社長が訊く
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社長が訊く『Wii U』

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社長が訊く『Wii U』

Nintendo Land篇

目次

3. クリアしてからが「本番」

岩田

では、みなさんから
「『Nintendo Land』のここがオススメ!」
というアピールポイントをお訊きしたいです。
山下さんからお願いできますか?

山下

はい。わたしのオススメは
「チームアトラクション」です。
面クリア型のモードで全部の面をクリアすると
「エクストラステージ」という
裏面みたいなものが出てくるんですが、
これが難しくて、ものすごく歯ごたえがあるんです。
とくに「メトロイドブラスト」は
何度やってもわたしはクリアできません(笑)。

岩田

全部の面をクリアするには、
それなりのガッツとテクニックが
必要なんですね。

山下

そうなんです。しかも、すべての面に
「マスタークリア」(※13)があるんです。
エクストラステージは普通にクリアするのも難しいのに、
マスタークリアとなると本当に大変で・・・。

※13
「マスタークリア」=特定のしばり条件でステージクリアすると認められる。しばり条件には、「ノーダメージ」「制限時間」「特定攻撃の禁止」などがある。

嶋村

やっぱり「一度クリアして、ハイおしまい!」では
開発担当者としては寂しいですからね(笑)。
クリア後も長く遊べる要素を
なるべくたくさん盛り込みました。

岩田

嶋村さんはどこをアピールします?

嶋村

わたしは「タイムアタック」系の
アトラクションが燃えますね。
たとえば「ゼルダの伝説 バトルクエスト」の
「タイムアタック」は、
シンプルだからこその味わいがあります。

山下

弓矢を溜め打ちして複数の敵を倒すとか、
「いかにタイムロスをなくすか?」という工夫が
ダイレクトに結果に反映されるから
けっこうシビアですけど、達成感があって楽しいです。

嶋村

ほかにも「ピクミン アドベンチャー」の
「協力チャレンジ」がオススメです。
全部の面でクリアタイムが残るので
自己ベストを狙いたくなりますし、
友達にベストタイムの自慢もできます(笑)。
あと「キャプテンファルコンのツイスターレース」の
「スコアアタック」もアツいですよね。

山下

ああ、あれは燃えます!
マシンは自動的に走るんだけど、
カーブの操作にコツがあるんですよ。
ドリフトして加速させるタイミングで
スコアが変わってきます。

岩田

やり込めばやり込むほど、
「奥深い遊び」が楽しめますね。
阪口さんはいかがですか?

阪口

やり込みという点からいうと、
各アトラクションで特定の条件を満たすと
「スタープレイヤー」という称号がもらえます。
じつは全アトラクションで集められたら、
「エンディング」が見られるんです。
どんな感じかは、集めてからのお楽しみです(笑)。
あと、もうひとつのアピールポイントとして、
じつはものすごい曲数が入っていて、
ファンファーレのような小さなものから
アレンジまで含めると、200曲以上あります。

岩田

200曲以上ですか!?
それは予想以上に多いですね。

阪口

はい。しかもなつかしい曲の
アレンジ版もたくさん入っているので、
気分がすごく盛り上がります。

山下

曲じゃないけど、
バルーントリップ ブリーズ」の
「1日目:夜」の序盤は
オリジナルと同じステージ構成なのも、
「おっ」ってなりますね。

阪口

そうそう。
各アトラクションのオリジナルを
遊んだことがある方なら、
思わず「ニヤリ」とするようなネタを
たくさん仕込んだので、
見つけて楽しんでもらえればと思います。

岩田

江口さんはいかがですか?

江口

わたしがオススメしたいのは
「ドンキーコングのクラッシュコース」です。
お客さんのアイデアと力量しだいで
ショートカットやスーパープレイができるように
コースデザインされています。

嶋村

「ドンキーコングのクラッシュコース」は、
開発中、いちばん盛り上がった
アトラクションかもしれないです。
たまにテストプレイをしているスタッフの席に
人だかりができるんですけど、
そんなときはたいてい、スタッフ同士が
新しく発見したショートカットや、
スーパープレイを自慢しあっていました(笑)。

山下

わざと三角形の一角を
引っかけた状態から落下して、
トロッコの回転に合わせて、
「ピタッ」と着地したりするんですよ。
思わず「体操選手かい!」って
ツッコミを入れたくなるほどの妙技で(笑)。

嶋村

開発中にスタッフのみんなが夢中になるほど、
「ドンキーコングのクラッシュコース」は
挑戦意欲をかき立てられるんです。

岩田

それに、開発スタッフの中で
プレイスキルやテクニックを競い合うことで、
ますますコースデザインは洗練されていきますね。

嶋村

はい。それに「ミニアトラクション」にも、
「エクストラステージ」が用意されています。
そこから難易度がぐーんと上がるので、
ぜひチャレンジしてほしいです。

岩田

むしろ腕に自信のある方は、
一度クリアしてからが「本番」と
言えるかもしれませんね。

江口

はい。だからどの遊びも一見、
簡単そうで小さなお子さんでも遊べるので
間口はとても広く開けているんですが、
いざ、踏み込んでみると、
とても奥が深い遊びであることを
実感できると思います。

山下

中身の深さには驚いてもらう自信がありますから、
どんどんチャレンジしてほしいです!