Wiiショッピングチャンネルの開発スタッフに、
「プレゼント機能」の制作にまつわる話を語ってもらいました。

※インタビュー内容は掲載日(2007年12月13日)時点のものです。

はじめに

 

ネットワーク開発部の今元です。「Wiiショッピングチャンネル」の全体のとりまとめを担当しました。

 
 

制作部の尾迫です。「Wiiショッピングチャンネル」のメインプログラムを担当しました。

 
 

ネットワーク開発部の河原です。「Wiiショッピングチャンネル」のサーバの担当をしました。

 

コミュニケーションのキッカケに

 

「インターネットチャンネル」正式版「Wiiショッピングチャンネル」で、バーチャルコンソールのソフトを購入して、Wiiフレンドに贈るという→「プレゼント機能」構想は、Wiiの発売前からあったのですが、ようやくサービスを開始できることになりました。

 
 

そもそも、この「プレゼント機能」の開発が、本格的にスタートしたのは、今年(2007年)の春くらいからです。「バーチャルコンソールで遊べるソフトの中にはこんなにおもしろいゲームがあったんだ」ということを多くのお客さんに気づいてもらえるきっかけになればと思い、この機能を追加することにしました。

 
 

それに、これまではWiiが青く光ったら、「任天堂からのお知らせかな?」という感じだったと思うんです。でもこれからは、「プレゼントが届いたかも!」という楽しみに変わっていくといいですよね。

 
 

それとWii伝言板って、メッセージをもらうのはうれしいんですけど、なかなかメッセージを送るキッカケがなかったりしますよね。そこで、プレゼントを贈るということ自体がキッカケになって、しばらく会っていない友達と、メッセージのやりとりが増えるようになればうれしいですね。

 

「Wiiショッピングチャンネル」充実のために

 

もともとわたしは、「Wiiショッピングチャンネル」のプロジェクトに、立ち上げのときから手伝うような感じで参加していました。サービス開始後も、「プレゼント機能」の開発と並行して「Wiiショッピングチャンネル」の充実のため、いろんな部分で改良を進めてきました。

 
 

「Wiiショッピングチャンネル」のサービス開始時は、ソフトを選ぶ際に、全ソフトを一覧で表示するか、ゲーム機別に表示するかしかなくて、いまから考えるとかなりシンプルなものでした。それでサービスが始まってからも、お客さんの声を聞きながら、画面デザインの変更や使い勝手の向上など、追及する部分がいろいろありました。

 
 

今年のはじめ、ヨーロッパの税率が変わりましたので、そのタイミングに合わせてサーバを更新したりもしましたしね。

 
 

最大の変更点は検索性を高められたことです。最初のころは、棚に並んでるソフトの品数が少なかったので、シンプルな構造でもよかったのですが、毎月のようにバーチャルコンソールの品数が増えていって、いまや200本を超えるタイトルが棚に並ぶようになりました。そこで、お求めの商品がすぐに見つかるように、メーカー別であるとか、ジャンル別で探せるようにしたり、TOP20がわかる「人気ソフト」を入れたり、タイトル名を直接打ち込めるようにしたりして、検索性を高めるようにしました。

 
 

最初は、ショッピングチャンネルには漢字変換ができるシステムが入っていなかったんです。でも、いずれはプレゼント機能でメッセージを書くときに、漢字を使ったり、予測変換ができると便利だろうということで、検索機能を入れるタイミングで、大がかりなシステムの変更をしたんです。さらに、検索結果が出てきたあとで、再度検索したくなることがあるだろうということで、→検索結果の上のほうのタイトル部分をポイントしてAボタンを押すと、もう一度検索できるようにしました。

 

プレゼントの重複を避けるために

 

そういった検索機能を入れる作業と並行して、本格的なプレゼント機能の実験がはじまったんです。

 
 

そのころは、テストのためにスタッフ同士でプレゼントを贈り合っていました。プレゼントを受け取って、メッセージを読むだけでもうれしかったので、実際にサービスがはじまったら、うれしさは倍増するだろうと思いました。でも、お客さんによって状況はさまざまですし、とにかくお客さんが遭遇するであろういろんなケースをしっかり洗い出していく作業が大変でした。

 
 

本当にさまざまなケースが見つかりました。デバッグチームが、こんなこと普通はしないよ・・・というところまで試してくれて。そういったひとつひとつのケースに、サーバ側ではどのような対応ができるか、いろいろと試行錯誤しました。

 
 

例えばプレゼントを贈ってもらっているのに、それに気づく前に同じソフトを買おうとしたらどうなるのかとか。このケースについては、もしもまだ処理されず保留中のプレゼントがある状態で「Wiiショッピングチャンネル」に入ろうとしたら、その場で「受け取る」か「受け取らない」かを選択しないと中に入れないようにしました。そしたら今度は、既に「Wiiショッピングチャンネル」の中で何を買おうか迷っているときに、誰かがプレゼントを贈ってくれた場合はどうするんだ、というケースもでてきて・・・。

 
 

さらに、プレゼントを贈る際、すでに相手が同じソフトを持っていたらどうするのかとか。

 
 

これらのようなケースの場合、サーバ側には、それぞれのWiiでどのソフトが購入されたか、記録が残っていますので、たとえば、尾迫さんが河原さんに『スーパーマリオブラザーズ』をプレゼントをしようとしたとき、「河原さんはすでに『スーパーマリオブラザーズ』を持っています」と表示させるようにしました。

