柔軟性という価値観柔軟性という価値観

eコマースのプラットフォームを開発

「ニンテンドーeショップ」は、ダウンロードソフトを購入したり、ゲーム情報やCMなどの映像を閲覧できたりするNintendo Switchのeコマースのサービスです。

近年は「いっせいトライアル」、ダウンロードソフトや追加コンテンツの予約販売、物販、Nintendo Switch Onlineなどにより、「ニンテンドーeショップ」のバックエンドサーバーに求められる機能は増え続けてきました。一方で、従来のバックエンドサーバーは、1つのアプリケーションに多数の機能を詰め込んでいるモノリシックな構成のため、複数人で同時開発を行うことが難しく、開発者が増えても生産性が向上しない問題に直面していたのです。

この問題を解消し、ショップへの機能要求に柔軟かつ迅速に対応できるようにするため、あらゆるeコマース機能を提供する1つの基盤(プラットフォーム)を構築することになりました。

このプラットフォームでは、1つのアプリケーションを、独立した複数のサービスに分割して構成する設計手法である「マイクロサービスアーキテクチャ」を採用しています。

マイクロサービスアーキテクチャ自体は最近よく見られる設計手法ですが、組織によって形態は変わってきます。私たちの場合は、開発文化やサービス規模の観点から、サービスごとにチームを構成して、チームがアプリケーション開発から運用まで一貫して行う形としました。マイクロサービスアーキテクチャの設計は難しく、単にサービスやチームを分けるだけでは、システムのサイロ化を招き、組織全体の生産性は低下します。そこで私たちは、開発言語や通信方式、認証認可、クラウドリソースの構成管理や監視設計といったサービスを横断する共通の要素を切り出し、これらをプラットフォームを構成する枠組みとして整備しました。

この枠組みの検討では、それが実現可能かどうかを開発の前段階で確かめる概念実証(PoC)を1つ1つ地道に行いました。
闇雲に手当り次第にPoCを行うのではなく、枠組みを構成する要素間の依存関係から優先度をつけることで、効率的に検討を進めました。横断的な仕組みを決めていくことは大変でしたが、チームメンバーと相談しつつ検討に取り組めたこと、そして部署としてPoCを推奨する文化が広まっていたこともあり、スムーズに構築を進めることができました。
今回自身が携わったプラットフォームの構築後に、eコマースの開発者から、ロジックの開発に専念できるようになってよかった、という声をいただいたときは嬉しかったです。

柔軟性という価値観

私はもともと東京の会社で働いていたのですが、キャリア採用で任天堂に入社し、今回の開発に関わることになりました。
正直な話をすると、入社前の任天堂には古い会社というイメージがありました。歴史のある会社だからこそ、長年のゲーム作りの伝統に則って、過去のやり方をそのまま継承しているところもあるのだろうと、勝手な印象を持っていたのです。

ところが実際に働きはじめると、それは思い違いであったと実感することになりました。

任天堂で大事にしている価値観のひとつに「柔軟性」があるのですが、今回の開発を通じてその重要性を実感しました。
転職して間もない自分の提案が受け入れられたのも、「柔軟性」の価値観が根付いていたからこそだと思います。

技術が日々目まぐるしく進歩するネットワークサービスの開発では、常に最新の動向を把握し、新しい技術を積極的に評価していく姿勢が求められます。このような姿勢で研鑽を続けるエンジニアにとって、任天堂はぴったりの場所だと思います。

社員略歴

鈴木 翔大技術開発部/2019年入社
2019年 キャリア採用入社。
前職では大規模オンラインゲームのサーバーインフラ開発・運用業務を経験。 任天堂入社後は、サイトリライアビリティエンジニア(SRE)として「ニンテンドーeショップ」のサーバーインフラ開発・運用に従事。
職種

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