18年ぶりに帰ってきた!『X-RETURNS』開発スタッフインタビュー
有限会社キュー・ゲームス ディレクター ディラン・カスバートさん
有限会社キュー・ゲームス アシスタントディレクター 前田和志さん
任天堂株式会社 コーディネーション 呉服和幸
任天堂株式会社 コーディネーション 池端良仁

page-1 始まりは『パイロットウイングス』!?

N.O.M

ディランさん、すごく日本語がお上手ですが、元はイギリスのご出身ですよね。

ディラン

もう20年くらい前から京都にいます(笑)。イギリスにいた当時はアルゴノートソフトウェアという会社にいて、今回の元になるゲームボーイ版の『X』を作ったときに京都に来て、はじめて任天堂さんとお仕事をしました。18歳くらいだったかな。はじめての海外旅行でしたよ(笑)。

呉服

18歳で他国に働きに来るなんて、なかなかないですよね。

ディラン

そのときは『X』の3D技術を見せに任天堂に行ったんだけど、自分のいた会社とは全然雰囲気が違って。でも、日本にすごく良い印象を持って、また戻りたいなあと思ってました。

呉服

それは1990年とか、そのくらいですか?

ディラン

そうですね。「『パイロットウイングス』※1の3D技術に力を貸してもらえないか」と言われて。そしたら当時の私のボスが「それより新しいチップを作ってROMに入れましょう!」と。話がどんどん盛り上がって、「スーパーFXチップ※2」が生まれました。

※1

「パイロットウイングス」…1990年12月発売。スーパーファミコン用スカイスポーツシミュレーションゲーム。

※2

「スーパーFXチップ」…『スターフォックス』など、一部のスーパーファミコン用ROMカセットに搭載されたチップで、より高度なグラフィックを実現するためのもの。

N.O.M

その後、時代は飛びますが、独立されて今の会社であるキュー・ゲームスを作られて、任天堂とはどのようなタイトルを制作されているんですか?

ディラン

正式にはゲームボーイアドバンスの『DIGIDRIVE(デジドライブ)』からお付き合いが始まって、ニンテンドーDSの『スターフォックス コマンド』、そしてニンテンドーDSiウェア版の『DIGIDRIVE』『リフレクト ミサイル』『スターシップディフェンダー』ときて、今回の『X-RETURNS』で6作目になります。

呉服

元々はDSiウェア版の『DIGIDRIVE』完成後のプロジェクトということもあり、「Art Styleシリーズ」※3のラインナップとして企画提案をお願いしてできたのが、『X-RETURNS』と『スターシップディフェンダー』『リフレクト ミサイル』なんです。

※3

「Art Styleシリーズ」…プレイヤーの操作でサウンドとビジュアルがリンクすることによる心地よいゲーム体験を、というコンセプトをもとに作られたシリーズ。

池端

最初のころの『X-RETURNS』は、前作の『X』を踏襲した、今のものよりもずっとコンパクトなものだったんです。

ディラン

『X』の味だけ残す、みたいな感じでしたね。

呉服

ただそれも、あるとき、ディランさんからストーリーやイベント、登場する敵キャラクターまで、グッと増やしたいというお話が出まして(笑)。

ディラン

やっぱり18年ぶりに作ると、やりたいことがいっぱい増えちゃって(笑)。どうせ作るんだったらしっかり作りたいなと。

N.O.M

ご自身で作られたものだけに、やり残したというか、今の目で見るともっとこうしたいみたいなところが出てきたんですね。

ディラン

そうですね。やっぱりまずメインの3Dを快適にしたくて。それから、ビジュアル的にももっと抽象的な3Dにしたかったんです。最初のデザインを決めるまで結構時間がかかりましたけど、DSiのハードに合わせて作ったので、3Dを動かす場合に効率の良いデザインになっています。

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