フェアな環境を守るフェアな環境を守る

自社でファームウェアを開発

任天堂ではNintendo Switchのファームウェアのほとんどを自社で開発しています。ファームウェアをゲーム機用途に最適設計することによって、コンパクトで全体像を把握しやすくなります。ハードウェアとソフトウェアの両面の課題に対して、システム全体を通して最適な解法を取れることが、自社で開発している理由です。


課題の中で、特に重要なものはセキュリティです。システムの起動時に暗号に必要な設定などを行うブートローダや、OSの中核でありシステム全体の資源管理を行うカーネルがセキュリティの根幹となります。また、もし不正行為が明らかになったとしても、ファームウェアをアップデートすることによって不正行為を防ぐことができます。

データの改ざんによって、対戦ゲームなどにおいて不正に強いキャラクターが作られる行為や、海賊版のように購入していないのにゲームソフトをタダでプレイするような行為に対して、継続して対応し続けることは、プラットフォームの維持のために必要です。お客様に安心してフェアな環境でゲームを楽しんでいただくために、私はNintendo Switch本体のセキュリティの仕事を担当しています。

盤石なセキュリティを求めて

Nintendo Switch本体のセキュリティを向上させるためにはハードウェアとソフトウェアの両面からのアプローチが必要です。ハードウェアに関しては、設計時や問題が発生したときにSoC(システム・オン・ア・チップ)の開発を委託している半導体メーカーに相談をしています。ソフトウェアに関しては、OSの実装に問題がないか、レビューやテストを行うようにしています。それは社内で行うのはもちろんですが、海外子会社のセキュリティチームでは実際に想定し得る不正行為を試して問題があれば指摘してくれるので、すごく助けられています。

もともと私は、高校生になるまでは、ゲーム開発者になりたいという夢を持っていたのですが、プログラムの勉強を続けていくうちに、システムやOSなど、ゲームを動かすための仕組みを作ることに興味を持つようになりました。そして任天堂に入社してからは、SoC関係の仕事に多く関わることになり、いまではセキュリティと密接に関わるブートローダやカーネルの開発の仕事をしています。


セキュリティに関して完璧なゲーム機を作りたいとは思っているのですが、システムが時代とともに複雑化していることもあり100パーセント万全なセキュリティの構築は難しいです。しかし、セキュリティの仕事には問題を解決するためにパズルを解くようなおもしろさがあります。またセキュリティ分野だけではなく、任天堂では自分でいちから幅広くファームウェアの設計と実装ができる機会があることが魅力だと思っています。

社員略歴

田中 祐輝技術開発部/2011年 入社
2011 年「理工系(ソフトウェア)」入社。
「Newニンテンドー3DS」や「Nintendo Switch」のカーネルやデバイスドライバなどファームウェアの開発に関わる。
職種