安心してゲームを楽しむための『年齢別レーティング制度』
CESA(社団法人コンピュータエンターテインメント協会)専務理事 : 堀口大典さん
CESA(社団法人コンピュータエンターテインメント協会)事務局 : 町谷太郎さん

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2.「年齢別レーティング制度」の啓蒙活動

先日、神奈川県川崎市で年齢別レーティング制度に関する啓蒙活動をされたということですが。

堀口

年齢別レーティング制度に関して、我々が消費者の方と直接お話をさせていただく機会はこれまでなく、実際のところ今回がほとんど初めての試みになります。また、2年ほど前に東京都のPTAの方々を集めて、ゲームとインターネットと携帯電話について家庭でルールを作ろうという「ファミリeルール」プロジェクトというのがありまして、年齢別レーティング制度の説明をしたことはありますが、それ以来ということになりますね。

そうしたイベントや会合などでの、制度についての認知度の方はどのくらいなんでしょうか?

堀口

残念ながら、ほとんどご存じないという状況ですね。ニンテンドーDSが出て、今までゲームをしてこなかったり、ゲームの販売店にも行ったことがないような方がパッケージを手に取ることが増えているということもあるかもしれませんが、そこからレーティングのマークを認識していただけるかというのは、また別問題ですし。実際にゲームを買ってプレイしているけど知らないという方もいらっしゃるのではないかと思います。

町谷

東京ゲームショウなどでアンケートを取っているんですが、東京ゲームショウにお越しになるくらいですから、比較的熱心なお客さんです。それでも認知度は「東京ゲームショウ2008」時点でようやく5割を超えたというところですね。一般消費者ということになりますと、2008年末の調査で1割に満たないのが現状です。この数字を上げていくことについて、効果的な情報周知活動を進めていくことが求められていると思います。

やはり、ちょっと見慣れない、聞き慣れない仕組みということがあるんでしょうか?

町谷

CEROの骨格を議論していた当時、議論と並行して情報発信が大変だろうなということは我々も覚悟しておりました。原因は各国における慣習と社会風土の違いにあります。

米国や欧州地域の一部では、「表現の自由」に対する尊重意識が強い半面、注意喚起情報等の事前の必要情報に対する開示を重んじる部分があります。また開示情報に基づき自己責任のもとで判断するのも特徴のひとつです。このためESRBやPEGIなど諸外国のゲーム業界では、(成人指定等の一部商品を除き)「何歳以上」というような 対象年齢で情報を開示して周知しているのであれば、あとは消費者側で判断するという 考え方が一般的です。

これに対し日本では、半世紀以上もの歴史がある映倫(映画倫理委員会)さんのように、「何歳未満視聴禁止」という形の年齢制限制度が根付いてしまっている感があります。 映倫さん以外にも同種の年齢制限制度を採用している産業は多く、この制度について我々が是非を述べるということではありません。問題なのは、日本では年齢制限制度が浸透しているあまり、一般消費者における表現や制度に対する事前の関心・意識が低い傾向があるということです。何らかの問題提起などがあって初めて社会の関心が高まり、そこで審査制度があるということに初めて気づくという、欧米とは逆の現象ですね。

堀口

今回の啓蒙活動はいくつかのメディアで記事にしていただいたんですけれども、来場者の方へのインタビューでも、やはり「年齢別レーティング制度」をご存じないということが書いてありましたね(苦笑)。

町谷

まず文字情報だけでは制度自体をご理解いただきにくいのと、伝聞の途中で付加情報が混ざり誤伝達されるリスクが想定できたことから、ゲームを知らない方でも誰もが簡単に正確に理解できる手法を考える必要がありました。情報の正確な伝達として悩み抜いた結果、「制度をわかりやすく解説するマンガ」を作成することになったのです。私どもの方では毎年『テレビゲームのちょっといいおはなし』という冊子を作って配布しているんですが、この第2号からマンガを掲載しております。