経理の視点から見えること経理の視点から見えること

繰り返し確認作業を行う

私が所属する経理部は、会社の業績を数字で正しく記録し、社内外の人たちにわかりやすく適切に伝えることが主な業務のひとつです。そのなかで、私は任天堂グループ全体の連結財務諸表に対応する売上の詳細資料を作成する仕事に携わっています。具体的には、ひと月にどのタイトルが何本売れて、Nintendo Switchが何台売れ、それぞれの売上がいくらになったのかというデータを、国内外にある子会社、関連会社から集め、任天堂グループ全体の成績としてまとめるための連結決算を行っています。

2021年12月末時点

任天堂には、国内外に28社の子会社、5社の関連会社があり、それぞれ異なる形式でデータが送られてくるため、その集約と分析の業務を行うのは、かなりの作業ボリュームになります。また、送られてきたデータの数字に違和感を覚えたら、子会社の担当者に問い合わせるなどして、データが正しいのか、繰り返し確認作業を行う必要もあります。

しかし、明らかにおかしいと感じる数字でも、じつは当事者にしかわからない理由があったりします。たとえばある国で、あるタイトルの売上本数が一時的に伸びている月があったので、間違いないか現地に問い合わせてみると、その月に限定版が発売されていたり、セールが行われたためだとわかったことがありました。そのため、普段から社内での新しい動きを敏感に察知し、入手した情報から集計への影響をイメージするよう心がけています。

デジタルの需要が活発に

また、追加コンテンツなどのインターネット販売の増加によって、会計処理のやり方も変わりつつあります。たとえば『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』では、お客様が2,500円(税抜)でファイターパスを購入すると、5人のファイターが発表されるに伴い順番に配信される仕組みになっていました(※)。この場合、入金があった時点で2500円の売上を計上できるかというとそうではなく、1体配信されるたびに500円ずつ計上するという、複雑な処理をしなくてはならないのです。このような対応は「収益認識に関する会計基準」と呼ばれる会計処理上のルールに基づいて、お客様と任天堂との間で生まれた収益を適切に財務諸表へ反映させるために行っています。売上集計においてもこういったさまざまな調整を商品ごとに正確に反映できるよう数字のデータを確認しています。

※現在は全ファイターが配信済です。

発売日と配信日が異なるコンテンツの例

このように、追加コンテンツだけではなく、ゲームのダウンロード版など、年々、デジタルコンテンツの需要が活発になっている傾向があります。たとえば、ソフトの売上高に含まれるデジタル売上の詳細をまとめることも業務のひとつなのですが、作成した資料は外部に公表したり、役員にも報告したりしますので、自分の中できちんと説明できるよう腑に落ちないことがあれば社内の他部門や各子会社の担当者に確認し、理由を把握しています。

経理とは、数字と向き合うことが多い仕事ですが、数字を通じて任天堂の商品やサービスが世界中のお客様に遊んでいただけていることを実感できる楽しさがあります。私はもともとゲームが好きで、ソフトの新作情報などを発信する「Nintendo Direct」はいちユーザーの視点で楽しみながら見ているのですが、新機軸のタイトルが発表されたときは、どうやって集計しようかと、つい経理の視点で考えている自分がいます。

社員略歴

藤間 結経理部/2015年 入社
2015年「事務系」入社。
連結決算業務や、任天堂グループの売上データの集計・分析業務、経営者向けの管理資料作成を担当。
職種

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