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    スーパーファミコン時代の大ヒットソフト、『スーパードンキーコング』シリーズの横スクロールアクションが14年ぶりに復活する、Wii用ソフト『ドンキーコング リターンズ』を今年の冬に、

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    ミストウォーカーの坂口博信さんと開発しているWii用本格RPG『ラストストーリー』ですが、仕上げに少し時間をかけさせていただいていますので、来年の1月27日に、

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    「Wii Motion Plus」専用に操作系を練り込むことで、アクションRPGの新たな地平を切り拓くことを目指して開発中の『ゼルダの伝説: Skyward Sword』を、来年に発売すべく準備を進め ています。
    また、今後は、この新しいゼルダのように、Wii Motion Plus専用ソフトも発売されますので、 お客様の利便性も考慮し、

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    WiiリモコンとWii Motion Plusを一体化した「Wiiリモコンプラス」を開発中です。
    この新しいリモコンに関する詳細は、後日、当社ホームページなどで、ご案内を予定しております。

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    さて、それでは、本日の主題とも言える、ニンテンドー3DSについてお話ししたいと思います。

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    これが、ニンテンドー3DSの外観です。
    ニンテンドーDSと同じように2つの画面がありますが、上画面はワイド画面になっており、特別な眼鏡をかけなくても、手軽に立体視を楽しむことができるようになっています。
    ゲームが立体表示になりキャラクターが立体に見えるようになることで、ゲームの迫力が増すのはもちろん、ゲーム内の世界との触れ合いの臨場感がより高まったり、ゲーム空間の高さ、広さ、奥行きや距離感が認識しやすくなることで、ゲーム空間の中をより自由自在に動き回れるようになります。

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    このようなメリットがありますから、任天堂は、長年、ゲームに立体視、別の表現では、3D表示を取り入れる可能性を追求してきました。バーチャルボーイのように、商業的にうまくいかなかった経験もしましたし、対外的に発表はしておりませんが、試作はしても商品化はできなかったということも数多く繰り返してまいりました。
    ちょうど今年は、3D元年と言われていますが、3D機器が普及するには、ハードウェアとソフトウェアについての、“鶏と卵”の関係を解かなければなりません。3D表示を活かすソフトウェアがなければハードウェアに魅力は生まれませんし、逆に、ハードウェアが十分普及する見込みがなければ、ソフトを開発しようという人も現れないからです。
    ゲーム機を3D対応にすることそのものは、 技術的にはそれほど難しいことではありませんが、据置型ゲーム機の場合、現実に3Dテレビを接続して遊んでくださるお客様は全体の一部にしかならないため、この“鶏と卵”問題は簡単には解けませんでした。
    その点で、携帯型ゲーム機は、ゲームデバイスと表示画面が一体であり、ゲーム機ハードをお買い求めいただいた全てのお客様に同じ環境を提案できます。このことから、3D表示にアプローチするなら、携帯型ゲーム機が圧倒的に有利であると、任天堂は考えております。
    また、一般的に3D表示の見え方には、かなりの個人差があると言われております。ニンテンドー3DSには「3Dボリューム」を用意し、プレイされる方の見え方や好みに合わせて3D表示の効果を調整することもできるようにしました。また3Dボリュームを一番下に下げた状態で、3D表示をオフにすると、これまで通りの画面表示にしていただくこともできます。

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    また、ニンテンドーDSの登場から6年が経過し、携帯型ゲーム機で使える技術も大きく進歩しました。 画面解像度こそ、据置型のゲーム機には及びませんが、グラフィック性能も大きく向上しました。
    これは、カプコンさんが開発中の『BIOHAZARD REVELATIONS』のスクリーンショットですが、ご覧いただいているように、より高品位な画面が表示できるようになりました。こちらは、コナミさんが開発中の『METAL GEAR SOLID SNAKE EATER』からのスクリーンショットです。ニンテンドー3DSというハードの表現力の可能性を感じていただけるのではないかと思います。
    今年6月、ニンテンドー3DSをE3で発表した際に、来場された業界のみなさまから、大変高くご評価いただいたという手応えを感じてはいますが、私たちは、ニンテンドー3DSの普及に対して、決して楽観はしておりません。

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    「ニンテンドーDSは圧倒的に普及したゲーム機なのだから、その互換性を持つ後継機が市場の主流になって当然」というような考え方を任天堂はもちろん持っておりませんし、ニンテンドー3DSが普及するためには、これまでのゲーム機にはない、新たなハードルを越えねばならないということを、私たちは認識しているからです。
    そのハードルとは、

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    眼鏡のいらない立体視、3D表示は、実際に体験しなければその価値を実感できないということです。
    そして、従来からの伝達方法、すなわち、テレビや印刷媒体、インターネットのホームページなどでは、その価値を直接お伝えすることができません。もちろん、店頭に試遊環境を用意することはできますが、ニンテンドー3DSに興味をお持ちでないお客様には店頭まで足を運んでいただけるとは限りませんから、価値をお伝えする手段にはなり得ません。
    ただし、ニンテンドー3DSには、持ち運びができるという携帯型ゲーム機としての利点があります。
    まず、この映像をご覧ください。

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