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600年前、死食(死星による太陽の食)が起こったとき、
すべての新しい命が失われた。
人も動物も植物もモンスターも一様に災厄に見舞われた。
だが、ただ一人の赤ん坊だけが生き延びた。
死に魅入られ、死を背負ったその子は、長じて魔王になり、世界に君臨した。

魔王の支配による荒廃から世界がようやく立ち直ろうとしていた頃、
300年前、またもや死食が世界を襲った。
再びただ一人の赤ん坊が生き残った。
魔王の記憶はよみがえり、人々は赤ん坊を殺そうとした。
しかし、宿命はその子の命を終わらせはしなかった。
死の息吹に耐え、死を跳ね返したその子は、
長じて聖王となり、世界を安定させた。

聖王の作り上げた世界の秩序が乱れ始めた頃、
今この時代、三度死食は世界を被い、
またも一人の赤ん坊をこの世に残した。
宿命によりその子は成長していた。
どのような宿命がその子に、そして世界に与えられたのか?








混乱した世界の東方、辺境の開拓村シノンの酒場に、雷鳴とどろく嵐の夜、ずぶぬれになった一人の少女が現れる。
彼女はロアーヌ候の妹であり、遠征中のロアーヌ候に、祖国で反乱が画策されていることを知らせに向かう途中だった。
彼女の素性を知ったシノンの若者たち4人の男女は酒場にいた謎の流れ者の力を借りて、彼女を遠征中のロアーヌ候の元に送り届けることにする。
一方、謀略を既に知っていたロアーヌ候は、予定外の妹の来訪に驚きながらも、彼らを巻き込みながら自らの策略を進めていく。
こうして宿命に導かれるように、主人公たちはそれぞれの事情をかかえながらも、混乱した世界を救うという共通の目的のために戦いに巻き込まれていく。

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