発売を迎えて

ジュブナイル&ボーイミーツガール

『ゼノブレイド2』なんとか無事に発売日を迎えることができました。
DL版を購入して徹夜でプレイしている方はそろそろインヴィディアに辿り着いた頃でしょうか。
以前、ジュブナイル&ボーイミーツガールという話をしましたが、今回はそれについてもう少し踏み込んだ話を。

今作の軸足は小説でいうところの一人称の物語。
今作ではいくつかの国、勢力が出てきますが、国家間の権謀術数や政治劇といったもの――つまり主人公であるレックス君が直接知り得ない情報は、最低限必要な物以外は極力排除して、彼の視点で物事を捉え進んでいく作りを軸足としました。

軸足が決まったら次は方向性。
ギスギスした群像劇、仲間ですら信じられないようなストーリーも良いけれど、たまには安心して仲間に背中を預けて冒険できるストーリーも良いのではないか?
これが今作の方向性です。
――というか、そもそも昭和育ちのおっさんにはイマドキな話なんて書けるはずもなく、無理して書いたところでお寒くなるのは必定。
ならばいっそ開き直って昭和で勝負してやるぜ、と。
ノリが昭和だろうと、人が共感し感動できるポイントは文化的な差異は多少あるにせよ、根源的には時代も地域もそれほど差はない筈だ、と。
だって同じホモ・サピエンスなんだから。
そういう意味では、方向性それ自体は初代『ゼノブレイド』と同じ、と言えるでしょう。

既にプレイされた方は気づいているかもしれませんが、「行くよ!」がレックス君の口癖。
言葉通り彼は常に前へ前へと進みます。
後ろなんて振り返らない。
なんでそんなキャラなのかというと、恐らくこれは僕が昭和育ちだから。
おっさんの昔話になりますが、昔は前だけ見ていれば良かった。
バラ色かどうかは個人差があるにしても、頑張れば明るい未来が開けるかもっていう希望があった。
もちろんそのすぐ傍には暗澹(あんたん)たる世界が広がっていたのだけれど、それは見えないように社会がうまくできていた。
だからみんな前だけ見て頑張れていた。
今は色んな情報が飛び交ってしまっていてとても窮屈。
望むと望まざるとにかかわらず暗い世界がすぐ傍にあって見えてしまう。
希望なんていうカビ臭くて陳腐な台詞は流行らないし現実的じゃない時代。
そんな時代だからこそ、レックス君みたいなヤツがいてもいいんじゃないか? ってね。

レックス君はサルベージャー。
職業柄身体能力はそれなりに高いけれど、彼は勇者の息子でもなければ、大国の王子でもない、どこにでもいるいたって普通の少年。
当然、国士ではないので、軍隊を率いて戦うこともなければ、大軍団相手に奮闘することもないわけです。
彼の戦いはある意味とても個人的で、それは一人の少女(と仲間)のためだけの戦い。
たとえ超常の力を手に入れたとしても、一人の少年にできることなんて限られている。
でもその少年がたった一人の少女のために限界を超えて突っ走ったら、
そこにはどんな未来が待っているのか――。
僕らは自分のためには(そこそこ)戦えるけれど、果たして他人のために戦えるのだろうか――。
そんな思いがレックス君にはこめられていて、それがジュブナイル&ボーイミーツガール。
今作のコンセプトであり、全編通して根底に流れるテーマなのです。
ゼノ○○というと、張り巡らせた伏線や設定を期待する人も多いかと思いますが、
今作はこれまでよりずっとシンプルでベタベタなほどのド直球。
だってレックス君の物語なんだから。

「GEZAN」ゲー

多彩な景観をもったアルス達。
マップデザインとそのレベルデザインについてはモノリスソフトの得意とするところの一つなのですが、今作はこれまでとは少し趣を変えています。
『XenobladeX(ゼノブレイドクロス)』ではユーザーの皆さんが「TOZAN」なる遊びを見いだし、楽しんでもらっていたようですが、今作の遊びは言うなれば「GEZAN」。
とにかく至る所に下へと通ずる道? があります。
一見降りられないような場所であっても、鉄骨や櫓を渡って降りていったり、岩だなをつたって降りていったりすると新たな場所へと辿り着けちゃうのです。
ただし、今作は高いところから落ちると死ぬ設定なので、降りても平気か良く考えてドキドキしつつ、でも覚悟を決めて飛び降りてみてください。
そうして降りていった先にはランドマークや秘境があったり、超強いユニークがいたり、思わぬレアアイテム、クエストの目的地があったりと、冒険が広がる要素が待ってます。

レアブレイド

そこそこの数がいるレアブレイドですが、出会いは完全ランダム。
誰と出会えるのか分からないからこそ面白いのですが、本当に出会えるのか不安に思う人もいるでしょう。
断言します。絶対に――、多分――、運が良ければ?全てのレアブレイドと出会えます。
(高橋、プレイ220時間目に最後のレアを引けました。この状態でもゲーム的なやり残し多々あり)
最初こそコアクリスタルの入手機会は少ないですが、そのうち嫌になるほど手に入ります(笑)。
種類はコモン、レア、エピックの3種ですが、コモンもレアも、普通にプレイしているだけでカンストします。
貴重なエピックも、レベル100超えのユニークモンスターをライジング(打ち上げ)させて、スマッシュ(叩きつけ)させれば、結構落とします。
また、エピックで引くコモンブレイドは★4つが多いのですが、パラメーターやスキルの組み合わせが完全ランダムなので、運が良ければレアブレイドを超える性能を持つブレイドと出会えるかもしれません。
ですので躊躇うことなく、ガンガン同調させてください。
ちなみに序盤はドライバーのパラメーターも低いので、無理にレアやエピックで同調させなくても、コモンでの同調で十分です。
ちなみに、じっちゃんが最初にくれる「無銘のコアクリスタル」。
このコアクリスタルのみ、中身は「風属性のナックル」で固定です。
リセマラしても意味がないのでご注意を。

PAGE TOP