ゲーム人口拡大による市場拡大は、今年に入っても継続的に続いています。 これは、メディアクリエイトさんのデータを使って、2006年と2007年の1月から9月までの同時期の売上高を比較したものです。全体として、日本のゲーム市場規模は今年も約25%拡大しています。今年は、WiiやPS3など新しいハードの発売により据置型のハードの売上が昨年の約5倍になっており、市場の拡大はこのハード売上によって支えられています。しかし、 新しい据置型マシンはまだ普及台数が少なく、PS2ソフトの減少分をカバーするには至っておりません。携帯型はハードソフト共に前年以上で推移しています。


また、任天堂プラットフォーム関連のハード・ソフトを合計した売上高は昨年同時期に比べて49%伸び、ゲーム市場全体の中に占める任天堂プラットフォームの割合は、54%から64%に上昇しています。


ソフト市場だけに着目しますと、安価なソフトが多く金額ベースでは低めに出やすい携帯型のソフトの中で、DSの占める割合はさらに大きくなり、市場の約半分にまで到達しています。また、Wiiの登場で据置型ゲーム機の市場シェアも大きく変わりつつあります。


これは、今年に入ってからのソフトのヒットチャートですが、ピンク色で示される普及台数の多いDS用ソフトが中心となっている一方、水色で示されるWiiのソフトが、10位までに3タイトル、30位までに5タイトル入っています。 ちなみに、DSはプラットフォームとして活況を呈しましたが、任天堂プラットフォームは、任天堂製のソフトばかりが売れる、というご批判があるのも事実です。


これは、昨年と今年の同時期のDSソフト市場における任天堂ソフトシェアの推移です。昨年は、市場の激変が起こった時期であり、DS用ソフトの開発については任天堂が過去に投資を突出させていましたので、DSソフトの4分の3以上が任天堂とポケモンで占められるという状況であり、確かに、ご批判があっても無理はない状況でした。 しかし、今年に入って、かなり状況は変わってきています。これは、昨年の市場の激変で、各ソフトメーカーさんが、DSへの投資を本格化されていることが大きな要因です。冒頭でご覧いただきましたように、多くのソフトメーカーさんが、過去に例を見ないほどの量のソフトを任天堂ハード向けに開発されています。