社長が訊く
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社長が訊く『ニンテンドーeショップ』

社長が訊く『ニンテンドーeショップ』

目次

6. ニンテンドー3DSが変わるとき

岩田

eショップができたことで、
これからバーチャルコンソールや3Dクラシックスなどが
どんどん増えていきますね。そういう意味で、
ニンテンドー3DSはやっと本来のかたちになるともいえます。
実際に、いろいろなものがつまった3DSを持ち歩くことで、
みなさんは3DSがいままでと変わった印象を受けますか?
まず田中さん、どうですか?

田中

わたしのホームメニューにはたくさん、
バーチャルコンソールのソフトが並んでいるんです。
そういうのを見ると、やはり変わったという印象がありますね。
これだけあると、ちょっとリッチになったような
気持ちがしました。

岩田

中野さんはどうですか?

中野

僕は3Dクラシックスしか入っていないんですけど、
ダウンロードして購入したとき、
プレゼントからパッケージがパッと出てくるじゃないですか。
あれがすごくうれしい気持ちになります。
まあ・・・実際には自分で購入したものなので
それが出てくるのは当たり前なんですけど(笑)。
たくさんのソフトがホームメニューに並んできたら、
見た目がすごく賑やかになるでしょうね。
たぶんほかの人にも見せたくなってしまうと思います。

岩田

今井さんはどうですか?

今井

映像がダウンロードされると、
ホームメニュー上のソフトアイコンにも
青いマークが点灯するんです。
3DSを開くたびに、なにか新しい変化に
気づいていただけるようになるのではと思います。

岩田

中谷さんはどうですか?

中谷

じつは今回、DSiウェアがeショップでも売られるんですが、
3DSでもDSiウェアが動くということは
かくれたセールスポイントだと思っています。
DSiで購入したDSiウェアを3DSに持ってこられる
“引っ越し機能”というものがありますので、
ズラリとDSiウェアが並んでいる画面を見ていて
わりとワクワクしているんです。
わたしはDSiショップの担当だったので、
わたしが個人で買ったDSiには、
DSiウェアがいっぱい入っています。
これが無駄にならなくてよかったな~と思っています。

岩田

なるほど。

中谷

もうひとつは、eショップ開店時、
3DSダウンロードソフト、バーチャルコンソール、
DSiウェアと、いろんな商品がズラリと並びそうなのは、
うれしいことです。
今回のラインナップの多さは大変ではありますが
非常に安心感があります。

岩田

最初のショップの準備は大変だけれど、
今回はラインナップが充実しているうえ、
さくさくとスピーディに画面を見られる状態なので、
以前よりもだいぶ快適なショップになっているはずですね。

中谷

そう思います。
それから、じつは新作ソフトの情報を
わたしはいままでくわしく教えてもらっていなかったんです。
だから今日、この場でいろいろ聞いてこういうものが
売られるのか、ということがよくわかりました。
「あ、あの話はこのソフトを売るための機能だったんだ」
といったことがわかって、ようやくつながりました。

岩田

ショップ開店後、メニュー画面がにぎやかになる3DSには、
人によっていろいろな個性が出てくるでしょうね。
購入したアプリケーションは原則SDカードに入っていくので、
SDカードの容量を大きくすれば相当入れることができます。
今回は、3DSがみなさんの知っているいまの姿から
印象がまた一段、変わるタイミングだと思っています。

中谷

そうですね。

岩田

また、お客さんが自分の好みにあうものを探せる機能や、
お客さんのレビューを読める機能なども統合された場でもあるので、
ゲーム情報を何か仕入れたかったら、とりあえず用がなくても
「毎週eショップに行ってもらえたら面白いことがあります」
というふうに運営したいと思っています。

中谷

まただいぶプレッシャーがかかりました。
がんばります(笑)。

岩田

ちなみにリージョン単位で店長さんが自由にショップの棚を
つくって並べるから、店長さんの腕が見えるわけですよね。
「あ、あの国は『マリオランド』に力を入れているな」
ということが丸見えになるわけです。

中谷

棚をどう使っていくかは、
リアルなお店に近い感覚だと思いますね。

岩田

店長オススメの特集棚も楽しみですよね。
たとえば“母の日特集”でお母さん向けのソフトを並べたり、
“夏休み特集”で夏休みにやりたいソフトを紹介したり、
プロモーションの連動とかも含めて考えがいがありそうですね。
これまでは映像を見てもソフトをその場で買えませんでしたが、
一体化した今回は「この映像や特集で売れました」
というところが赤裸々にわかりますからね。

中谷

楽しみでもあり、不安でもあります。
でもいろいろと次のサービスを考えるヒントになるかもしれませんね。

岩田

そういう意味では、これで任天堂は
デジタルの世界でモノを売るスタートラインに
ようやく立てたという感じがしています。
任天堂がいままで接続拠点を充実させてきたことが、
こういうところで活きてくるかなと思っています。
 
それから、動画配信サービスの実施は、
今回の本体更新から、まだもう少しお待ちいただくことになりますが、
“いつの間に通信”を通じて、どんな映像が届くか、
こちらも楽しみにお待ちいただきたいですね。
いつ、どのように配信されるかなど、
具体的にみなさんにお伝えできる段階になりましたら
任天堂からお知らせしていきたいと思います。
 
今日はみなさん、ご協力ありがとうございました。
それでは、仕上げをよろしくお願いします。

一同

ありがとうございました。