おもしろさを損なわない

さまざまな国の法律に沿うように

私は法務部で、世界に向けて配信するスマートデバイスアプリが、それぞれの国や地域の法律を遵守できるよう、開発スタッフと海外のリーガル部門のスタッフとの間に立ちながら、チェックや調整をするような仕事をしています。


そもそも国によって法律が異なるのは当然ですが、日本ではまったく問題のないことであっても、ある国ではNGになるというケースも出てきます。スマートデバイスのアプリは、言語のバリエーションはあるものの、アプリの内容自体は全世界統一であることが通常です。そのため、アプリを配信するさまざまな国の事情を踏まえながら、厳しい法律がある国にも対応できるよう、グローバルな視点で内容を調整する必要が出てきます。

また、「ゲーム」という商品特性に応じた配慮も必要です。さまざまな国の法律で求められていることをそのまま反映させようとすると、たとえばゲームをはじめる前に注意表記などのガチガチの文章を延々と読まされることになりかねません。そういったことをお客様は望まれていないと思いますし、開発スタッフも同じ気持ちなんですね。そこで私は、ゲームを遊ばれるお客様の気持ちを損なうことなく、それでいて法律上必要な注意事項をちゃんと知っていただくにはどうするのがベストか、海外子会社の担当者と密に話し合いながら、調整するようなことをしていました。

安心して遊べるように

また、ギャンブルに関連した表現に関して、とても厳しい国もあります。『どうぶつの森 ポケットキャンプ』では、「OKゲームマシン」と呼ばれるスロットマシンのような遊びができますが、このデザインをめぐっては、ある国の担当者から修正した方がよいとの指摘がありました。OKゲームマシンはもちろん実際に賭け事をするものではありませんが、カジノに置かれている本格的なスロットマシンのようなデザインにしてしまうと、それだけで小さいお子様にはふさわしくないゲームと扱われてしまう可能性もあるんですね。


そこですべてのお客様が安心してプレイできるよう、開発スタッフとも相談して、レバーをボタンにしたり、777(スリーセブン)をそろえるような見た目からキャラクターの絵をそろえるように変更したりなど、OKゲームマシンをアミューズメント施設に置かれているような、かわいいゲーム機のデザインに変更してもらいました。

スロットマシンのようなデザインからかわいいデザインに

ただ、いろんな国にさまざまな規制があるなかで、それらすべてに四角四面の対応をしようとすると、自由な発想でおもしろいものを生み出そうとする開発者の努力を損ねてしまうことにもなりかねません。なので私が気をつけているのは、ただのメッセンジャーにならないようにすることです。法律や規制に違反しないのはもちろんのこと、開発スタッフが実現したいことをまず第一に考え、おもしろさを損なわない、うまい落としどころを調整することも、私の大きな役目だと考えています。

社員略歴

北谷 健介法務部/2005年 入社
2005年「事務系」入社。業務部でソフトメーカーの窓口業務、海外事業部でアジア地域向け製品のローカライズサポートや新興市場開拓などの業務を担当。現在は法務部で国内外の製品販売に伴うリーガルチェックなどの業務に携わる。
職種