『ゼノブレイド2』
脚本について

みなさん、初めまして!
……もしくは、いつもご贔屓いただき、ありがとうございます!
『ゼノブレイド』『ゼノブレイドクロス』に引き続き、脚本で参加させていただいた竹田裕一郎と申します。

脚本スタッフの立場から『ゼノブレイド2』をご紹介させていただくと、今作はこれまで以上に、高橋哲哉監督濃度の高い物語! とアピールしたいです。

今回の脚本作業は、最初に監督から濃密なプロットが提示され、自分と兵頭一歩さんで半分ずつ執筆しました。僕が偶数話、兵頭さんが奇数話だったように記憶しています。
それと同時に、監督ご自身も全話を執筆し、3人の原稿すべてが揃った上でドッキング。各々の個性を生かしつつさらに監督に加筆修正をしていただくといった、映画の脚本作業に似た流れで作られています。
高橋監督のファンの方々にとっては、この上なく密度の濃い物語を楽しんでいただける作品になったのではないかと思います。

とはいえ、自分も手を抜いたというわけではありません!
脚本執筆中、どんどん上がってくる齋藤将嗣さんの魅力的なキャラクターに刺激されて、アルストという世界に入り込んで、執筆することができました。

中でも、第4話でのトラとハナの物語はお気に入りです。
ロボット大好きで、ノポン萌えの自分の趣味が存分に反映されたエピソード……
みなさんにもお気に召していただけると、嬉しいのですが。

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いつものことではありますが、脚本執筆はソフト発売より何年も前に終わり、実際にプレイする頃には、一ファンとなって冒険を楽しんでいます。
もうすぐ、みなさんと同じようにアルストを旅する日がくるのが、楽しみでなりません。

文芸資料

ドライバーとブレイドの関係性の変化

太古に存在したブレイドは武器を生成することができず、またドライバーとの関係性も希薄であった。
ブレイドは単体でアーツを行使することができたがその力は限定的であり、またドライバーに対して使うブレイドアーツの効果も微々たるものであったため、戦場での運用も人間の補佐的な役割を超えるものではなかったという。

やがて、ごく僅かではあったが武器を持ったブレイドが誕生するようになると、ドライバーとブレイドの関係性は一変する。
ブレイドの武器をドライバーが使うことで、アーツの力が何倍にもなることが判明したからである。
さらに、ドライバーがアーツを使うごとに、武器に送られたエーテルエネルギーの一部が純化、圧縮、蓄積され、それをブレイドが開放することで、通常のアーツよりも遙かに高威力な攻撃——「必殺技」を繰り出せるようになったのである。
加えて、武器を使用するドライバーは程度の差こそあれ、ブレイドとのエンゲージ中は超人的な筋力、耐久力、敏捷性(びんしょうせい)を発揮できるといった副次効果も確認され、両者の関係性は一気に緊密なものへとなっていった。

この特殊な戦法は、古王国イーラのとあるドライバーとブレイドによって発案されたものと伝えられているが、公式な記録は残されていない。
発案者が誰であれ、この関係性の大変革によってドライバーとブレイドが一体となった戦い方が確立されていくと共に、武器を持たないブレイドは次第に淘汰され、やがてすべてのブレイドが武器を持った状態で、誕生するようになっていく。
このことから、“適者生存の原理”がブレイドにもあてはまるといえよう。

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