない」と思っている。結果的に、お客様に「今までゲームでこんな思いはしたことがない」という感覚を持ってもらえるものができたんじゃないかと思います。手前味噌ですけど、最後の最後までスタッフの士気が落ちずに完成したゲームというのはたいてい面白いものになっているんですよ。

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