NINTENDO 3DS

新・光神話 パルテナの鏡

ゲーム概要 line あそびかた line 登場キャラクター line 装備
シングルプレイ line マルチプレイ line おドール(ARカード) line パルテナ画廊

桜井政博のゲームについて思うこと

難易度はゲームそのもの 週刊ファミ通2012年1月19日増刊号に掲載 難易度はゲームそのもの。この仕事に就いて、いや、その前の単なるゲーム好きだったころから、“ゲームの難易度”についてはいろいろ考え、また、悩んでいました。 わたしがゲーム業界に入る前と言えば、1980年代後半。 アーケードゲーム、コンシューマーゲーム、PCゲームが群雄割拠のように
それぞれの強みを発揮していた、何かギラギラしていた時代です。 昔はプレイヤーのスタートラインがほぼ同じでした。 たとえば『スーパーマリオブラザーズ』が出た当時は、そのころからゲームを始めた、なんて人も多かったです。ゲームの得手不得手などあまり意識せず、広い層の人々が果敢にチャレンジしていましたね。 しかし、やがて差がついてきました。ラクにクリアーできる人、
難しくて太刀打ちできない人と。 ファミコン中期のラインアップを見てみると、ゲームの難易度とボリューム、隠し要素などがエスカレートしていたのがわかります。 つまり、前者の人、ついていけている人が満足するようなゲームが多く出たということです。 わたしはゲームが得意なほうでしたが、「これからゲームを始めようという人は、これでは右も左もわからないだろう」と感じていました。難しさも複雑さも増しすぎたゲームは、やがて多くの人に見向きもされなくなるのではないかと。 自分では楽しみながら、ですが。 で、わたしがゲーム業界に入って作ったのが1992年の『星のカービィ』です。ちゃんとゲームをする人が作る、ゲーム性を捨ててまで割り切り、初心者のみにフォーカスしたゲーム。 このあたりは、コラムでも時折取り上げていますね。 ゲームは、みずから感じる難しさがほどよいときがもっともおもしろくなります。“ゲーム性”が生じるのはそこからです。 何も考えずにプレイすれば、ただちにミスとなる。だからミスしない方法を考えたり、下準備を整えたりする。戦術を変える。キャラクターを少し鍛える。 ほかのルートから先に手をつける……。こうして困難を乗り越えて達成したときの快感は、ほかのメディアでは味わえない、ゲーム特有の醍醐味だと言えます。 しかし百戦錬磨の人と、まったくの初心者とを同時に満足させるのは無理があります。とくにアクションゲームにおいては。 難易度が選べるゲームは多くあります。コンシューマーではメガドライブの
ソフトあたりから盛んになっており、いまも現役、むしろ必須のシステムです。 だけど、これも問題があります。たとえばわたし自身は、時短で遊ぶために難易度を下げてしまいます。すると、前述の醍醐味などは生まれないわけです。メリットがなければあえて苦労する必要もないし。トロフィー獲得や実績解除にも興味が薄いです。初心者を手詰まりにさせるわけにはいかないからやさしい難易度もあるけれど、適切でない選択をしてしまいます。 私見では“ゲーム性”=“かけひき”。それぞれの人と環境に釣り合いが取れているのが望ましいです。ゲーム性という言葉自体、古いかもしれません。そこに重きを置かないソフトも多いし、重視しすぎると一般性を損ねるのはわかっています。が、ゲームの本筋は“挑戦”。ゲーム作りも“挑戦”です。  そこで、新作『新・光神話 パルテナの鏡』では、難易度に対するあるゲームシステムを入れ、これを解のひとつにします。難易度に対してホンキで取り組んだこのシステムがうまくいけば、以降のソフトにも同じようなシステムを組み込もうと考えているのですが……。それは次回のコラムで解説します。

[『スーパーマリオ 3Dランド』 /ニンテンドー3DS/任天堂/2011年11月3日発売] 『スーパーマリオ』シリーズ初のニンテンドー3DS用ソフト。難易度選択はないが、ミスをくり返すと“敵に当たってもミスにならない”、“ゴール付近まで一気に進める”といった効果を持つ“アシストブロック”を使用できる。 [『新・光神話 パルテナの鏡』のゲームシステム] ひとり用、マルチプレイともに、剣や弓などの敵を倒す“神器”と、戦いをサポートする“奇跡”を組み合わせることで戦いの自由度を広げている。これに加わる、難易度に関わるシステムとは?次のコラムにて!

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