関わるみんなを笑顔にする関わるみんなを笑顔にする

さまざまな部署の橋渡しを現場レベルで

私は入社してからずっと、さまざまなプロジェクトでのコーディネーション……いわゆる社内調整の仕事に携わってきました。入社直後にはニンテンドーDSiのゲーム開発者の技術サポート、その後はゲームを開発する際の注意事項に関するマニュアルの策定にも関わりました。これらの仕事では、社内のさまざまな部署の多くの関係者とつながりを築くことができ、とても大きな財産になりました。ただ、その後に参加することになったNintendo Switchの開発プロジェクトでは、それまでに経験したことのないほど大勢の関係者と関わることになりました。

もともと、Nintendo Switchの開発プロジェクトにおける社内調整は当時の上司が行っており、私はサポートの立場で参加する予定でした。しかし、その上司が育児のための時短勤務に入ったタイミングから、私も、より前面に立ったコーディネーションをするようになりました。そこでは、ハード開発、ソフト開発、さらには法務や営業など、さまざまな部署との橋渡しを行うことになり、私の業務の範囲は広がっていきました。

これだけ大きなプロジェクトでは、関わる人たち全員が最終的な商品のイメージを共通して持ち続けることが非常に重要です。
これが維持できなければ、関係者が同じ方向を向いてプロジェクトを進められなかったり、意思決定をする際に適切な情報を提供できない可能性があります。

そこで私はコーディネーターとして、各部署の話を積極的に聞いてまわり、それぞれの進捗状況や困りごとを確認し、常に情報のアップデートを続けました。また、こうして集めた情報を社内に広く発信しました。社内で説明会を開催したり、時にはNintendo Switchのお客様体験を分かりやすく伝えられるよう、社内のデザイナーにお願いしてマンガ形式の資料にしてもらい、社内で共有することもありました。こうすることで、みんなが同じ方向を向いて邁進でき、意思決定をする際にも適切な情報を基にした判断ができるように調整を続けたのです。

相手をリスペクトしながらコーディネート

関係者のさまざまな事情や、みんなが困っている原因などを適切に整理することで、異なる立場の人が同じ方向を向けるようにしたり、正しく意思決定ができるようにすることは、コーディネートの仕事の中で大変なところでもありますが、非常に大事なところでもあります。

さまざまな関係者と会って調整を続けていくなかで、私が強く意識していたことがあります。それは相手をリスペクトするということです。各部署からプロジェクトに参加する担当者はそれぞれの分野の専門知識・技術を持っています。開発や、製造、営業、法務、マーケティング、カスタマーサービスなど、Nintendo Switchの開発に関わるあらゆる部署のみなさんがスペシャリストですので、打ち合わせをするときは、リスペクトの気持ちを忘れないようにしていました。

さまざまな部署の大勢の社員が関わるプロジェクトですから、関係者の意識の差や、考えの違いによって、調整が困難な場面もあります。そんなときは、自分だけで解決しようとはせず、適切に協力を仰ぐようにもしました。これまでの調整で各部署との関係性ができていたこともあり、何か問題が起こったときには、必ず助けてくれる人がいます。Nintendo Switchのプロジェクトに携わることは難しい仕事でしたが、多くの人に支えられ、助けられたからこそ、このプロジェクトが前に進むことに貢献できたのだと思っています。

Nintendo Switchが発売され、世界中のお客様に受け入れていただくことができたときは、任天堂の社員として本当にうれしく思いました。また、もうひとつ私がうれしいと感じるのは、日々のコーディネーションの仕事をするなかで、関わった人たちにも喜んでもらえることです。「すべての人を笑顔にする」ことは私にとって、お客様はもちろんのこと、仕事で関わる社員のみなさんも笑顔にすることであり、私の日々の目標でもあるのです。

社員略歴

岩下技術開発部/2009年 入社
2009年「理工系(ソフトウェア)」入社。
主にゲームプラットフォームのような複数の部門が携わる部門横断プロジェクトの推進、調整を行っている。
ニンテンドー3DS、Wii Uでは技術サポートとして、Nintendo Switchでは情報のとりまとめなどを行う役割として携わる。
職種

↑