N.O.M 2009年12月号 No.137
『530 エコシューター』開発スタッフインタビュー
『530 エコシューター』開発スタッフインタビュー
株式会社インテリジェントシステムズ ディレクター 生野敦士さん アシスタントディレクター 安藤武さん アートディレクター 法本和仁さん任天堂株式会社 プロデューサー 田邊賢輔 コーディネーション 田端里沙 デバッグ 長谷川慎
撃ちたくなる空き缶に

空き缶が生き物みたいな形に集まって動くというアイデアは、最初からあったんですか?

安藤

最初は撃つ気持ち良さをメインで考えていたので、ストーリーや設定はあとからですね。

田邊

たんに空き缶を撃つんじゃなく、とにかく人型のカンカン星人とか動物とか、動くものを出してとは言ってたんですよ。

法本

最初に作ったのは、シリコンマンが阿波踊りしているデモですね(笑)。

田邊

シリコンマンっていうのは、缶を投げてくる人型の缶のロボットみたいなヤツです。そう言えば、なんで「シリコンマン」って付けたんですか?

法本

金属に乗り移る生命体ということで考えまして。地球の生命体は炭素でできているのに対して、ケイ素でできている生物だったらおかしくないんじゃないかなと。

田邊

そこまで考えてたんだ。知らなかった(笑)。

SFなんかに時々出てくるケイ素生命体みたいな感じなんですね。

田端

あとはFPSって初心者には難しいから視点の移動は自動にして。撃った敵を分解してGE(=エネルギー)にして、それを回収してまた弾として使って「リサイクル」っていうアイデアも最初の頃に出していらっしゃいましたよね。

田邊

そこを既存のゲームとの差別化にしたつもりやったのに、普通のFPSで落ちてる弾を拾ったりするのと別に変わらないやんって、言われたりもしたんですけど(一同・笑)。

撃った時の缶の飛び方などにもこだわりがあるかと思いますが。

田邊

どこに当たったかで飛び方のバリエーションを作って欲しいと開発初期にお願いしました。物理計算の範囲だけでなくて、実際にはないウソの飛び方なんだけど、この方が気持ちいいみたいなのも含めてね。

生野

挑発されるような動きというか、プレイしていて撃ちたくなるような動きや配置になるように、とかは考えましたね。細かいところは弊社の「配置マイスター」にお任せだったんです。うまい位置に敵を置いてくれたり、いろんな見せ方をしてくれるんで「アレを撃ちたい!」って気分になるんですよね。

プレイヤーを誘導しているような感じになるんですね。

生野

オートスクロールなんで、カメラが動き出すギリギリまで粘っていて撃ち損なう、みたいなところもゲームっぽくって。うーん……あんなに毎晩やってたのに、いまだにうまく説明できないんですよね(一同・笑)。

結構プレイしては調整してのくり返しですか?

生野

実はゲームは僕が一番ヘタだったんですよ。「代わりに国体行ってあげようか?」ってよく言われてました(一同・笑)。でも、そう言われるってことは、ゲームの中で気持ち良くプレイしてもらえてるってことなんで、逆に「ヨッシ!」って思ってましたね。