開発のきっかけ
熊崎

まず、「ニンテンドーDSで遊べる『スーパーデラックス』のリメイク版を作ろう」ということで動き出したんです。最初の頃は、『スーパーデラックス"プラス"』と呼んでいたんですが、部分的に作ってみて、おおまかな仕様が固まってきた頃に、今回のプロデューサーでもあるハル研の社長の谷村からリクエストがあったんです。
「『スーパーデラックス』をリメイクして出すなら、お客さんにはデラックスなところを喜んでいただいているのだから、もっとデラックスなものに『スーパーデラックス・デラックス』にしてくれ」と。

これに谷村がつけた名前が、「デラデラックス」(笑)。

阿部

(笑)。『スーパーデラックス』をベースに最初は少しだけサービスを付け足そうというところだったのですが、お客さんの想定を超えたファンサービスをしようとなったんですね。

白川

へぇ〜そうなんですかぁ…

でも経緯はともかく、『スーパーデラックス』をリメイクするという選択は正解だったと思います。

2007年にこのゲームをゲーム業界向けの展示会に出展したんですが、その時は『Wii Fit』が目玉で大人が集まる会だったにもかかわらず、『スーパーデラックス』を懐かしんで、喜んでプレイしてくださった方がたくさんいたんです!そこで改めて、「あっ、これってこんなに人気だったんだ」と気づかされました。

まぁ、数名だったんですけど、あの状況でそれだけの方が熱心にプレイしてくれたのは大盛況だったんですよ。

新しいもの、古いもの
熊崎

『スーパーデラックス』に元々あった仕様は削らずにとことんまで細部にこだわっています。
元々の『スーパーデラックス』のボリュームが大きく、それを詰め込むだけでも大変だったのですが、かつて遊んだことのある皆さんの期待も高いと考え、何1つ削ることは許されないと考えました。

阿部

旧作のファンの方が心配してくださっているのは当然だと思うんですよ。やっぱり、リメイクされた場合、(自分の記憶と)変わっちゃったりなんかして(笑)、「あれー?」ってなるんですけど。今回は、旧作を遊ばれた方、ファンの方も視野に入れてもうばっちり大丈夫というところで開発して おりますので、そこはご安心ください。

白川

私の実感として、昔のままのリメイクタイトルって、実際に遊ばれると大半の人ががっかりするというのがあるんですね。なぜなら、お客さんは進化しているから。私の場合でも、懐かしいのは最初だけで、古いゲームのリメイクをやってもクリアまでもたないんですね。

だから今回は、旧作を熱心に遊んでくださった方々からもリサーチして、押さえるべきところは押さえましたが、時代とともに成長した旧作ファンの方でも、現在のカービィファンの方でも楽しんでもらえるように調整したつもりです。

阿部

単なるリメイクではななく、新作のつもりで制作しましたね。

白川

そうです、懐かしい中に新鮮さを感じてもらえると思います。

熊崎

新しくなった点で言うと、ニンテンドーDSになったということで、まず2画面になりました。上にあるメインのアクション画面に実はほとんどインフォメーションは存在しないんです。これによって画面全体をアクション面として使えるようになり、携帯機なのに画面を広く感じると思います。
後半で登場する「銀河にねがいを」というシナリオでは、下画面をタッチすることで、いつでもカービィの能力を変更できるというシステムも入っています。今、どれだけの能力を集めたかも含めて、下画面から簡単に見られるようになっているのもニンテンドーDSならではですね。

白川

ステージの中に隠されたお宝を探す「洞窟大作戦」というシナリオでも、今回マップが常に見られ、自分の位置が一目で把握できて快適になりました。マップがなかった時は、同じところをグルグルしてしまって、投げ出してしまうことも度々でしたが、新しくなってコンプリートできた時は本当に感激でした!

熊崎

また、コピー能力にしても、全部調整を入れてあります。
代表的な技については、初めてカービィに触れる方にも操作しやすいように調整をしました。

阿部

出し方やコマンド自体はもちろん変えてないので、旧作を遊んでいた方にも自然に受け入れてもらえると思いますし、新しいお客さんにもストレスなく遊んでもらえるようになっていると思います。

熊崎

コピー能力の数自体は『スーパーデラックス』とまったく同じです。新能力の追加も検討しました。ただ、新能力を追加するなら、いろんなモードで使えるようにしたい。そうなると、作品全体のバランスを崩す可能性がありますので、今回は控えることにしました。

白川

敵の配置とかの基本的なものはもちろん変えていないんですけど、新しい驚きを入れようとか今のお客さんはそういう遊び方、プレイの仕方じゃないからここはこうしようとかというのは変えてますね。

熊崎

そうですね。「安心してください」という反面、全部ちょっとずつ改良点があります。

演出やシステム面だけでなく、ちゃんと難しさも再調整しています。
今回の『ウルトラスーパーデラックス』の難易度は、序盤は『スーパーデラックス』よりも少し簡単になった部分もあります。最初に遊ぶことになる「はるかぜとともに」は、しっかりカービィを理解してもらうことから始めてもらいたかったので、どちらかというと旧作よりもサクサク進めるように調整してあります。ただ、『スーパーデラックス』よりもさらに上級者向けのシナリオも追加してあるので、結果としては、より難易度の幅が高い方向にも広がったことになります。

アクションゲームはどんどん上達して上手くなるものですから、新しいシナリオが次々に登場する快感を味わっていただけると思っています。誰もがどれか1つは必ずエンディングを見られるように、「アクションゲームってこうやってエンディングを迎えるんだ」っていうゲームそのものの面白さを知ってもらえるように調整を行ったつもりです。