 
 

ただ、そういったことがプライバシーの問題にならないのか、新たな検討課題にもなりました。

 
 

お客さんによっては、特定のソフトを持っているということを友達に知られたくなかったり、そもそもプレゼントを贈ってほしくないお客さんもいると思います。その場合は、「どんなプレゼントも受け取りません」という設定もできるようになっています。

 

「ことわる」の表現で議論

 

最初から、「どんなプレゼントも受け取りません」という設定をしてるお客さんを除いて、プレゼントが贈られても、それが欲しくないゲームだったりすることもありますよね。そこで、受け取りを拒否できるようにしたんですけど、「ことわる」という表現をめぐっては、最後の最後まで議論しました。

 
 

最初、「受け取る」のボタンの横には「ことわる」というボタンを並べていました。ただ、「ことわる」というのは表現がきつく感じるという意見が多かったんです。尾迫さんが、河原さんに『ピンボール』をプレゼントして、「河原さんからことわられました」というメールが来たら、やっぱり尾迫さんは傷つくでしょうし(笑)。そこで、プレゼントを贈ってくれた相手をできるだけ傷つけないような表現をいろいろ考えてみました。たとえば「遠慮する」とか「気持ちだけいただく」とか、中には「ごめんなさい」というのもあって、「それってどういう意味?」って(笑)。遠まわしに表現すればするほど、どんどんわかりにくくなってしまうんです。

 
 

それで最終的には絶対に誤解の起こらないような「受け取らない」という表現に落ち着きました。

 
 

ちなみに、贈られた相手が「受け取らない」を選択すると、基本的には返品という形になり、自動的にWiiポイントが贈り主に戻るようになっています。さらに「ご利用記録」をチェックすると、返品されたことがわかるようになっています。でも、あまり返品されることのないように願いたいですね(笑)。

 
 

あと、贈られた相手が、プレゼントに気付かなかったり、なんらかの事情でネットにつながっていないケースもあります。その場合、贈ってから45日が経過すると、プレゼントを贈った側に自動的に返品されるようになっています。そのときはWiiポイントがもとに戻って、「ご利用記録」で「受け取られませんでした」という情報を確認することができますので、安心してプレゼント機能を使ってほしいです。

 

プレゼントらしい便せんに

 

ところで、→こんな映像があるんです。岩田(さとる)さんが宮本(しげる)さんに『ピンボール』を贈るという話を映像にしたものです。

 
 

これは2007年10月26日に行われた経営方針説明会のために、わたしがシナリオを書いたものです。やっぱりプレゼントを贈るというのはリアリティがあった方がいいかと思いまして。その中で岩田さんと宮本さんのMiiを使いたいと思って、「似顔絵チャンネル」の開発チームに問い合わせてみたんです。そしたらMiiではなくて手順書を渡されまして(笑)。

 
 

岩田さんと宮本さんのMiiをつくるための、手順書が用意されていたんですよね。

 
 

岩田さんと宮本さんのMiiについては、いろんな部署からの問い合わせが、すごく多いみたいです。それで、その手順書を見ながら、岩田さんのMiiは、顔の輪郭は右の列の上から何番目を選んで、目はこれで、という感じで自作して・・・。だから公式の岩田さんと宮本さんのMiiが登場しています。もともと、プレゼント機能のメッセージにはMiiがつけられないようになっていたのですが、そこは尾迫さんにがんばってプログラムしてもらいました。

 
 

一時期は「メッセージにMiiって必要なんですか?」という話もしていたくらいですからね。大したことのないように見えるかもしれませんが、実はとても複雑なデータのやりとりをするようになっていまして・・・。でも、実際にMiiが表示できるようになって、やってよかったなと思っています。

 
 

プレゼントっぽいデザインの便せんに、Miiがついていると、誰から贈られたのか、一目でわかりますしね。しかも、プレゼントらしいサウンドも鳴るようになっています。

 

贈ることで生まれること

 

実は、この「プレゼント機能」の仕事をはじめたころは、ギフト需要ってどのくらいあるんだろうって、半信半疑なところもあったんです。でも、どんどん形になっていくことで、とても魅力的なものに感じるようになりました。

 
 

本を読んで感動したときって、友達にその本を贈ってみたくなったりしますよね。今回の「プレゼント機能」でも、いろんな形で、ゲームを贈り合ってほしいですね。あと、これから配信が予定されているWiiウェアも友達にプレゼントできる予定です。
※Wiiウェア=店頭で販売されていないWii専用ソフトをダウンロードして購入できるサービス。2008年の3月開始予定。

 
 

僕は「絶対にハマるはず」という感じで、自分が見つけたおもしろいゲームを、おすすめの意味もこめて友達に贈ってあげたいです。そんな中から本当におもしろいゲームが人気になったらうれしいですね。

 
 

さらに、この機会に小さいころ遊んだ思い出のゲームに、なにかのメッセージを添えて、友達に贈って、一緒に遊んだころのことを思い出して頂けたらうれしいですね。

 
 

たとえば、友達から10年前に借りたままにしていたゲームを、これを機会に返したりとか。

 
 

それ、いいですね!

 

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